さようなら花鳥風月ライブ エレパレに次ぐ傑作最高の2時間
【M-1等賞レースへの布石にも 若手芸人の生き血が騒いだ】
終演後、エレパレ鑑賞後に似た感情を覚えた。
5月8日19時30分より行われた同公演。
急な公演決定の情報リリースにもかかわらず、サーバーがダウンして視聴できない人がでるほどの売り上げを記録したらしいが、内容は吉本工業史に残る伝説のライブとなった。
まさにリアルエレパレ、そう形容したくなるような「芸人ってすげぇな」「リアル火花」がそこに存在していた。
もはや佐藤大輔氏ほどに秀でた煽りアーティストとなったニューヨーク(奥田氏)のハンドリングにより生まれた爆笑の連続があったことはもちろんのこと。
1夜あけた今朝筆者は、海外旅行ロスならぬM-1ロスならぬ神保町問題ロスが生じてしまったのだが、これは本ライブがとてつもなく凄まじかったという証といっていいだろう。
予定時間に収まらなかった2時間を振り返りたい。
令和ロマンVS素敵じゃないか 死闘
ライブはネタを含まずに各お題をベースのトークライブ形式だったが、最高だった。
冒頭の演者らの抜きの画で、素敵じゃないか吉野のしかめっ面を見て爆笑するとともにこのライブの「勝ち」を確信した。
その流れでテーマは2組のケンカ問題に。
くるまのかかり具合も最高だったが、やはり吉野のなんともいえない切れ芸は最高だった。
ダイアン津田、おいでやすらにも劣らないほどにテレビでの活躍を期待してしまうほどだった。
ケムリの裏切りも笑えたし、柏木のパニックが見られなかったのはさみしかったが、オチの土下座まで素晴らしかった。
ナイチンゲールダンスVSザシーツら 挨拶問題
なかるてぃんの暴走はまさにMVP級の活躍であったが、この部で衝撃をうけたのはなんといてもナミダバシたろうのカオスだろう。
筆者含め演者らもヤスとこぞうを中心とした挨拶問題のやりとりの展開を期待していたに違いないが、急遽参加が決定したナミダバシたろうがいきなりフルギアでヤスやアトムへの不満をぶちまけたのである。
しかもYOUTUBEで展開されてきた序章(フリ)を無視して、かつ話も結構な長尺で、そこまでオチのない不満を淡々と。
とまらないたろうにニューヨークの二人も静観していたが、あまりものフルギア(ぶちぎれ)に受けたヤスらもどう処理していいかわかっていない様子だった。
視聴者がどう感じたかはわからないが、客が入っていたら絶対に見られないような「ガチの不満」であると思うことができ、筆者的には後半たろうがしゃべるとだんだん面白くなっていった。なかるてぃんの覚醒とともに。なんだか川瀬名人に見えてきた気がした。
そんな2部も期待に応えたこぞうのシャウト、瀬尾の満を持した変化球での大すべりも見ることができとにかく楽しかった。
京極VSサイズミー サンジェルマンあとむのダイブ
第3部。一連の問題で、劇場の中で極めて厳しい立場にいることがわかったサンジェルマンあとむ。
他の問題と比べ、確実に「なめられている」感を我々視聴者は享受していたが彼の気合とかける思いが実を結んだ3部だったと思う。そして救世主でもあった。
思惑とは違った9番街とサイズミー(実はそこそこ仲がよい)の関係性の発覚に、これまでの2部と比べてエッジの低下を懸念する瞬間だったがそのとき
「京極御殿は存在します!」と決死のダイブを仕掛けたアトム。
確かなソースではないがマリマリー増田の「手土産にいいかなと思って」に並ぶMVP級のワードを放り込んだ。
それに起因したその後は見事な爆笑の連続だった。最高だった。
まさに大活躍のあなたを今後は誰も弱者あとむとは思わないでしょう。
鉄腕あとむでした。
4部 その他 まんぷく狩野が爪痕を残す
もう「あぁ、あのファイヤーしかない漫才の人でしょ」と思うことはなくなるでしょう。まんぷくユナイテッド 狩野が最高のリアクション、掛け合い芸を披露した。
髪型も随分面白くなってるなぁ、という感じだったが見事な仕掛けから怒涛のくだりへと昇華していった。
バーター的なポジションを地肩の強さで見事ひっくり返す、「本当に芸人ってすごいなぁ」と思わせる最高のチャプターであった。
神保町エレパレソングで大団円 今年の神保町芸人の賞レースへの期待
ぼてぼてのゴロを見事にトンネルし大エラーをおかして失点したザシーツ瀬尾が最後しっかりとソロホームラン級の歌唱を放ち、またその歌がエレパレの歌を彷彿とさせる出来で、見事感動の大団円を迎えた。
今後期待しかない神保町メンバーだが、囲碁将棋の二人が自身らの賞レースでの苦戦を下記のように形容しているインタビューがあるように、今回のライブはまさに飛躍のきっかけとなるに違いない。
文田「ネタもそうだけど、M-1ってネタとかっていうよりも人がいくんですよ。その1年間でのドラマというか。それがなかったのかな俺たちって。みんなが応援しちゃうような何かが。」
実力、ネタはすごいため去年準々決勝まで駒を進めているコンビも何組かいる。
ただしその中で準決勝まではこのメンバーの中に一組もいない。
筆者の主観では通過してもおかしくないコンビは数組いたはずだ。
ただこのライブや関連動画をおそらくみていない作家らが大半であるから文田の話のようにどうかかわってくるかは定かではないが完全に風が吹いたといっても過言ではない。
ますますの東京勢の活躍を祈って終わりにします。
最高のライブ本当にありがとうございました!
PS:
これは割と本気で、なかるてぃんとの絡みで途中見事な回しと裏切りで爆笑をかっさらう嶋佐をみて「明石家さんまのまわし」がフラッシュバックしました。
まさにニューヨーク御殿ならぬ嶋佐御殿が存在したからこその神ライブであったのだと思わされました。
御あとが宜しいようで。
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