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11/3「フィンランドに恋して~Suomiでしたい50のリスト~」みらいパブリッシング発刊 テーマ『幸福度ランキング1位のフィンランドって、どんな国? 』ゲスト: 伊集院 霞さん 報告レポート


 
幸福度ランキング1位の国ってどんな国なんでしょう。20年ほど前に、娘が、大阪教育大学で、フィンランドの教育について学んできたことがあり、あまりに感動したので、その時の資料を今も隆祥館書店に吊るしています。それは、与えられたものをただ覚えるというような暗記中心の日本の教育ではなく、自分の頭で考え、自分自身の人生観を持って自分らしい人生を生きていくこと、そのような「生きる力」をつけるものであったような気がします。



 
イベントは、フィンランドの自然豊かな映像を見せて下さるところから始まりました。
今回は、教育はもちろん、フィンランドの豊かな自然についても知りたかったのです。



イベントの打ち合わせの時に、霞さんからフィンランドの映像を見せていただき、幸せな気持ちになりました。同時に、フィンランドに行きたいと仰っておられたお客様の顔が浮かんできたのです。その方にお知らせすると、千葉県から飛行機でお越し下さいました。



イベントの話にもどります、
「飲めるほどきれいな川で泳ぐ」と書かれていたことから本当に飲めるのですか?と尋ねると、フィンランドの人、幾人もが、そのように答えたといいます。

水道水も100%が清潔な飲料水で、浄水器は、いらないそうです。

自然との共存を望んで、自然を守ろうとするフィンランド政府、
かたや、PFOAによる発がん性、また、染色体異常まで出ているのに、淀川に、永遠の化学物質を流し続ける日本の大企業とは違いすぎました。

日本は、健康被害まで出ていても、自然との共存よりもビジネス重視なのです。


オ-ロラ、 ミルキ-ウェイ 降り注ぐ満天の星の映像が、素晴らしすぎて、一気にその世界に、引き込まれそうになりました。会場の参加者もうっとりされていました。世界一静かな場所でボートに乗ること、何の音も一切しないそうです。そんな体験、日本でできるのでしょうか?



森では、リスがいて、野生のブルーベリーを摘んで食べることなどお話しして下さいました。


室内の照明も薄暗いそうです。(これは、正直に言うと少し苦手かも知れない)けれども明るいことに慣れきってしまっている私たちは、電気が足りないと言いつつ、クリスマスの派手なイルミネーションを当たり前のように見ています。御堂筋の銀杏の木々に巻かれた電線を見ると、木が痛々しく、かわいそうになるのは、私だけでしょうか?



また、隆祥館書店では、以前、森林浴の効能についてのイベントもしていたので、フィンランドの森についてもお聞きしました。

霞さんが仰るのには、
松にはαアルファピネンが多く含まれ、自律神経を整えてくれるそうです。また、フィトンセラピ-というものもあるそうです。木々の発する成分、フィトンチッドは、私たちの体の内側に作用して、元気のないときは強さを、興奮しすぎているときはおだやかさを与えてくれるといいます。「森歩きは人々の不安を和らげ、不眠症の改善、鎮痛剤がいらなくなる」と、教えて下さいました。眠れない日々を過ごす私は、聞いていてうらやましくなったのでした。


同時に、私たちができることはないのか?考えました。ひとりひとりの自然を守ろうという意識も大事だと思います。では、どうして、フィンランドではそれができるのか?尋ねてみますと、
フィンランドの国土の広さは、日本とほぼ同じで、人口は兵庫県の人口ぐらいだそうなのです。
国民一人一人が、自分の意見を発言するそうです。それが政治的主体になっていくのではないでしょうか。


そして、フィンランドのアレクサンダー・ストゥッブ大統領があげたポイントというのがこれだそうです。


1: Luonto 自然
2: Luottamus 自信、信頼
3: Koulutus 教育

社会保障、ベーシックインカム、汚職のない事、自然への近さ、仕事と余暇の健康的なバランスを具体的に挙げていました。



第二部では、フィンランドの大学や、フィンランドのこれまでの戦争による歴史的背景について映像で見せながら説明して下さいました。
教育費無償の原則は徹底しており、日本の学校にあるような入学金、教材費、修学旅行の積立金などの出費もない。また、制服はなく体操服や靴なども学校指定のものはない。自分の服や持ち物を使っています。

教育費無償の目的は、家庭の経済状況や文化資本の優劣にかかわらず、すべての子どもが平等に教育を受けられること、平等な出発点を提供することなのです。


貧困が子どもの可能性を奪ってしまうこと、子どもの教育や進路、将来に影響を与えてしまうことをフィンランドはとても嫌うようです。貧富の差が教育格差を広げ、それが貧困を再生産する連鎖にならないよう配慮されているのです。

奨学金制度はあっても、返済し続けなければならない、日本の制度とは全く違うのです。

勉強したくなれば、60歳からでも可能だそうです。



中でも、霞さんが教えて下さったフィンランドの育児支援パッケージ「ベビーボックス」の制度には、感動しました。

赤ちゃんが生まれた時に、必要なものすべて(寝袋、ウールの衣服、ブランケット、タオル、絵本、ぬいぐるみ、お風呂用温度計、爪切りハサミ、歯ブラシ、ヘアブラシ、コンドーム、生理ナプキン、ブラパッド…。全部で約50種類のグッズが入っている。)政府からの育児支援としてプレゼントされる制度です。

育児支援パッケージの代わりに出産給付金を選ぶこともできる。初めての出産をした母親のおよそ95%、利用者全体の70%は、出産給付金よりもボックスを選ぶそうです。


フィンランドのこれまでの戦争による歴史的背景については、アーカイブ動画の映像をぜひ見ていただきたいです。核戦争になった際に、核から身を守るために国民全員が、避難できるシェルターも地下に作ってあるそうです。


フィンランドは、セーフティーネットが充実しているそうです。そのことにより国民との信頼関係も結ばれます。原発もあるのですが、安全性に重きを置いて改善の上に改善を重ねているそうです。


信頼できる政府、すべてをオープンにすることで、国民自らが当事者意識を持って生きることの大切さを、フィンランドのお話から学ばせていただきました。


今回のイベントで見せていただいた自然の素晴らしさは言語化できません。ぜひ「本とアーカイブ動画配信」をお申込みいただきたいです。
(お申し込みは、ryushokan@eos.ocn.ne.jpまで)

今なら、霞さんが撮られたフィンランドのハガキサイズのカレンダーをもれなくプレゼントします。数に限りがあるのでお早めにお申し込み下さい。

 
伊集院霞さん、素晴らしい時間をありがとうございました。とても幸せな気持ちにさせていただけるイベントでした。心より感謝しています。

今回のイベントは、私が最も信頼を寄せる伊藤悠子さんが、いて下さったおかげで最初から最後まで、安心してイベントに集中することができました。
悠子さん、ありがとうございました。



伊集院霞さんのパートナーの太郎さん、フィンランドの素晴らしい写真を運ぶために遠路はるばる車での移動ありがとうございました。
 
霞さんのおかげで、フィンランドのことをさらに知ることができ、自然を大切にしたい気持ちになりました。


ご参加下さった皆さまありがとうございました。

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