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FIBA 3x3 WT Doha Masters

お久しぶりです。

タロウです。

日本選手権で出場権を獲得していたDohaマスターズに出場してきました。
結果から申しますとQD敗退。何も出来ずに負けた屈辱と同時に2年前から抱き続けてきた東京オリンピックという夢が砕け散りました。

この2年間、周りがどれだけ無理だと言っても自分だけは東京オリンピックに出場できると本気で信じて毎日ワクワクしながらバスケットボールに打ち込んできました。個人的に練習は量が全てじゃないと考えてはいますが、それでもこの2年間は日本で一番3x3の練習をしてきた自負があります。

可能性が限りなく少ない中でもようやく掴んだ最後のチャンスが今回のDoha。

それをモノにできなかった自分への情けなさ。
と同時にこれまで自分の大きな原動力となっていたモノを一瞬にして失った喪失感。

正直まだ立ち直れていません。

が、しかし!そんな自分の心境をダラダラ書いていてもただの悲しい思い出の作文になってしまいます。笑

ではなぜこのnoteを書いているかというと、今季のWTを日本のチームで経験しているのは僕らだけというこの状況で、自分の中の思い出だけにしてしまうのはもったいないと思ったからです。

というわけで今回はWTに実際に参加したからこそ感じたことをシェアしていきたいと思います。

日本とは別物の世界の3x3

正直いうと今回のマスターズは今季の他のマスターズと比べてレベルは高くありませんでした。(QD敗退の分際でほざくな笑)

というのも経験の浅いチームや急遽助っ人枠で入った選手がいるようなチーム、3人で出場しているチームがあり、一方的な展開になる試合がちらほら見られたのです。(QD敗退の分際でほざくなpart2)

じゃあ何がそんなに違ったんだと言いますと、ずばり笛の基準です。

実は3x3は毎年少しづつ笛の基準が変わっています。
ざっと簡単に説明すると、大きなところでは昨シーズンからバックピックでのスクリーナーのヒットは無条件にOFファールを取られるようになりました。
僕が3x3を始めた2年前はバックピックでどつかれて鞭打ちになってこんなのどうやって止めるんだよと思っていました。笑
ライン際での押し出しとかも合法だったなー。笑

でもこれも含めて新興スポーツである3x3の面白いところであって、いかに早くその年のルールにアジャストするのかが鍵だったりします。

今季のWTは映像では見てきてはいましたが、実際にコートに立つこと、そしてその後に同じ基準で吹かれている試合を間近で見ることで昨年とこんなにも違うのかと感じました。

事前に映像から見て分かっていたのはOF、DF共に腕を使うプレーはファールを吹かれやすいということ。
さらに試合前のテクニカルミーティングの時は今季から3秒ルールが厳しくなったこと、ユニフォームを掴むプレーはプレーに影響がある、ないに関わらず無条件に吹くことなども伝えられました。

では実際にコートに入ってどうだったのか。
想像よりもはるかに手を使うプレーに対して厳しかったです。実際にはファールを吹かれていないプレーでもオフボールでちょっと小競り合いが起きて腕がわちゃわちゃっと絡んだだけで審判が大声で注意してきます。また、OFから腕を絡めるプレーはきちんとレフリーが裁くのでDFもやり返したりはしません。事が起こる前にレフリーがメッセージを発して、そのラインを超えるようだったら吹くといった様子です。

また、それによって例年よりも各チームがDFでプレッシャーを掛けられないようになっているという印象も受けました。3x3ではセオリーであるスイッチの際にスクリーナーを押し出してユーザーのDFに受け渡し、スクリーナーに裏を取らせずにスイッチアップするあのDFもほとんど見られません。
かと言ってボールマンへのファイトオーバーも過度に押してしまうとファールを取られます。

今回僕は審判批判をしたいのではありません。個人的に今季はまだ日本の大会に出場していませんし、現在の国内の笛の状況も現場感覚ではわかりません。

ただ、3x3が毎年笛の基準が変わるスポーツである以上、より多くの日本のプレーヤー、審判が世界に目を向けるようになって欲しいのです。

前年の4月にDohaマスターズが行われ2019シーズンが開幕した際、笛の基準の変化に気づいた選手、審判が国内に何人いたでしょうか?今季のDebrecenマスターズが開幕したときに笛の変化に気づいた選手、審判が何人いたでしょうか?

3x3という競技がWTマスターズをトップの大会と位置付けている以上、どのレベルにおいても笛の基準はその大会を基準にしなければいけません。昨年の基準が国内に反映されるようになったのは昨年のDohaマスターズが終わってから約半年後です。その間に世界のトップ選手たちはその基準の中で効果的なプレーを試行錯誤していました。これでは遅過ぎます。もしかしたら審判の方たちにはそうしたマニュアルがあったのかもしれません。それでもこの競技ではそこのスピード感が重要です。審判だけに任せずより多くの選手がそこへの危機感を感じ、選手の方から声を上げていれば事態は変わっていたかもしれません。こうした事からこの問題は決して審判だけの問題ではなく、そこに気がつかない選手たちにも大きな責任があると感じています。

このままでは日本と世界の3x3の差は決して埋まりません。
実際、プレミアもジャパンツアーも日本選手権もWTの一予選に過ぎないのです。この事を理解している3x3の選手が日本に何人いるでしょうか?WTに繋がっている以上、それらの国内大会に出場する選手、審判たちはもっと世界に目を向けていくべきだと僕は考えています。WTを毎回見ている僕ですら見るのとやるので大きな違いを感じたのです。日常の国内大会をいち早く世界基準に合わせなければどんどん日本の3x3がガラパゴス化していきます。

日本からより多くのチームがWTへ出ていくためには出場するチームだけでなく、日常である国内をWTの基準で戦う必要があるのです。多くの選手が3x3のプロを名乗る以上、そこは当たり前にしていきたいですね。みんなが少しずつ世界に目を向けることで世界で戦える日本のチームが少しずつ増えていき、日本の3x3業界全体がより良い方向へ進んでいったらいいななんて偉そうに勝手に考えていたりします。

あ、ちなみに今回の僕たちの負けは決して笛のせいではなく、完全に自分たちの実力不足だということをここに宣言しておきます。(自分で書いてて辛い)

では、また次回!

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大友隆太郎
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