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商店街放浪記-九州編#03 二つの「日本一」の商店街

-商店街放浪記とは-
2022年4月から、全国各地の商店街を巡るべく旅をしながらさまざまな地域を訪れました。旅中はその都度SNSで発信していたのですが、Noteでも記録として残していきたいと思い、当時を振り返りながら放浪記を記していこうと考えました。

「商店街を巡るために旅をする」
そんな少し不思議な旅の一幕をお楽しみください。

旅する商店街マニアの商店街放浪記

前回のエピソードはこちら

次なる目的地へ
-温泉都市・別府-

豊後高田市の昭和の町を後にした私たち一行が目指すのは、
温泉都市・別府です。

ーレンタカーで別府へー

米澤 穂信 著の「氷菓」シリーズを愛読しているので
「安心院」という地名に大興奮
別府タワーが見えてくると、目的地までもう少し

別府は、日本有数の源泉数と湧出量を誇る温泉のまち。
その量、数は他の温泉地を圧倒しています。歴史もとても古く、8世紀の初めに編纂された「伊予国風土記」にも、命(みこと)の命を救った温泉として登場。
大河ドラマで話題の鎌倉時代には、負傷を負った兵士のために、別府、鉄輪、浜脇などに療養所を作ったという記録が残っています。

別府市公式観光情報Webサイト

日本”最古”のアーケード
-竹瓦小路-

別府で最初に訪れたのは
日本最古のアーケードが現存する「竹瓦小路」です。

1921(大正10)年12月に完成。流川通りから竹瓦温泉までをつなぐ約60メートルの住居を兼ねた商店街で、ガラス張りの天井が特徴。昭和の最盛期は多くの市民や観光客でにぎわった。2009(平成21)年に国の近代産業遺産に認定された。現在は和菓子店、スナック、ワインバーなど9店が営業している。

大分経済新聞
1年後に再度竹瓦小路を訪れた際には
ライトアップもされていました

歴史を感じられるアーケードを抜けた先には、
別府温泉のシンボル的な存在となっている竹瓦温泉があります。

明治12年(1879)創設で、当初建築されたものは竹屋根葺きの浴場でその後改築されたものが瓦葺きであったため、竹瓦温泉の名称がついたと伝えられています。
現在の建物は昭和13年(1938)に建設されたもので正面は唐破風造(からはふづくり)の豪華な屋根をもつ温泉となっており、その外観は別府温泉のシンボル的な存在となっています。天井の高いロビーは昭和初期のイメージを残しており、湯上りにくつろげるスペースとなっています。 名物の砂湯は浴衣を着て砂の上に横たわると砂かけさんが温泉で暖められた砂をかけてくれます。

別府市Webサイト

懐かしさ漂う温泉街
-ソルパセロ銀座-

次に訪れたのは、温泉街ならではのお土産店や飲食店が立ち並ぶ、ソルパセロ銀座です。

JR別府駅前通りと流れ川通りの間、延長292m・幅5.5mの商店街。
アーケード建設当初は、物販と土産物店が主体、修学旅行生が多く来ていた。
ホテル・旅館が館内に土産物販売店・スナックを完備し始めて、商店街の様相が変わって来た。
現在は、飲食店が45%を占めている。
昨今は、経営者の高齢化・後継者不足等問題が山積している。

商店街にぎわい広場 大分県商店街振興組合連合会

別府銀座商店街のあゆみ
設立年月日
 1975年(昭和50年)8月18日
カラー舗装
 昭和45年2月完成(工費:170,000千円)
アーケード
 昭和30年 建設
 老朽化により改築 昭和52年9月着工
 昭和53年2月 虹のアーケードとして完成
 総工費:132,000千円(国の高度化資金助成金含む)

