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3x3トークvol.2 〜数字で見るシュートの良し悪し〜

こんにちは。

タロウです。

今回は3x3トークvol.2ということで数字を使ってシュートについて考えていきたいと思います。

さて、皆さん、良いシュートと悪いシュートの区別って付きますか?僕は正直1、2年前までバスケIQがとても低い選手だったのでわかりませんでした!笑
流石にさっぱり分からなかったわけではなく、感覚としてはなんとなく分かっていたつもりでしたが言語化できていなかったので再現性がなかったんです。

そんな僕がいかにして良いシュートと悪いシュートの区別がつくようになったのか、それはずばりシュートの期待値を計算するようになったからです!(中祖さんから教えてもらいました)

シュートの期待値が分かれば試合を観戦する際にも自分のお気に入りの選手が良いシュートを打ったのか、それとも悪いシュートを打ったのかがわかる一つの基準になると思うので是非最後まで読んでみてください!

シュートの期待値とは

簡単に言うと、

1本のシュートを打つことによって何点獲得することが期待できるか

ということです。

実際の得点(1点2点)と異なり、期待値0.5や1.3などの中途半端な数字になることが多いですが、あくまで計算上の数字なのでそういうものだと思ってください。
数学で習っているはずなのでイマイチ理解し切れていない学生は勉強しましょう。笑(バスケでも数学は大事です)

例えば2点シュートを30%の確率で決められる選手が2ポイントシュートを打つときの期待値は...

2点(打ったシュートの得点)×0.3(そのシュートの確率)=0.6

となります。この選手は2点シュートを1本打つことで入る入らないにかかわらず0.6点取ることが期待できるというわけです。

3x3の得点ルール

3x3と5人制では得点のルールにおいて以下の2点が大きく異なります。

◉アークの内側からの得点が1点、外側からの得点が2点であること

◉21点を先取した時点で勝ちとなること

1点シュートと2点シュートで得点が倍違うという点(5人制だと2点3点なので1.5倍)を3x3の特徴として挙げる方が多いと思うのですが、個人的にはこの21点先取というのが3x3を行う上でルール的に大きなキーになるのではないかと思います。

なぜなら....

”シュートの期待値を計算して21点から逆算することが出来る”

からです。

どういうことかと言いますと、5on5では何点取ったら勝ちというような上限がないので確実に勝てる目標がないのですが、3x3にはそれがあるということです。
(5on5では各チームが目標としている総得点はあるが、それを取ったからと言って必ず勝てるわけではない)
これによって”打つべきシュート”、”打ってはいけないシュート”をより確実なものとして導き出すことができます。

ではこのルールを最大限に有効活用して、3x3で打つべき良いシュートについて考えていきましょう。

3x3における1試合ごとのチームポゼッション数

21点から逆算していく上で、チームのポゼッションの数を知る必要があります。
簡単にいうと、”1つのチームが1試合で何回オフェンスしているか”ということです。

そして私、計算してみました。笑
昨年のWorld Tour2019のスタッツを元に計算した結果がこちらです。

平均ポゼッション数 30.2053571 (全56チーム)
参考:FIBA3x3https://worldtour.fiba3x3.com/2019/stats/world-tour/teams

つまり、3x3においては1チームあたり1試合約30.2回攻めていることになります。

21点取るためのシュートの期待値を逆算しよう

さあ、これで準備は整いました。計算していきましょう。

1試合における1チームのポゼッションは30.2053571回。

目指す得点は21点。

ということは

21(目指す得点)÷30.2053571(ポゼッション数)
0.69524091(目指すべきシュート1本あたりの期待値)

となります。

では実際にそれがどんなシュートなのか考えていきましょう。

1点シュートなら

1(打つシュートの得点)×(シュート確率)
= 0.69524091(目指すべき期待値)

シュート確率=0.69524091÷1=0.69524091

2点シュートなら

2(打つシュートの得点)×(シュート確率)
=0.69524091(目指すべき期待値)

シュート確率=0.69524091÷2=0.34762046

という事で1点シュートを打つなら確率約70%以上、2点シュートを打つなら約35%以上のシュートが目指すべきシュート(期待値0.69524091)となります。

まとめ

3x3においては全てのポゼッションにおいてシュートを上記の確率で打ち、かつ相手のシュートを上記の確率よりも下げることができれば計算上必ず勝てるということになります。

極論を言えば3x3はこれをいかに再現するかの戦いです。これを再現するための方法は無数にあるので、そのやり合いこそが3x3という競技の本質であるとも言えるでしょう。

3x3をプレーしている方は是非この数値を目標にシュートセレクションするようにしてみてください!
また、観戦に来てくださる方はこの数値を元に一喜一憂するのも面白いかもしれません!

今回は昨シーズンのWTを元に計算したので、実際の試合でこの数値になるとは限りません。そもそもスポーツには絶対はありませんから。しかし、スポーツをする上でチームとしての指針は大切であると僕は考えています。目指すべき方向が定まることでチームとして最大のパフォーマンスを発揮することにつながるはずです。

今回の考え方が皆さんの3x3という競技の見方に少しでも影響を与えられたら嬉しいです。

では、また次回!

(面白いと思った方はスキ、いいね、リツイートお願いします🙇‍♂️)



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大友隆太郎
いつもサポートいただきありがとうございます。 皆さまのサポートは大切に自己投資に使用させていただいております。より良い物が書けるように今後も励んでまいります。