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【流山本町 着物でまち歩き 】ことはじめ
2021年5月23日、新型コロナウィルス感染症予防対策を講じた上で、着物を着て流山本町を歩く流山本町 着物でまち歩き トライアル編を開催しました。
このイベントを企画したきっかけは、筆者であるmachiminスタッフの浅見が“着物好きである”ということからでした。本記事では、私の“着物が好きだ”という点から、地元であるこの”まち”での企画へ、どのように結びついたか。そのいきさつを記します。
そもそも私が着物に憧れを持つようになったのは中学生の頃。友人の「祖母に習って自分で着物を着ることができる」という話に強い憧れを抱いたことからでした。早くに祖母を亡くしているためかもしれません。
その後古文の授業で源氏物語を学んだ際、着物の色にまつわるさまざまな描写に心を打たれます。着物とその色、色合わせの魅力にどんどん惹き込まれました。
しかし自分が着る機会といえば、成人式や大学の卒業式のみ。普段着として着物を着るようになったのは、社会人になり、友人の練習に付き合う形で着付けを習って以降のことです。
長い時間をかけて大きくなった着物への憧れを、やっと「自分で着物を着て出かける」という形で成就させていましたが、しばらくして妊娠・出産と、その後のコロナ禍によってその機会を失い、着物について考えること自体から遠ざかっていました。
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そんな折、2021年1月からmachiminでスタッフをするようになってすぐ、流山本町ひなめぐりの開催がありました。当サイトの記事を作成するためつるし雛飾りの取材をする中で、着物の端切れを使った飾りを見て、自分が着物を好きであることを思い出します。
そのことを他のmachiminスタッフへ打ち明けると「流山本町で着物を着て歩く人が増えると良いなと考えている方や、そのための活動をされてきた方がたくさんいらっしゃる。」という話を聞きました。
4月にはmachiminが保有している着物を一斉に外へ出し、風通しをするという場面に立ち合います。店内にずらりと着物が並ぶ光景は、私にとって夢のような世界でした。
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これらはmachiminがこれまでにまちの方々からいただいたもので、どれもその方にとって大切な思い出のある着物です。箪笥の奥で眠らせておくにも、捨てるにも忍びない。誰かに、何かの形で活用してほしいと、寄贈いただきました。そんな、着物が持つそれぞれの物語性にも惹かれました。これも素敵、あれも素敵と目を輝かせていると、その中から1着いただくことに。
後日、せっかくいただいたのだから着てみよう!と、その着物を着て店頭へ立ってみました。「やっぱり着物は良いわね」「この空間(machimin)によく似合うわね」など、その日訪れた方からお褒めの言葉を数々いただき嬉しくなりました。
しかしその日は、思うように上手く着ることができなかったと、悔しい気持ちもあったのです。当たり前のように美しく着られるようになりたい、そのためにも着物を着る機会が欲しいと感じるようになっていました。
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ちょうどその時期machiminでは着物を一部販売しており、それを見に来たというママ友から「実は自分も着物が好きで、自分で着てお出かけをしてみたいと思っている。」という話を聞きました。
ママ友の中には他にも、「着物に憧れている。着物を自分で着れるようになりたい。」「昔着付けを習ったけど、その後着る機会がなく忘れてしまった。また着れるようになりたい。」と、着物を着る機会を求めている声が多くあることを知りました。
流山本町には歴史的建造物が多く残り、歴史的背景のある小径も多く残っています。着物を通してまちを見てみると、流山本町は、着物でまち歩きをしに出かける場所として打って付けの場所だ。着物でまち歩きをする人の姿そのものが、新たなまちの魅力・魅力的な景観の一部となるはずだ。ということに気がつきました。
そしてさらに着物を着てまち歩きをすることで、きっとまちの魅力を身体全体で感じることができるだろう。とも思いました。
そこで、これまで流山本町に"着物でまち歩きする人"を増やそうと尽力されていた方々に協力を仰ぎ、まずは着物を着る機会を求めているという自らのママ友4人に声をかけ、この流山本町 着物でまち歩きの企画に至ります。
準備のため貸し出し用の着物や帯、着付けのために必要な道具を見繕っている段階にも、machiminへお越しの方からは「何をしているの?」と声をかけられ、説明をすれば「素敵な企画をするのね。」「このまちに着物姿は合うでしょうね。」「このまちで着物を着て歩く人がいると良いなぁと思っていたよ。」「当日晴れると良いですね。」「見に来ようかなぁ。」など、たくさんの暖かい言葉をいだきました。
改めて着物自体が持つ人を惹きつける力と、まちの方々が“その光景”を見たいと願う気持ちの大きさを感じました。
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自分の“好き”に従って行動した先に、新たなコミュニティが生まれ、広がってゆく光景。企画を通して自分の想定を越えた新しい視点を得ること。次にやってみたいと感じる、新しいアイディアが泉のように湧いてくる感覚。その全てが面白く、貴重な体験となりました。