右に往くか、左へ逝くか
物語には必ず分岐が現れる。
誰もが自分の人生という最初で最後のたったひとつの物語を初めて紡ぐのだから、どちらに進むべきか大いに悩むだろう。
例えばアナタの前に何かを辞める、辞めないという
2つの選択肢が現れたとしよう。
その時どちらを選んだとしても、アナタが選んだ道が
正解だし、外野に何を言われようと関係ないのである。なぜならその物語は誰のものでもない、アナタ自身の物語だからだ。選んだ道の先に成功が待っていようが、失敗が待っていようがアナタが選んだのだからそれが大正解なのである。
そしてもちろん俺の物語も紡がれていく。
所属する団体を辞めるという道を選んで。
思いもしなかった反響である。
たかだかインディーズ団体の末端の選手が
退団するぐらい、サラッと流されて終わるかと
思いきや、300件を悠に超えるファンからのDM、X(旧Twitter)やInstagramでの発表は2万5千ものViewを、週間プロレスmobileにもキッチリとニュースとして載り、夜しか眠れない有り様である。
さて、他人の不幸は蜜の味とはよく言ったもので、
「なぜ退団したのだろう?」「問題を起こしたのか?」「不満があって辞めたのか?」「違う団体への移籍への布石なのか?」などなど。
辞めた理由が気になってしょうがなくて夜しか眠れない方々に今、伝えられるのは、辞めた理由が全世界中、誰でもなく俺にしか理解できないだろうということ。
それは言葉で伝えても、伝えれば伝えるほど陳腐で、
文章に書き起こしたとて、荒唐無稽でなにものでもない。
ひとつだけ言えるとするなら、こんなどこの馬の骨かわからないやつを拾ってくれてレスラーとしてデビューさせてくれた団体には感謝してもしきれない。
色んなところで色んな噂を聞くだろう。
誰かがどこかで何かと比べたがるだろう。
集団は悪意のない鞭を振るうだろう。
後悔させてやろうと邪魔する人もいるだろう。
善意という名の下に哀しみに偽装した嘲笑の涙を
流すだろう。
重箱の隅を突き失敗を額縁に入れて飾ろうと
するだろう。
しかし、そのどれもが俺のココロを震わせないし、
そのどれもが俺を不幸には出来ない。
そっちの水は甘いか?
こっちの水が甘いか?
俺に興味あるものだけが、俺の背中を追えばいい。
フォロー・ザ・リーダー
一緒に歩いて、その先の景色を共に見れるといい。