うみ

フィルムと本と音楽が好きです

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  • フィルム現像日記

    フィルムを現像したときに書く日記、ゆるいです🎞️

  • フィルム写真にうつる思い出たち

    フィルム写真にうつる思い出たちを綴ります。写真日記。

最近の記事

離れすぎた距離感でいよう

今年の夏から秋にかけてのフィルムです。 あんまりにも綺麗すぎるものを撮らないこと。準備中のたくましさに目を向けたい。 適切な距離感は多分思っているより少し遠い。それはさみしいけれど、むやみに近づくとしょうもなくなる。 隠れているものの存在感に気づける人でありたいです。わたしが綺麗だと思えたらとりあえずはそれでいい。 離れ過ぎた距離感でいよう、朗報がそっと届くように。

    • 踊ること、いきのびること

      • 本当にすごいものを観ました。忘れていたこころの部分が揺さぶられる感じ、久々です、いい日だったな。

        • 知ってる形の知らない秋

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        • フィルム現像日記
          6本
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          8本

        記事

          わたしの「生ハム原木」について

          嫌な気持ちや惨めな気持ちになったときの対処が最近上手になった気がする。 数年前、Twitter(現・X)で「家に生ハム原木があると、仕事で嫌なことがあっても"まあウチんち生ハム原木あるんで"と思えて平気」みたいな投稿を見て、わたしにとっての生ハム原木はなんなんだろうなとよく考えていた。その投稿がいつのものか忘れてしまったので、その時の自分の状況もわからないのだが、当時は生ハム原木をおそらく人とかに置き換えて考えていた気がする。友だちがいるからとか家族がいるからとか、そんな感

          わたしの「生ハム原木」について

          穏やかなもの/あたらしい街

          わたしが穏やかになるものたち。 本と本屋本が好きで、本屋が好きだ。 心がしわくちゃになるとわたしは本屋に行く。しわくちゃの心で本に囲まれると、わくわくする本たちに圧倒されていって、心のしわくちゃにアイロンがかかる感じがする。 小一時間過ごしたあとは、心の中がいつも整理整頓されて、とってもすっきりする。 わたしはコレクター気質なので、本屋に行くと何かしら本を買ってしまう。行くたびに買ってしまうものだから、積読の量が半端ではなくなってきている。「死ぬまでに消化できればいい」と

          穏やかなもの/あたらしい街

          あれは泣いてたんだ、わたしたちの代わりに泣いてたんだね、と気づいた

          あれは泣いてたんだ、わたしたちの代わりに泣いてたんだね、と気づいた

          短歌とフィルムカメラとロビンソン

          最近ちょっと短歌にハマっていて、いろんな歌集を買って読んでいる。短歌は基本五七五七七の三十一音で作るもので、その中に思っていることや伝えたいことがぎゅっとつまっている。そのぎゅっと詰め方が歌人ごとに特徴があってとてもおもしろいし素敵。 いろいろ読んでいるうちに、自分で作って詠みたいな、と思って、木下龍也の「天才による凡人のための短歌教室」とか穂村弘の「はじめての短歌」とかを読んだ。どちらも良かったのだけれど、ちょっと穂村弘の「はじめての短歌」が良すぎたので、そっちについて書

          短歌とフィルムカメラとロビンソン

          絶望をしてください

          絶望をしてください

          自販機

          「一応湿布とか出しますか?」

          6月、少ないがボーナスというものが入ったので整形外科に行った。 1年目の夏のボーナスなんて微々たるものだけれどやっぱりうれしい。「ボーナスは何に使うの?」という会話をチラチラとした夏、わたしは病院に行かなきゃなとぼんやり思っていた。 なぜなら、ずっっと右腰と足裏が痛いからだ。めちゃくちゃ痛いというわけではないが、仰向けで寝ると右腰がじりじりと痛むし、そのままくしゃみなんかしたら腰が飛んでいってしまいそうになるので、慌てて横向きになって胎児のようにくるまって、最小限のくしゃ

          「一応湿布とか出しますか?」

          眠る前に見る夢について

          夜、ベッドに入った瞬間、眠る前にすでに夢を見ている。 ふかふかのパウンドケーキ、家の周りのまだ知らない道、木漏れ日、夏の匂い、きらきらのカーテン。そういうものが詰め込まれた夢。 その夢を見ている時間がわたしはすごく好きで、一日の中で多分一番好きで、だからその時間が近づくたびにどきどきそわそわする。 最近暑くて窓を開けて寝るようになった。朝は少しだけ寒くて、たまにそのせいで起きたりする。夜勤をやって気づいたが、夜明け前が一番寒い。窓を開けて寝ると夜明け前後に起きてしまうこと

          眠る前に見る夢について

          つまりもっと大胆に「いや」は「いや!」って言ってちょうだい!!!

          大学生の終わり頃、少しだけ学生相談室というところに通った時期があった。 理由としては、その時期、会話をすることについてわからなくなってしまって、うまく声が出せず、こりゃきついなーという感覚が続いていたから。無料(正確に言えば学費を払っている)だし、行ってみようかなと思い、2週間に一回程度、50分間心の専門家の方とお話ししていた。 話をしていく中でわたしが気づいたのは、「自分が常に潔白でありたい」という気持ちがやたら強いということだった。 常に潔白というのは、要するに自分が悪

          つまりもっと大胆に「いや」は「いや!」って言ってちょうだい!!!

          好きの正解(ってなんなんだ!)

          わたしは多分どっちかといえば趣味が多い方だと思う。というか好きなものが多い。でもジャンルがかなり偏っている自覚はある。 春は、自分の好きなものを他人にさらけ出すことが一番多い季節だと思う。自己紹介欄に「趣味」があったりだとか、新歓とかの飲み会で「休みの日何してるの?」だとか、そういう場面がやたらと多いのが春です。 最初に言ったように、わたしは趣味が多いけれど、偏っている。本が好きです、音楽好きです、写真撮ります、映画もときどきみます。インドアが多いし、文化人かぶれっぽさが

          好きの正解(ってなんなんだ!)

          あたらしい春

          春はいつもどうも苦手でこまるな。 何年前かの春、自分は春が苦手だとずっと言っているが、もしかして好きすぎるせいで苦手になっちゃってるのかな?と思ったことがあった。なんでそんなこと思ったのか詳しくは忘れちゃったけれど、多分その春はどうしようもなく楽しくって明るかったんだと思う。そんな魔法が解けた今、そわそわざわざわ、やっぱり春って苦手だなと思う。 最近買った岡本真帆さんの「あかるい花束」という短歌集の初めの方にこんなのがあった。 それを本屋で読んだとき、ほんとうにそういう

          あたらしい春