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フィリピンという天竺 Day 1. 前編

その昔、フィリピンを旅したことがある。
プロレスラーとしてデビューする以前のことだ。
前々から何処かアジアを旅したくて、
選んだのがフィリピンのルソン島、
パンパンガ州にあるアンヘレスという都市。
アメリカ軍の基地があり、その関連産業で栄えた街だ。
その流れ通りに歓楽街、風俗街が栄え、特にメインストリートの端から端まで軒を連ねるゴーゴーバーの数々が圧巻。フィリピンと言えばセブ島が有名で、アンヘレスは隠れた名所。日本人旅行客もほぼいないので、女性に優しく金払いの良い日本人はゴーゴーバーでめちゃくちゃモテるとの噂も聞いていて、是非そのカオスを体験したく一路アンヘレスへと。

Angeles、エンジェルスと書いてアンヘレスと呼ぶ天使は天使でも夜の天使たちが飛び交う街で筆者は滞在した4日間、数々の事件に巻き込まれるのである。

これが地元民が活用する乗り合いバス。運転手のところに小銭を入れる皿みたいなのが置いてあり、そこに小銭を入れる、確か一律幾らみたいな感じだった。ぼったくられる心配はない。

Day 1.
1日目はいきなりのスコールから幕を開けた。
空港からタクシーやトゥクトゥクなどを使わず、地元民が活用する乗り合いバスで市街地まで移動し、さてこれから、というその時に容赦なく降り注ぐ太陽!ではなく雨、雨、スコール。まるでバケツをひっくり返したかのようなアレ。南国特有の大雨で一気に土砂降りが起き、カラッと晴れ渡るのである。
これを滞在中に何度も喰らう。道路などが全然舗装されてないので
雨が降ると足元が悪いなんてもんじゃなく、最低最悪になるのである。
雨水を捌けさせる溝の整備なども進んでいないのであらゆるところに
水溜まりが出来、そして恐ろしいまでの湿気を帯びた熱気が襲い掛かる。

中は向かい合わせの長ベンチ仕様。空いてることはほぼなく、ぎゅうぎゅうで乗りあう。
乗る時に「何、この日本人」みたいな感じはなく、写真を撮ってもまったくこっちには興味を示さないローカル。

アンヘレスと言えば、ゴーゴーバー。これを体験しないわけにはいかないと1日目から颯爽と夜の街へ繰り出す。未成年に見える少年がタバコにかこつけて大麻や違法ドラッグを売りつけてくるのを華麗にかわして、メインストリートの入り口をくぐると、こじんまりとしたお店からズラリと夜の天使が居並ぶ大箱までがひしめき合うように立ち並ぶ目抜通り、ウォーキングストリートが現れる。

ウォーキングストリート。毎夜、色んなドラマが幕を開け、そして終わる。

ウォーキングストリートの中ほどにKOKOMO’Sというレストランがあり、
滞在中は度々お世話になったのだが、その目の前に
大箱のゴーゴーバーCLUB XSがあり、その入り口でチーママ(後で聞いて知った)が、色んな言語を操り、お客さんを引っ張り込んでいるのだが、これが見ていると痛快で、まるで掛け合いの夫婦漫才を見ているようなのだ。
もちろん日本語も堪能でその話術に乗って、この店に入ることにしたのだが、、、

これがKOKOMO’S。この通りが見えるカウンターに座って夜の悲喜こもごもを感じながら食べるご飯が格別だった。

後編へと続く。。。


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神代 龍也 Ryuya Kamishiro
ありがと!!