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絶望した時、いつも笑ってた
ぼくは、今年の頭に命を絶とうとしました。
30代になり、仲のいい友人は結婚や出産ラッシュ。
高収入を得て、夢のマイホーム生活。
一方、ぼくは会社で壮絶なパワハラ・モラハラを受け続けたのをきっかけに転職活動をぽつらぽつら。恋愛面は色々を経てお別れ。
親孝行が遠のく。
会社の退職日は大雪。
昨晩から降り始め、
交通機関にも大きな影響が出るレベル。
「PCを朝一、直接返却しに来てください。ただし交通費は出ません」
返却が済み、帰宅途中で予約していた眼科に寄るが
大雪で営業中止の張り紙。
電話もないのか、
しんしんと降る雪を見つめながら一言。
とぼとぼ自宅まで歩みを進めると、
朝から何も食べていなかったことに気づきオリジン弁当に誘われるように。
からっぽの頭でからっぽのお腹を満たすため、落とし物を探す子どものように雪を掻き分けながら交差点で待っていると、
近くで雪かきをしていたおじさんに雪玉のサービスをいただく。
「おーお兄ちゃんごめんね」
苦笑いしかできず2センチ余りの雪の上に、生産者の想いもむなしくおもちゃ箱のように広がり落ちるオリジン弁当。
「あーお弁当ごめんね」
ぐちゃぐちゃのその子たちにぼくは声をかけ、
レジ袋に入れ帰宅。
スマホを見ると、第一志望の企業より最終面接合否のお知らせが。
よく見るあの定型文。
「ここまでタイミングって重なるのか…」
明日から無職。無職。無色。ぷつん。
一瞬にして視界から色が消え、ぼくに繋がっていた紐が全て切れる音がした
「よし、死のう」
気づけばスマホの履歴はその方法だらけ。
そんな時でも、いかに迷惑をかけないかを気にする自分が憎い。
気づけば動画で遺書のメッセージ。
1時間以上話していたのかな。
その前後の記憶がなく気づくと生きてました。
「生きてるじゃん」
笑ってる自分が愛しい。
泣きながら母に電話をかけると
「馬鹿な事するんじゃないの。ほんとうに…生きててよかった、りゅうたが死んだら私たち親はどうやって生きていけばいいの。ほんとに生きててよかった。あなたが死んだらどれだけの人が悲しむと思うの。りゅうたはね、
ただ笑ってればいいのよ。生きてるだけでいいの。あなたの笑顔が見たいって人たくさんいるんだから、ね。仕事なんていくらでもある。あなたは優しいから色々できる。大丈夫。もう絶対こんなばかなことしないでね。ほんとうによかった」
泣きながら怒りながら寄り添いながら心配しながら泣いてくれた。
そういえば昔から、ぼくは絶望したとき、いつも笑ってた。
部活の試合で負けそうってなったとき
受験で志望校に落ちたとき
彼女と別れたとき
翌朝、大雪が嘘のように晴れ渡る空。
ぼくはカーテンを開け、笑ってた。
生きててよかった。本当によかった。
勝手に周りと比較して
結婚して安定した収入を得ることが親孝行だと勝手に思い込んで
友人後輩には楽しく生きることが一番だよとアドバイスをしてきたのに
最も自分がわかっていたはずなのに
生きてるだけでいいんです
十分でそれ以上ないんです
いま、つらい、しんどい、苦しい想いをしてる方がいれば
ぼくから言えることは
最後は丸っと、なんとかなります。
大丈夫、大丈夫。
なにがあっても最後はうまくいく。大丈夫。
それをこの世界にシェアしていくことがいま生きてるぼくの使命です。
「月曜からりゅうたさんの笑顔見て元気が出ました!ちょっと色々思うことがあったんですが…
ありがとうございます!」
そんなぼくは今週、そう言っていただいて
誰かを笑顔にしてます
生きていれば、なんとかなります。
では、またね。