商店街にぎわい広場 大分県商店街振興組合連合会

温泉マークのついた提灯がかわいい

天狗と共に生きる街
-別府やよい商店街-

次に訪れたのは、別府やよい商店街です。

別府市の中心街で、JR別府駅から徒歩5分に位置し、別府駅前通りに接続する中心市街地の商店街で、かつて別府の中でも最も栄えたこともあり、広域商圏を有する買回り品・専門店や観光土産品を主体とした業種構成になっている。
本商店街は、別府駅前通りに接続する商店街で中心市街地の主要商業地区として、長年地域住民と観光客に親しまれているが、周辺は、トキハデパート別府店、ゆめタウン別府店他、ドラッグストア、コンビニの林立でオーバーストアの状況にある。
主産業である観光業の低迷や高齢化による消費購買力の減少などで既存顧客の喪失が起きているとともに、周辺の空地・空き店舗の存在は地域の衰退感を増している。
現在、今あるもので名物化しよう、という取り組みのもと「天狗神輿」を中心に顔出しパネルの設置や寓話作成など、すでに写真スポットになっており毎日観光客が記念撮影をする姿が見られる。

商店街にぎわい広場 大分県商店街振興組合連合会

天狗は神通力により火の厄除け及び自由自在の守り本尊と日本書紀にも記されております。西暦1688年 別府北浜地方に大災害があり、別府村の住民は大被害を被ったと豊後紀行に書かれております。その当時 別府村には南北に両筑街道がはしり、長崎などと往来がとても多く 西法寺に本陣・御旅所を置いたと伝えられております。西暦1715 年(明和2年) 天領当時の別府村を統治した森藩主の命により 讃岐の国の白峯の地より秋葉宮御霊前を 現在の秋葉神社の位置に建立したと豊後風土記に記録が残されております。しかも当時としては 海門寺に通じる裏街道であった現在の『やよい商店街の流川通り入口』に石碑を建立し付近一帯の無病息災を祈念したとも伝えられております。やよい商店街では以前より温泉感謝と別府繁栄の心をこめ、いろんなかたちで祭り参加をしていました。昭和48年2月 商店街の火災厄除けとして『やよい天狗みこし』を創作いたし、依頼19年間 当商店街に及ぶ大火罹災を免れ 守護を賜り続けております。毎年4月の別府温泉祭りには『やよい天狗みこし』として 雄大かつ尊厳さをも感じられるお姿を披露し温泉祭りの名物となっております。

別府・大分バリアフリーツアーセンターWebサイト
商店街の厄除けにもなっている『やよい天狗みこし』
商店街にも天狗にまつわる装飾が多く見られます

さらに南へ
-県庁所在地・大分市へ-

本当はゆっくり温泉にも浸かりたかったのですが、
次なる目的地、大分市へ向かいます。

温泉街らしい通りのフラッグ


アーケードの断面積が日本一!
-ガリレア竹町-

大分市の商店街を巡りたかった理由。
それは、「アーケードの断面積が日本一」の商店街があるからです。
それが、ガリレア竹町です。

ガレリア竹町通商店街は大分駅から徒歩5分の中心市街地にあり、開閉式のドームを備えたイベント広場を持つ大分市内で最も歴史が古い商店街です。明治38年に「竹町商栄会」として発足し、昭和38年に「竹町通商店街振興組合」となりました。ガレリアとはイタリア語で、「屋根付き商店街」の意味で、ドーム広場に架かるアーケードの断面積は日本最大です。

大分市商店街連合会Webサイト
ガリレア竹町の入り口
高さ18m 幅24mで日本最大の断面積を誇る


大分駅前の玄関口
-セントポルタ中央町-

ガリレア竹町と繋がる形で大分駅前に伸びている通りが、
セントポルタ中央町です。

大分駅前の玄関口にふさわしい開閉式ドームを有するアーケード型商店街。付近には県庁や市役所などの官公庁があり、県内で一番人通りの多い通りである。かつては本町通りと呼ばれていましたが、昭和38年に中央町商店街振興組合を創立し、平成8年には愛称をセントポルタ中央町としました。セントポルタとはポルトガル語で「中央」を意味するセントロと「港」・「門」を意味するポルトの造語。市内中心部への入り口をイメージしています。

大分市商店街連合会Webサイト
アーケードのアーチの形状に合わせた広告看板が印象的
あまり見かけないサンドイッチ弁当の専門店

さらば大分、そして宮崎へ

大分市の商店街を巡った私たち一行が目指す場所は、宮崎県椎葉村
こちらは商店街巡りのためではなく、
農業好きの友人が訪れたかった場所なのです。

次回は2022年7月22日 宮崎県椎葉村からスタートです。

ガリレア竹町近くにあった
サツマイモスイーツのお店でひとやすみ

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