【浄土真宗の言葉】#17　人間は五十年百年のうちのたのしみなり、後生こそ一大事なり

人間は五十年百年のうちのたのしみなり、後生こそ一大事なり
　
　
　
【解説】
　
今回は「人生は５０年や１００年の間の楽しみである。後生こそが一大事だ」という内容です。
　
この文の前には、
　
「吉崎の当山において多屋の坊主達の内方とならんひとは、まことに先世の宿縁あさからぬゆゑとおもひはんべるべきなり。それも後生を一大事とおもひ、信心も決定したらん身にとりてのうへのことなり。しかれば内方とならんひとびとは、あひかまへて信心をよくよくとらるべし」
　
と書いてあります。
　
蓮如上人は、北陸地方を布教するための拠点として吉崎御坊をつくられました。
　
その吉崎には、聞法者が宿泊するための施設（多屋）があり、管理する僧（坊主）がいました。またその僧には妻（内方）がいたんですね。
　
その内方にむけて「信心をよくよくとらるべし」と、信心獲得をすすめておられます。
　
いくら人生を充実させたところで、長くても１００年ほどで命が終わります。
　
短いこの世だけにとらわれるべきではない、死後には「極楽往生の一大事」がある、ということです。
　
ちなみに、ここでよくいただく質問があります。それは、
　
「後生の一大事とは無間地獄に落ちることでしょう？」
　
というもの。
　
確かに蓮如上人の御文章にはそのような記述もあるにはあります。しかしよく確認してみると、それは異安心にむけての言葉です。間違った教えを広める者は・・・ということなんですね。
　
実際に今回の御文章では、直前に「人間はただ夢幻のあひだのことなり、後生こそまことに永生の楽果なりとおもひとりて」とあります。
　
後生＝永生の楽果、ということです。後生＝無間地獄、ではありません。
　
死んだら無間地獄に落ちるから真剣に求めなさい、というよりは、この世の楽しみよりも大事な永生の楽果（極楽往生）を頂きなさいよ、というスタンスなんですね。
　
私たち念仏者にとっては、永生の楽果（極楽往生）を頂く身に定まったかどうか・・・が最重要ポイントとなります。
　　
　
原文はこちら
http://labo.wikidharma.org/index.php/御文章_(一帖)#.E5.90.89.E5.B4.8E
　
　
参考としてこちらもご覧ください。
　
後生の一大事　Wikiarc
http://labo.wikidharma.org/index.php/後生の一大事
　
　
後生　Wikiarc
http://labo.wikidharma.org/index.php/後生
　
　
吉崎　Wikiarc
http://labo.wikidharma.org/index.php/吉崎
　
　
当山　Wikiarc
http://labo.wikidharma.org/index.php/当山
　
　
多屋　Wikiarc
http://labo.wikidharma.org/index.php/多屋
　
　
内方　Wikiarc
http://labo.wikidharma.org/index.php/内方
　
　
宿縁　Wikiarc
http://labo.wikidharma.org/index.php/宿縁
　
　
信心　WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/信心
　
　
決定　Wikiarc
http://labo.wikidharma.org/index.php/決定
　
　
蓮如　蓮如上人　WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/蓮如
　
　
吉崎御坊　Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/吉崎御坊
　
　
獲得　WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/獲得
　
　
極楽　WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/極楽
　
　
浄土　WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/浄土
　
　
おうじょう　往生　WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/おうじょう
　
　
地獄　Wikiarc
http://labo.wikidharma.org/index.php/地獄
　
　
異安心　Wikiarc
http://labo.wikidharma.org/index.php/異安心
　
　
永生の楽果　Wikiarc
http://labo.wikidharma.org/index.php/永生の楽果
　
　
浄土真宗聖典目次　WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/WikiArc:浄土真宗聖典目次
　
　
　
【今回の読み仮名】
　
後生‐ごしょう
一大事‐いちだいじ
吉崎‐よしざき
当山‐とうざん
多屋‐たや
内方‐ないほう
先世の宿縁‐せんぜのしゅくえん
信心‐しんじん
決定‐けつじょう
蓮如上人‐れんにょしょうにん
吉崎御坊‐よしざきごぼう
信心獲得‐しんじんぎゃくとく
極楽往生の一大事‐ごくらくおうじょうのいちだいじ
後生の一大事‐ごしょうのいちだいじ
地獄‐じごく、ぢごく
異安心‐いあんじん
永生の楽果‐ようしょうのらっか
　
　
　
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【過去投稿のアーカイブ】
　
こちらで過去の投稿（１、信疑決判 ～ １５、聖人一流の教え）をお読みになれます。
amidabuddha18.com/kotoba-archive/
　
　
　
【聞法している方へ、ご案内】
　
・『ゼロからわかる浄土真宗』
浄土真宗が基礎からわかるホームページです。
http://amidabuddha18.com/
　
　
・note『死ぬのが怖い人へ』
私の聞法の記録です。
https://note.com/ryuun18/m/mdef818dfed16
　
　
・「南無阿弥陀仏」の文字が入ったスマホ用壁紙を作りました。
縦横比は以下の２種類。
・２対１ (iPhone11/11Pro/11Pro Max, iPhone XS/XS MAXなど)
・１６対９ (iPhone5/6/7/8, Androidなど)
色はウェブサイトでよく使われる１２種類。
こちらでダウンロードできます。
http://amidabuddha18.com/kabegami/
　
　
・安心論題の話
http://labo.wikidharma.org/index.php/安心論題の話
　
　
・光雲な毎日（立読みページ）
http://koun18book1.blogspot.com/
　
　
・note『信心獲得したい方へ（浄土真宗の救い）』
信心に悩んでいる方は、こちらのページがおすすめです。
https://note.com/koun18/n/ndbc737a85fa4
　
　
　
南無阿弥陀仏