Clubhouseと火星人ゴーホーム

最近急に流行りだしたClubhouse。iPhone限定、しかも招待制で誰でも参加できる訳でもないような音声SNS。何だか色んな人がやってる感想をあちこちで語りだすほど、刺激的なツール。らしい。今までに無かったという事なんでしょうか?

第一印象としては、いわゆる井戸端会議や飲み屋の裏話が全世界に公開されてしまう、何か危ない会議って感じがします。(設定にもよるらしいですが)

芸能人とか有名人とかが使うと間違いなく身を滅ぼすんではないかと。何故なら裏の話が全世界に公開されてしまう危険を常にはらんでいるわけで。これに招待された時の緊張感は半端ない。

非公開にすれば良いかもしれませんが、それだと今まであるツールと大して変わらないような?Clubhouse内での話は外部に漏らしてはダメよ的な規範があるみたいですが、そんなの無理でしょって思うのは私だけでしょうか。

誰でも参加できる、全く予期しないような畑の人達が参加できる、そういうメリットよりデメリットの方が遥かに大きい気がします。

このツールで裏の話が聞けるんでは?っていう知的欲求で爆誕した感じなんでしょうか。

また、犯罪に大いに利用できるツールではあるんでしょうね。未成年はダメよ的なものはあるにしても、スマホ持ってたら利用できてしまうのでは?犯罪者は食い付くでしょうね、間違いなく。実際、未成年者の利用が激増してるらしいし。

このツールの未成年者の食いつきは半端ない。危険な徴候ですね。警察は頑張って欲しいですけどね。後手に回らないでほしい。このツールに関しては、未成年者は特に危ない気がしています。

オレオレ詐欺は、電話というパーソナルな距離で音声が聞こえるという「心理学的特性」を利用した犯罪です。一時期より減少傾向にはありますが、昨年度でも分かっているだけで301億円の被害があります。これは何も高齢者だけの問題では無いと思います。詐欺の手口は常にウィルスのように変異しています。

Clubhouseが新たな犯罪の温床となる危険が感じられます。耳元で囁かれると、まるで友人や家族のように信じてしまう、そういう心理学的特性を利用される可能性があります。(Zoom等と異なるのは、相手が見えない点です。それが心理学的距離を縮めてしまうのです。)

ラジオがテレビよりも身近でパーソナルな感じがするのもこれに近い現象だと思います。

この親近感を悪い方に利用しないというのは難しいでしょう。だから、意識して利用されないようにするしかありません。

「火星人ゴーホーム」っていうSFがあります。SFの巨匠フレドリック・ブラウンの作品です。これは緑色の小さな火星人が急に地球に大量に瞬間移動で出現する話。この話大好きです。その火星人は、瞬間移動と透視が出来、しかも人の秘密をバラすのが大好き。地球のあちこちに出現して色んな人の秘密をバラします。権威のある人の嘘がバレたり、聖人と思われていた人が裏では不道徳極まりなかったり、政治家、有名人のスキャンダルが次々と世間に広まる広まる。人のプライバシーってものが無に帰す。それで地球は大混乱に陥る、そんな話でした。

99%の人間は、何かしら公開してほしくない秘密があるんだと思っています。だからこそ、全てをバラされると今までの社会生活が破綻してしまう。

何だかClubhouseはそれになり得るかも?そう考えると、面白いかもですねClubhouse。乗っかる人によっては天才たちの頭脳ゲームとなるのか、世界でもっとも面白いリアルバラエティショーになるのか、全世界範囲の井戸端会議になるのか、(あるいは犯罪者の狩場になるか)使いようで色々と夢(または悪夢)が広がります。

「誰にも秘密が無い世界」っていうのも平和で良いかも知れません。

そんな事を考えました。


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