かつやの「大人様ランチ」が大傑作である話
かつやはバカである。
これはもはや誉め言葉であって、この企業(アークランド)はバカを真剣にやっている。かつや名物の期間限定の特別メニューは毎回「はあ?」てなるような、とんでもないものを出してくる。ときには乗り切れないものもあるが、だいたいのメニューが「バカだなー」と苦笑いしたくなるやりすぎ感に満ち溢れている。ゆえに支持できるし、信頼している。
そんなかつやがまたやらかした。もちろんいい意味で。さあ、皆さん、呆れ果てる準備はできてます?(もちろんいい意味で)
大人のためのお子様ランチ、大人様ランチ。
バカじゃん!!!
これは売れるだろと思ったら案の定、予測の3倍売れてるらしい。そりゃそうだよ。こんなの、食ってみたくなるに決まってるじゃないの・・・!
はい。というわけで実食。
宣材写真の見栄えは素晴らしいけど、実際のメニューの写真はこんな感じですね。光の加減とかあるしな。微妙に左下にスペース空いてるけど。まあ、むにゃむにゃ。さて、「大人様ランチ」には以下のメニューがてんこ盛り。
◆オムカレー
◆エビフライ
◆チキンカツ (タルタルソースがけ)
◆揚げソーセージ
◆キャベツ
大人のお子様ランチってことで、「ハンバーグもー!」「ナポリタンもー!」と言いたいところだが、それはきっとあるであろう第2弾に期待するとして。かつやは揚げ物屋さんなので、だいたいのメニューが揚がっている。とんかつDJアゲ太郎も真っ青なほどに揚がっている。そんでもって、なぜソーセージを揚げるのか?というめちゃくちゃデカいクエスチョンマークがつくのだが、調理工程の問題から揚げちゃってるんではないかという話である。ちなみに、揚げソーセージは美味かったです。
それぞれのメニューを食してみよう。
オムカレー、ほどよい辛味。さらりとしたあっさり食べやすいカレーである。そこまで辛くないカレーなんだが、ふんわり卵でさらに優しい味に。おいしい。
チキンカツ、ここで豚じゃなくてチキンなのは意図があるのだろう。タルタルソースも一般的にイメージするようなこってり重いソースではなく、非常にあっさりしている。
そして、エビフライ。実は僕は海老が苦手である。というか海鮮全般がそんなに好きではない。蟹、タコ、イカも得意ではない。食えないことはないんだが、進んで食べようとはしない。で、このエビフライ。別に僕の好みがひっくり返るほどに美味すぎて感動したなどとは言わない。ふつうにおいしいエビフライであった。「大人様ランチ」に混ざってなければ単品で食べようとはしなかっただろうけど。
と、揚げ物オンパレードなメニューたちを順繰りに食していくなかで気づいたのは、そう、ぜんぜん重くないんだわ、これ。チキンじゃなくって豚肉ロースカツにしていたら?タルタルソースがこってりしてたら?カレーがゴーゴーカレーばりにどろりと濃厚だったら?しかも卵なしで。
「揚げ物にカレー?こんなに集まったら胃もたれするでしょ」という我々(特にアラフォー以上の方々)の懸念は、当然メニュー開発担当者もわかっていたはず。そこで、最大限に「もたれさせない」「でも満足感がある」ということを目指したのではないかと推察している。その努力の結晶が豚じゃなくてチキン。どろりじゃなくてあっさり。ふんわり卵のアクセント。なのではないか。
別に開発秘話などを見たり聞いたりしたわけではないので完全な妄想に過ぎないのだが、たぶんそうなんじゃねえか。
めちゃくちゃ試行錯誤したんだろうな。
とにかく、これは素晴らしい出来栄えの逸品です。大傑作といって良い。
感じ方に個人差はあるだろうが、僕が言いたいのは「そこまで重くないよ」「胃もたれさせない努力が垣間見えるよ(泣)」「当たり前のように美味いよ」ってことである。
(ひとつだけ苦言を呈すのならば、キャベツを他の何かに変えて欲しかった。予定調和的にそこに存在するキャベツの千切り。野菜も取らなきゃいけないのはわかってるんだが、いやお前の出番じゃない。そう言いたくなる。端的にいえば「いつもの顔」は要らなかった。でも、それ以外は素晴らしい。)
人気みたいなのでしばらくやってるのかな。
ぜひ、お近くのかつやに足を運ばれたし。全力飯。
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