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ウォルマートの売上増加と要因

こんにちは。
株式会社ニュークラウドの代表「木村」です。

このコロナ渦で売上を大きく伸ばした世界最強の小売企業があります。その名も「Walmart(ウォルマート)」です。日本では、店舗がなく馴染みがないのですが、世界中に1万900店舗を構え2億4,500万人の顧客がいます。

※ちなみに「西友」は、元々ウォルマートが持っていた事業であり、2018年7月にウォルマートが売却したスーパーになります。ウォルマートは、西友株式の大半を楽天と海外の投資会社に売却を行い、現在は楽天と提携してネットスーパーを共同運営しています。そのため形上は、ウォルマートも日本市場に存在していることになります。

そんなウォルマートですが、コロナ渦でどのように売上を伸ばしたのか、本日は、そのお話をさせていただきます。

ウォルマートについて

まずはウォルマートについて。ウォルマートは、アメリカに本社を置く世界最大のスーパーマーケットチェーン店です。親族経営企業である為、一族の総資産はマイクロソフト社のビル・ゲイツさんを上回るとされています。「薄利多売」戦略でアメリカ国内はもちろん、世界中でチェーン展開をして大きな業績を伸ばしている企業です。

元々は、1962年に創業者のサム・ウォルトさんが始めた小売店(ウォルマート・ディスカウント・シティ)からスタートしました。当時は、野菜や日常品をはじめ、電化製品や銃までも売られていた為、「ウォルマートに行けば安く何でも手に入る」と言われていました。

また商品を大量に仕入れてコストを抑え、低価格を実現した「薄利多売」のビジネスモデルは、同社企業成長だけではなく、小売業界全体に大きな影響を与えた存在でもあります。さらに「エブリデー・ロープライス(毎日低価格)」を打ち出し、今現在も徹底した低価格での販売を行なっています。

ウォルマートの売上推移

2019年1月:5,144億500万ドル(約66兆円)[前年同期比約2.8%増]
2020年1月:5,239億6,400万ドル(約67兆円)[前年同期比約1.5%増]
2021年1月:5,591億5,100万ドル(約72兆円)[前年同期比約7.5%増]

※日本円レート(1ドル=約128円)は、2022年5月18日時点のものとなります。

上記からも分かるようにコロナ渦でも右肩上がりでしっかりと売上増加がされています。特に電子商取引(EC)の売上高が全体を大きく伸ばしたと言われています。

ウォルマートの売上増加の要因

なぜコロナ渦でしかも小売店なのに売上が増加しているのか。それは、ウォルマートが積極的に「ビックデータとAI」に事業投資を行っているからです。同社は世界中の店舗と世界中の自社ECサイト、さらに約2億人を越す顧客の情報を持っています。それらの情報をすべてビックデータ活用を通じて、顧客とのコミュニケーションやブランドロイヤリティー向上など、データドリブンなマーケティングを行っています。

ウォルマートのアナリティクスチームは、顧客が店舗やオンラインで「何を買うのか」「Twitterでトレンドになっているモノ」などのデータを日々収集して、それらのデータを活用したマーケティング活動をしています。そのおかげでオンライン売上は、10〜15%も増やすことに成功したとのことです。

また動画コンテンツにも力を入れており、ウォルマートの公式エンジニアブログでは、ECサイトに動画を導入するメリットなどがまとめられています。例えば、

・動画がオンランで商品購入の決め手になると考えている顧客は96%
・商品情報をテキストより動画で見たいと考えている顧客は79%
・最適な商品動画は購買消費(コンバージョン)を80%以上増加
・動画を見た顧客コンバージョンは(見なかった顧客と比べて)4倍に増加
・動画で返品率は25%減少

など。

さらに動画コンテンツとAIを組み合わせて、商品情報の動画を自動生成する技術もウォルマート社内で現在開発されているとのことです。例えば、商品動画をAIが自動判断して、商品情報や解説などの字幕を自動で作成。音楽や表現方法などもすべて自動で作れるようにするなど。

このようにウォルマートは、スーパーマーケットではあるが、テクノロジー分野の開発にとても力を入れています。コロナ渦でも大きな売上増加ができた用意は、これらにあるかと考えられます。

最後に

最近よく「ウォルマートがまた大きく売上増加、EC事業が絶好調」などというニュースを見て気になっていたのですが、まさかテクノロジー分野でこんなに力を入れているとは知らなかったです。さらに「ビックデータ活用」や「動画×AI」などといった、最新技術への投資姿勢もとても参考になる企業です。

ちょうど今EC関連のお仕事をしており、EC市場に対してかなり将来性と興味を持っていたので私自身の学びにもつながりました。またEC内への動画導入はこれから重要要素になる部分でもあるので、社内でもなにか新しくできないか考えるきっかけにもなりました。

この記事がみなさんにもお役に立つと幸いです。

株式会社ニュークラウド 代表「木村」

こんにちは。 株式会社ニュークラウドの代表「木村」です。 noteでは、主に「ビジネス」について書いています。 みなさんのサポートと応援により、クリエイティブな活動が続けられています。 本当にありがとうございます。 これからも応援のほど、よろしくお願いいたします😊