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【レゴSS】たからじま
以前、Xに投稿したお話『宝島』をまとめたものです
Xは文字数制限の関係で思い描いていた通りの内容を書けなかったので、本記事では文章を変えています
初めて読む方も再度読まれる方も楽しんでいただけたら嬉しいです☺
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きままに南海を旅する海賊『りゅう』は小さな島を発見しました
「海賊としては気になっちゃった島を見過ごせないよねぇ♪」
愛犬の『チップ』と共にいざ上陸!
その島は本当に、とてもとても小さな島でした
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「これは、何だろう?」
小さな島の小さなほこらでしょうか
自然にできた洞窟でしょうか
この島の小さな生き物たちのおうちかもしれません
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わんわん!
チップが吠える方へ行くとそこにはガイコツが
ここに住んでいたのでしょうか?
まわりを見渡すとどうやらそうではないようです
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「これはぁ…宝の地図?」
どうやらこのガイコツは宝を探してこの小さな島にやってきたようでした
「えーっと、これがプラータ岬でこれがクラベル島だから…この島にお宝が!?」
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「地図によればこの場所を掘ればいいみたいだけど」
本当に宝が埋まっているのか疑いつつもガイコツが持っていたツルハシで掘ってみることにしました
宝ではなかったとしても何が埋まっているのか興味が湧いてしまったからです
海賊はいつもわくわくを求めている!
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どっひゃー!
いざ掘ってみると出るは出るは大量のお宝が埋まっていました
「んー、でもさっき商船から食料と水をたくさん(武力で)分けてもらったばっかりで船に載せるスペースがないなぁ…」
りゅうはお宝は好きですが食料などの方を重要視する変わった海賊でした
彼は旅をするのが好きだから、というのが大きいかもしれません
「あ、そうだ!」
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「せっかくここまで辿り着いたのにお宝を手に入れられないなんてかわいそうだもんね」
りゅうはこの宝を探していたであろうガイコツを宝のお風呂のように入れてあげました
「リッチだねぇ!お宝を掘り起こした労働代に君のコンパスはもらうね」
きっちり対価もいただきます
この思い出の記念品です
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「う~ん、なんだかいいことした気分~!」
『アリガトウ…』
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「え?」
『君ノ旅路ニ幸アレ…』
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「うわぁー!ガイコツがしゃべったぁ~!!」
驚いたりゅうとチップは慌てて船に戻っていきました
小さな島には小さな生き物たちと長い間探し求めた宝に満たされたガイコツが残されました
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「怖かったけどお礼言ってもらえたしよかったなぁ。これもまた冒険だね」
チップとガイコツにもらったコンパスを眺めながらりゅうは次なる目的地に思いを馳せるのでした
「海軍の火薬庫にでも火をつけにいこうかな」
彼の名前はりゅう
南海に自由と冒険を求め旅する海賊
『楽しさ』の為ならばなんでもする無法者
いかなる場所にでも混乱と騒動をまき散らしいったい何を考えているのかわからない彼を人々は『南海の狂嵐』と呼ぶのでした
おしまい
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