CSATだけじゃない!NPSって何?
こんにちは、matsukoです。普段はデザイナーやってます。
先週はアクセシビリティについて学習しましたが、それはちょっと来週以降においておいて。
今週は巷で話題のNPSです。
※私はウェブサービスに携わっているので、企業ではなくウェブサービスのNPSだと思って書き連ねます
3行サマリ
・NPSとは「推奨者 − 批判者」で計算される顧客推奨度
・顧客ロイヤルティと企業成長度・業績とが相関する事例が多く、口コミやSNSが購買活動に与える影響が大きくなり注目されている
・NPS向上には、長期的な視点でファンを増やし、短期的な視点で批判者を減らす行動が必要
NPS(ネット・プロモーター・スコア)とは?
企業やブランドに対してどれくらいの愛着や信頼があるか、顧客ロイヤルティを数値化した指標のことです。
顧客推奨度とも言われており、業績に直結すると考えられています。
なぜ注目されているのか?
私見ですが、以下の3つが有力な理由です。
業績との相関が高い
企業成長とNPSに相関関係がある事例が多く見られています
https://www.emotion-tech.co.jp/resource/2017/nps_and_profitability
https://www.nttcoms.com/service/nps/column/20150806/
有名企業の導入・改善事例が日本でもシェアされるようになった
・アップルストア、NTTなど
・欧米の公開企業では3分の1以上が活用しているとも言われている
SNS投稿が購買行動に大きく影響している
誰でもSNSで発信できる環境によって、以下が増加
①顔を知らない誰かの「口コミ(推奨)」で購買する事例
②逆に「批判的意見」への賛同で炎上する事例
これらから、顧客が満足するだけでなく、
他者におすすめするというネクストアクションを引き出せることが、新たな顧客獲得にも大きく影響するようになった。
また、批判の声も同時に吸い上げられれば、それらを対処することで炎上防止にもなる(炎上マーケ除く)。
どうやって調べる?
まず、アンケートなどで顧客に2つの質問をします。
(厳密に言うと、質問1がNPSの調査、質問2がWhyを知る部分です)
質問1:NPS(顧客推奨度)を【0〜10で段階評価】で選択
「サービスを友人や同僚に薦める可能性はどのくらいありますか?」等
質問2:1を選択した理由を記述
「薦めるとしたらどういうところですか?」等
次に、質問1で選択した評価をもとに、顧客を3つのセグメントに分類します。
(以下は私がまとめたやつなのでちゃんとした詳細は調べてみてください)
最後に、計算します。
推奨者(%)− 批判者(%) = NPS
数値感の参考としては、国内の事例を見ると良いと思いますが、日本はマイナスになりやすいそうです。
一番の原因は日本人がアンケートに回答する際の「中心化傾向」にあると言われています。5点満点で評価を聞かれた際に、なんとなく真ん中の3点を選択してしまう...といったことです。あるある。
何がわかるのか?
質問1にて、どのようなセグメントの顧客が、どの割合で存在するのかを知ることができます。
次に、質問2でファンになってくれた理由がわかります。
サービスの強い部分です。
同時に、批判者が中立的になれない理由も判明します。
サービスに対して批判的になる要因は何なのか、サービスの弱い部分を知ることができます。
ただし、アンケート回答をどんな顧客に投げるかによってバイアスがかかるので注意が必要です。
(例:サービスを利用し、かつ会員登録し、さらにアンケートに答えてくれる顧客は、好意的になる可能性が高い)
知ってどうする?
NPSを上げるには、推奨者を増やし、批判者を減らす必要があります。
計算式の通りです。
そのために必要な2つの行動があります。
1つ目は、「ロイヤルティの高いお客様(推奨者)の維持・新規創出」を軸とした長期的な企業活動です。
サービスを愛用してくれるファンから、ファンである理由を教えてもらいました。それらを維持しつつ、さらなる価値を創出すべくアプローチしていきます。
2つ目は、「批判者から中立者への移行を促す」活動です。
調査によって明らかとなった具体的な不満を1つ1つ改善するなど、短期的な活動がメインになるかと思います。
こう考えると、NPSが高ければ業績が伸びるって、そりゃそうだ。
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NPSを継続的にモニターすることで、「推奨者を増やし、批判者を減らす」という行動が取れているかを一目で確認できます。
顧客満足度とともに、これからより一層注目される指標となりそうです。