自分らしく生きるという人類への貢献
誰もが考えたことのある自分の生きる意味。この世に創造主たる神はいないと仮定すると、自分で生きる意味を定義するしかない。定義するために自分を人ではなく、生物として捉えて考えてみた。
「意味がある」についての定義は諸説あるかとは思うが、私は「役割を持つ」ことを同義として定義する。この事については別の記事で触れているが、意味とは与えられるもので、与えられた意味は達成されないと意味がないこととなる。つまりは意味を持たされるとは果たすべき役割を持たされるとはということになる。
さて本題に戻るが、人を生物として捉えたときに、全ての人はDNAから種の存続をするように役割を持たされている。種の保存が全ての人間に与えられた役割であるのであれば、種の保存のために即した行動をとることが全ての人間の生きる意味であるとも言える。
種の保存のために必要なことはいくつかある。
個の生存、種の繁殖、種のアップデート、これら3つを必要な要素と考える。
つまりは、自らが生存し、自らが繁殖を行い、自らが種をより強固な存在へと昇華させることが、人間の目指すべき行動指針となる。
生存と繁殖に関してはとるべき行動は明確で、健康的な生活を送り、パートナーを見つけ、子供を作ることを意識すればいい。
種のアップデートに関しては、結論から述べると、これは特別になにかをするべきではなく、自分らしく生きることで達成されることだ。しかし、変化を促す主役は多くの場合自分じゃないことがほとんどだ。
キリンの首が長いのは、たまたま首の長い個体が生まれ、その個体がたまたま環境変化に適応していたからと言われている。環境変化に対して種として対応できるように、それぞれの個体は小さな違いを持たされて生まれてくる。その種の全ての個体を通じて、適応個体を産み出す実験を行っている。
人間に置き換えて考えてみる。人間という種を次の時代に適応させるために必要な変化とはなにか。他の動物のように身体構造を変化させることなのか。否、思考の変化こそが、人間に求められる変化の本質である。
今後、人類を滅ぼす可能性のあるものは、天変地異と戦争の二つだ。(他になにかあれば考えつかなかったので教えていただきたい。)さすれば、テクノロジーで災害に備えたり、万国が納得をする思想を考えたり、貿易格差が生まれない仕組みを作ったり、などが例えば必要となる。これらは全て思考の産物だ。
人類の思考のアップデートを実現するための実験を70憶を越える人口で行っている。これだけの人数を用いて次世代の思考を産み出す個体を探している。しかしながら、人間は社会的な関係の中で没個性になったりする。そうなってしまうと、実験のためのn数が実質少なくなってしまう。実験をより多いn数で行うためには、それぞれの個体が独立した存在であるべき必要がある。
結論に戻す。人の生きる意味、役割とは種の存続に他ならない。人類というこの種を持続可能なものにするには、思考のアップデートが必要となる。そのためには人類総出で次世代の思考を産み出す努力に貢献しなければならない。そしてその貢献方法とは、実験におけるn数が少なくならないように、他者と区別のつく自分らしさを貫くことだ。
自分らしく生きることは時に憚られるが、自分らしく生きることが人類の可能性を担保することに繋がるので、是非自分らしく生きるべきだ。そうやって生きるだけで、私たちは私たちの生きる意味を全うできていると、私は考える。