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入社後1年の変革

こんにちは。
テクロスHDという会社のInitial EngineというサービスブランドでDXコンサルや開発組織コンサル等をやってます。
今回は、CTOとして入社して早くも1年が経過しそう(本当にはやい、、)になっているのでこの辺で何を意識してきたかをまとめてみます。


CTOとして入ってDXコンサルそのものやプロジェクト横断的に技術まわりやLLMの新事業などテクニカルな部分も担っていたものの、この1年は事業と組織を整えることにメインの時間を費やしてきました。

まず入社直後の感想ですが、組織としてよくできていました。
前職はスタートアップだったので業務フローやバックオフィスが煩雑になっていることは割と当たり前になっていたのですが、ドキュメントやSlack Bot、ワークフローなどの仕組みがしっかり整備されているなという印象でした。
ただ、フルリモートということもあり
個人としてやることはしっかりやれているが、ぬくもりある関係が少なくないか?というところが最も感じたポイントでした。
加えて全体的に個の力に頼っているように見えていたので、チーム力をあげるために以下のような問題提起をしてきました。

  • フルリモートかつ複数プロジェクトが並行しているという事業の性質上、コミュニケーションのタッチポイントが少ない

  • 事業自体のストーリーがそれぞれの頭の中になんとなくある状態で見えにくく、ベクトルが揃っていない

  • プロとしての気持ちが先行することで、個人プレーになっているので暗黙知化してしまう

  • ドキュメントはきちんと整備されているが検索性が低く、どこに何を追加すればいいかの判断がつきにくい

変革ポイント

変革のベースは成功循環モデルの最初の2フェーズを整える場の形成でした。
関係の質 → 思考の質 → 行動の質 → 結果の質

僕のマネジメント理論の根底にあるのは上記の本にも記載されているダニエルキム提唱の成功循環のサイクルをしっかり土台として意識することがあります。
メンバー間の信頼関係をつくれていないと形だけの組織になるし、向き先が揃っていないと少しずつノイズが生まれて破綻していくと考えています。
結局はシステム思考でモノとコトのつながりを捉えていかないと、単一的な事象に取り組んだとしても結局それのフィードバックがどこにもかからず、結果がでないことが多いです。
なので常に何事も「つながり」を意識する必要があると思っています。

システム思考をもっと知りたい場合はこちら
必読本です。


今回は課題に対しての施策を一部だけ取り上げます。

ぬくもりを醸成する場

もともと在籍していたメンバー間にはもちろん深い信頼関係がありました。
ただ、新しくはいってきたメンバーと信頼関係を構築する仕組みが足りておらず、このままでは採用を進めても離脱する可能性が高くなっていくかもしれないと感じていました。
なのでその警鐘を鳴らしながら、組織全体交流プロジェクトを提案して、いくつかのコミュニケーション施策を実施していきました。

  • 思ったコト、考えているコト、些細なコトを軽くつぶやいて共有できるような仕組み

  • ランダムミートアップと称した少人数で些細な雑談をする場

  • リモートハッピーアワーという平日にリモートで飲みながら話す場

  • Slackで非同期の雑談を発生させる様々な取り組み

年に2度オフサイトで集まるようにしているのですが、その場で各施策のふりかえりとむきなおり(目標・目的の見直し)を実施して効果を確認できたのできっかけは創出できたかなと思っています。


経営の思考過程を可視化

経営の議論でプライバシーを除くものはすべて見れるように変更し、経営陣が頭の中だけで考えるのではなく、議論したことはすべて開示するようにしました。
また、議論した内容は議事録だけで済まさずにドキュメント化してストック情報にしていくなどを心がけてきました。


誰をも置き去りにしない透明化

事業に関しては、自分たちがやりたいことをしっかりと言語化して形式知に変えていきました。 また、この事業をなぜ我々がやっているのか?のナラティブ性を内包したストーリーをつくりあげることで誰でも簡単に向かう先が見えてセンスメイキングできるという状況を創出していきました。
基本的にWhyと背景は常に伝え続けることで、納得感が増します。
これができていないとベクトルが揃わないのでその辺りはかなり意識してやってきました。


情報を扱いやすく整える

ドキュメントはConfluenceに整備されていたのですが、どうしても探しにくかったり、どこに何を置くかわからない問題がありました。
そのため徐々にNotionに移行するような計画を立てて、検索性と書くときの判断に困らないナレッジ集約を実現していきました。
個人プレーに陥って暗黙知の沼にはまらないように、ドキュメントや議事録を残しやすくすることでチーム全体にナレッジを浸透できるようになったと思います。


先導しなきゃ動かない

全ての根底にあるのはこれだったのですが、
基本的には日々の業務をこなしつつ、組織の改善をなんでやるかの気持ちを吐き出しながら先導して実施してきました。
声を上げる人が率先して動かないと本当になにも変わっていかないので、ひとりWorking out loudくらいの気持ちで最初は取り組んでいました。
そうしていると組織全体も同じ方向に向いてきてくれたので、上記の施策に対しても成果が出てきたのだと思っています。


一緒にやっていきましょう!

まだまだ、序章も序章でやっと土壌が整ってきたかなという段階です。
来年は事業をさらに拡大しながら自社の開発組織も大きくしていくつもりなので、さらなるトライや改善をまわしていくことが必要になってきます。
コンサル志望やエンジニアの方で興味を持っていただいた方は是非お話しましょう!

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