【イベントレポート】エンタープライズセールス・アカデミー#1 誰でもできるエンプラセールス入門編
みなさんこんにちは。
株式会社マツリカでDealPodsのビジネスサイドを担当している竹中です。
今回は、1月25日に開催した、エンタープライズセールスの、エンタープライズセールスによる、エンタープライズセールスのためのオフラインイベント「エンタープライズセールス・アカデミー」のイベントレポートをお届けします。
第1回となる今回は、株式会社ログラスの高橋優斗さんに登壇いただき、非常に勉強になるお話をいただきましたので、その様子をお届けします。
エンタープライズセールス・アカデミーとは?
「エンタープライズセールス・アカデミー」とは、交流会やオフラインセミナーを通して、エンタープライズセールスの実務者同士が知見・経験を交換し合うイベントです。
近年、日本のSaaS業界において、大型商談の成約を目指すエンタープライズセールスの必要性は高まってきています。そのような背景を受けて、エンタープライズセールスの現場を知り尽くすプロを招いて講演会や交流会を予定し、最先端の営業組織・案件のマネジメントのノウハウを共有していただきます。
登壇者
エンタープライズセールスをする上での3つの大前提
① エンタープライズのお客様は営業を受けるプロである
大手企業のお客様はかなりの数の営業を受けています。さらに営業が提案する内容や課題と同じような課題に対して、今まで幾度となく挑戦をされているという前提をまず理解しましょう。
その前提を理解すると、当たり前の課題認識や当たり前の長い話をされたら、すぐに見切りをつけられることでしょう。さらに単に失注するのではなく、知らないうちに無言で見切られてしまう、そんな状態になってしまうでしょう。
② 知識のない営業は無価値
顧客に対する知識、自社の知識、ビジネスモデルの知識がない状態では、まず門の前にも立たせてもらえないと思った方が良いです。営業のテクニックでよく取り上げられる、BANTやMEDDICなどももちろん大事ではありますが、まず顧客に対する知識、自社の知識、ビジネスモデルなどの前提になる知識をつけることが非常に重要です。
③ 全部受注するのは無理
どんなトップセールスでも20~30%くらいの受注率になるかと思います。そう考えると、当たり前ではありますが、全ての案件を受注することは不可能です。その中で受注の可能性のある案件を見極めてリソースを分配することが非常に重要になっています。特に長いプロセスを必要とするエンタープライズセールスでは、せっかく1年間商談したのにも関わらず受注にならない、発注されないということが頻発すると、お客様の時間も営業の時間ももったいないことになってしまいます。
Championのハートを掴む
エンタープライズセールスを進めていく上でなくてはならない存在がChampionという存在です。Championと一緒に商談を進めることができるかできないかで、最終的に購買をいただけるかいただけないかが大きく変わってきます。
ということで、今回はまずChampionのハートを掴むためにはという点をステップに分けて解説をしていきます。
① Championを見極める
Championのハートを掴むためには、まずはChampionはどんな人なのかという特徴と傾向を理解し、各案件の中で「誰がChampionなのか?」ということを見極める必要があります。
Championという存在について、さまざまな見解があるかと思いますが、本セミナーでは以下のように特徴と傾向を分けてお話します。
これらの要件を満たしている方がいらっしゃればChampionとして認定し、その方と一緒に商談を進めていくと良いでしょう。
この要件を確認して見極めていくためには、社内の情報を教えてくれるCoachと呼ばれる顧客社内の協力者を作り、ヒアリングをさせてもらうなどの手段を取ることが一般的な方法としては取られることが多いです。
② 案件を見極める
Championを見極めることと同等に重要な見極めが、案件の見極めです。大前提でも触れたように、どんなトップセールスでも全ての商談を受注できるわけではありません。したがって全商談の中から、自分が注力すべき商談を決めて、リソースに優先順位をつけることも重要になります。
参考までに高橋さんがどのようなポイントを元に、案件の見極めを行っているかを、以下におまとめします。
どれだけ商談時の印象・感触が良かったとしても、次回商談日が決まってないものは基本的に注力案件から外れることが多いです。逆に注力する商談はお客様と検討プロジェクトを組み、定例でミーティングを組むことも多いそうです。
お客様が自社商材で課題解決ができると思っているかどうかを確かめるためには、商談時に直接、感想を聞くと良いです。お客様自らが提案内容で自社の課題を解決できるという言葉を発することができれば問題はないです。さらにお客様は自らアウトプットする過程で、頭の中が整理され、社内での説明の際も自らの言葉で、情報を展開できるようになるので、おすすめです。
③ 初回で減点をされないようにする
ハートを掴む権利を得る
多くの営業が初回のアポイントで営業活動をお客様に対して行う権利を失っています。初回商談の最初の15分でお客様は「この営業に相談する、一緒に進めていく価値のある営業なのか?」という見極めをされます。
実際にお客様に聞くところ、「話が長い、聞きたいことではないことを話す」などの場合、営業に見切りをつけ、内職しているなんてこともあるらしいです。
こちらの初回商談で減点をされないようにするためにはという内容については、詳しくnoteを高橋さんが書かれているので、ご確認ください。
④ 相手の期待値を超えてサプライズを提供する
どの案件の誰のハートを掴むかを見極め、さらに減点をされず、会話ができる状態になってからようやくハートを掴むためのアクションを行えます。
高橋さん流のハートを掴む方法は以下の3点がポイントになります。
これら3点がお客様の期待値を超えた時、お客様のハートを掴むことができ、営業活動をしっかり推進できるようになるでしょう。
そして期待値を超えるために、サプライズを意識することが重要です。
ここからは、3点のそれぞれの観点でサプライズを起こすための具体的なアクションをまとめていきます。
サプライズを生む圧倒的なスピード
昔から営業はレスの速さが重要と言われてきたかと思います。これは現代においても当てはまることなのですが、そのレスの速さを生むための工夫をどのように行うかについて触れていきます。
それは優先順位付けです。ログラスの高橋さんの業務における優先順位は以下のようになっております。
本当に集中している案件に関しては、別の商談中などにも電話やメールを対応することもあると言います。もしくは、チームメンバーと共同でレスを早めるような工夫も行われているとのことです。
またスキマ時間の活用も重要になっており、商談と商談の間の10分でどれくらい返信対応ができるかということも意識されているとのことでした。
サプライズを生む圧倒的なクオリティ・ナレッジ
クオリティが高いということはどういう状態かというと、お客様が営業と接していて、「めっちゃ楽」と感じる状態と高橋さんは言います。いかにお客様に楽にプロジェクトを進めてもらうか、いかにお客様に負担をかけずに提案を進めることができるかが重要です。
そのために、「先回りと斜め上」を意識します。
次に何が必要か想像し、導入プロジェクトの先回りと思考の先回りを行うのです。以下にプロジェクトの先回りと思考の先回りを可能にする営業コンテンツを4つ紹介します。
最後に
いかがだったでしょうか。エンタープライズセールスの方々が集う第1回目となるエンタープライズセールス・アカデミーの様子とセミナーの内容をおまとめさせていただきました。ちなみにセミナー後の交流タイムも大盛況でオフラインでしかできないコミュニケーションをみなさん取られておりました!
今後もエンタープライズセールス向けに様々なイベントを実施していこうと思っておりますので、ぜひご参加ください!
また株式会社マツリカではエンタープライズセールスの支援を行うセールステックであるデジタルセールスルーム「DealPods」というSaaSを提供しております。もしご興味ある方はこちらから資料を確認してみてください!
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