オオタヴィン監督の映画『夢みる小学校 完結編』を見て
昨日は、オオタヴィン監督の映画『夢みる小学校 完結編』を第七芸術劇場で観ました。
実は、午前中は、指導しているシンクロの1年に一度の関西アーティスティックスイミングマスターズ大会が、門真のなみはやプールでありました。午後からは講評会でした。
けれども、『夢みる小学校 完結編』のトークイベントのゲストは、オオタヴィン監督と、西郷孝彦先生で、その先生からの依頼で、急遽、トークイベントにもゲスト出演ということになり、講評会を早退して映画を拝見したのでした。
西郷先生には、隆祥館書店の集いに、何度もお越し頂いているので、すでにご存じの方も多いと思います。
「校則なくした中学校、たったひとつの校長ルール」著者で、子どもたちが、学校で幸せな3年間を送ることそれだけを考えて、学校を夢のような場所に変えた方です。その西郷先生も映画に出演されています。
正直、映画を観てびっくり!!しました。こんな学校があるんだと。今、日本全国に、不登校になっている子どもたちが沢山いて、当店のお客様でも結構おられます。
まず、その親御さんに観ていただきたいと思いました。
ドキュメンタリー映画のオオタヴィン監督は、小さい頃、ADHD(注意欠陥多動性障害)「発達障害児」と言われたそうです。
ちなみに、私たち親子が尊敬してやまない西郷孝彦先生もご自身で、ぼくもそうだよ。といつも仰っています。たしか、黒柳徹子さんもそうです。
映画の中で紹介されていた小中学校では、「学年」が無い「テスト」がない、「成績通知表」がない。教科別の授業がない、紹介されていたのはプロジェクトと呼ばれる体験型学習です。
その学校では、みんなが、目をキラキラと輝かせ生き生きとして、自分を、ありのままに出せていました。
また、そこでは、子どもたちに自ら考えて行動させるためにおとな(先生)たちが教壇に立たない、子どもが動くまで待つという姿勢、子どもファーストで物事がすすめられていました。
今回の映画は、「夢みる小学校」の完結編で、小学校から中学生になって、どのように成長しているのかも、垣間見ることができました。
そこからは、子どもたちが、主体的に自ら深く物事を探求する力、(原発の問題なども、調べ真実を知り、大人たちが知らないということにまで言及していた)人間として大切な「生きる力」を身につけているように感じました。高校も山梨県でもトップクラスの学校に進学するそうです。
また、卒業する子供たちにかけるおとな(先生)の言葉に泣きそうになりました。親だけではなく、ここにいるおとなもずっと見守ってくれているんだという温かい愛情が感じられるのです。
作家の高橋源一郎さんが、二人のお子さんを子どもの村に通わせておられます。
子どもの村で開かれる全校ミーテイングについて、高橋さんは著書「101年目の孤独」の中で、こう書いています。「この学校に所属している人間はみんな、大人も子どもも集まって、大切なことは、みんなで決める。そして、6歳の子も、大人も同じ一票の権利を持つ、この小さな山の中の子どもたちの「学校」で、毎週一回、民主主義のもっとも深い原理が、現実の形となって出現する」と。
トークイベントで、「こんな学校に行かせたい」と言ってしまった私に、オオタヴィン監督は仰いました。
「公立の学校でもできないわけはないんだ」と、
すると、西郷先生が、すかさず、「公教育を諦めるな!」という本が、今年、出ることを伝えられました。
私立でなくても公立が、このような学校になることもできるのです。
どんな子も、ありのままでいられる、子どもたちが、主体性を持ち生き生きとして楽しく通いたくなる公立の学校、
映画に出て来た松山市立余土小学校の校長、上野直紀さんは、「夢見る小学校」を観て夢見る余土小学校プロジェクトをはじめられました。
学校内に子どもたちが何でも投書できる「夢見る余土小学校ポスト」を設置され、通知表も、希望する保護者の家庭には評価を記載しない「通知表選択制」に変えられました。
夢見る公立小学校にしたいそうです。
あの上野千鶴子先生が、隆祥館書店の集いに、ご登場された時に、仰っていた言葉を思い出しました。
東大生のことを、優秀で、従順だけど、あの子たちは、いったい、どこで、主体性を削られてきたのか?と。
夢見る公立小学校・中学校が増えていくことを切に望んでいます。
昨日は、校長先生も大勢来られていて、兵庫県、奈良県、大阪府の教育委員会の方も来られていました。ひと筋の希望の光を見たように感じました。
このような映画を作って下さったオオタヴィン監督に、心から感謝申し上げます。
西郷先生からのご縁で、映画のすばらしさをを知ることができました。西郷先生ありがとうございました。
最後に、子どもたちの未来のためにも、ぜひ、「夢見る小学校完結編」をご覧ください。
第七芸術劇場で、2週間上映されるそうです。
私たちにも何かできることがあるのではないかと考えさせられます。
隆祥館書店
https://ryushokanbook.com
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