雑念日記 | 日常の連続性を断ち切る
今日聴いていたPodcastで、旅は日常の連続性を断ち切る、という話があった。
20代の私は、日常から抜け出すことにある種の生きがいを感じていた。非日常の中に飛び込むことでしか、日常のありがたみや素晴らしさを感じることができなかったからだ。
狂おしいほどに旅を、非日常を、求めていた。
20代のうちに巡った国は、30カ国。
旅をすればするほど思うのは、私にとっての非日常は、誰かにとっての日常だということ。
宝石をひっくり返したと形容されるグアナファトの美しい景色も、誰かにとっては毎日見る光景。
思わず写真を撮ってしまうカラフルな洗濯物も、誰かにとってはただの洗濯物。
みんなで輪になって、ウサギ飛びを永遠とするのも、誰かにとっては毎日のこと。
カラフルなパッケージが並ぶ保存庫も、誰かにとってはただの倉庫。
夏のコテージ滞在でモルックをするのも、誰かの毎年のルーティーン。
そんなこんなで、誰かの日常に飛び込むことは、最高にエキサイティングだった。
それと同時に、自分の日常も誰かにとっては非日常であること、誰かが狂おしいほど訪れたい・見たい・体験したいと思っていることであることに気づいた。
今、私は、大分県の山奥で田舎暮らしをしている。
まだまだ自分の理想とは程遠い日々で、あれもしたいこれもしたいという気持ちでもどかしく思うこともあるけど、この日常も、いつかの私が夢見ていた日常だったりする。
たくさんの旅を経て辿り着いた、この暮らし。
まだまだ楽しんでいきたいと思う。
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