第26回 [UEFAネーションズカップ] イタリアvsイングランド 分析・解説 『カテナチオ✖️空間支配 〜真のイタリア像〜』
こんにちは! 細谷龍生と申します!!
もし私を知らない方がいましたら
自己紹介と夢について
こちらのnoteで投稿していますので
もし良かったら見てみてください!
↓
今回は、第27回目の投稿です!
第27回目は、9月26日に行われた
UEFAネーションズカップ
”イタリア vsイングランド”
について分析・解説をしていきたいと思います。
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〜試合情報について〜
’試合結果'
’メンバー'
’スタッツ'
実力、実績ともあるイタリア代表だが
ワールドカップ予選プレーオフにて
マケドニアにまさかの敗戦で出場を逃してしまった。
しかし、力は申し分なく、セリエAで活躍している選手+各欧州で活躍している選手の固い守備且つ鋭い攻撃が見所である試合。
このネーションズカップでは、4-3-3を多く採用していたマンチーニだが、ここで5-3-2を採用した。ユーロを制した際のイタリアと同じシステムで望んだこの試合。どのような狙いがあったかを深掘りしていく。
イタリアに反して、ワールドカップ予選を安定した戦いで突破したイングランド代表。
スタメンのベリンガム以外プレミアリーグで活躍している選手で、プレミアリーグの層の厚さを表すメンバーとなった。
サウスゲイト監督就任後のイングランドは3-4-3を採用して、ボールを保持しながら前3枚の推進力を活かすサッカーを展開。
悪くなかったが、
イタリアに負けたことには
たまたまではなく、理由が見受けられた。
その部分をより分析していきます。
では本編に入っていきます!
〜第1部〜 イングランドのボール保持に対するイタリアの守備構造
イングランドはイタリアに対してこのようなビルドアップを行なっていた。
相手イタリア2FWに対して3CBで数的優位を作ってファーストラインを超えてから、裏スペース、足元のパスラインを覗こうをしていた。
しかしこれに対してのイタリアの守備が
非常に狙いが明瞭且つ、質の高いプレッシングを展開していた。
FWが上手くぼかしながら、ボールを3CB→WBに誘導する。
そこに入った瞬間にWB-WBが縦を切りながらプレス開始。
それと同時に連動して
IH→VO CB脇→SHをマンツーでつく。
パスラインがない状態でWBに渡すことで
VOやSHへの縦パスがほとんど取られていた。
角度、距離、時間がないWBは運ぶことができずにはめられることが多かった。
ただ、前半なかばにイングランドも負けじとビルドアップ、前進を修正した。
VOのライスがサイドレーンとハーフスペースの中間にローテーションして、サイドでのオーバーロードを仕掛けた。
それに対してマークのバレーラはついていきすぎると、SHのパスラインが空くため、出てからプレスに出ていた。その歪みが一瞬出て、右サイドを変えられた時に
ウォーカー→フォーデン レイオフ→ベリンガム スルーパス→ジェームスで裏スペースを攻略していた。
このままイングランドが上手く前進し続けられると思ったすぐに、監督の指示なのか、選手の個人戦術かはわからないが、イタリアがプレスを修正を図った。
変えたのはFWのプレスの限定の仕方である。
先程までは、正対して3vs2を見ながら
外に誘導していたが
上の図通りに、真ん中のダイアーに入った瞬間に10番のラスパドーリがウォーカーをカバーシャドウで寄せて、ベリンガム、ライスに縦パスが入るように仕向けた。
そうすることによって
外循環が強みのビルドアップを
プレスの形で中循環に変えて、嵌めどころを
変更して、上手く前進を阻止してボール奪取を1試合通して図り続けていた。
この試合中に変更できる勇気と能力に
試合を観ながら、イタリアの守備の賢さに
脱帽しました。
では、イタリアは攻撃でイングランドにどのような狙いをしていたのか?
これを次の第2部で分析していきます。
〜第2部〜 ボール保持における得点を生むための逆算思考
イタリアはこのようにボール保持をしていた。
3-1-4-2のままではなく、相手が3トップのため、その2つの間をNo.16のクリスタンテがジョルジーニョとフラットになって、2ボランチ化に可変。
浮いたバレーラがライン間に立ち、ファジーなポジションで相手を困らすことを狙いとしていた。
そうすることによって、相手の前5枚の矢印を強く向けてくる。そうすると空いてくるのは
イングランドのライン間
サイドのWBから斜め前にパスをFWに入れて、収められるスカマッカを活かして、中盤からの3人目で前進、スピードアップを図っていた。
しかし、イングランドもイタリアの守備同様
WB-WBに強く行くことによって、マークがはっきりしていたため、多少収められていても、時間を作り、プレースバックさせて奪うと言うシーンが前半は多かった。
自分の主観的には"前半は"そこまで有効的な前進が出来ていたとは思えなかった。
そう"前半は"です。
この前半のビルドアップの真の狙いが
後半で発揮されるのです。
後半シンプルにイタリアがボール保持で増えたプレーがある。
それは "裏へのフィード"
である。
いやそんなことかい!とつっこまれそうですが、試合を観てもらえば、このロングフィードの効力が凄まじく発揮されていることがわかります。自信あります。
前半攻撃の起点は、スカマッカが縦パスのキーとなってスピードアップ。
そうなるとイングランドのディフェンスライン、特に3CBはそこのパスラインを潰すために、強く矢印がスカマッカに向いてくる。
そうなると、ミドルブロックにも関わらず、ライン間を埋めるためにライン設定が勝手に高くなり、ジリジリ裏のスペースが広大になっていた。
そこをスカマッカの片割れ、ラスパドーリが逃さなかった。
そして左WBのディマルコも蹴ることをわかっているため、幅を取りすぎずにチャンネルを抜けていくシーンで相手ラインを困惑させていた。
先制シーンがその通りになったが、他にもラインブレイクをして、ビッグチャンスを多く作ることに成功していた。
ビルドアップの目的はそれぞれあるが
今回のイタリアに関しては
ボール保持して、FWに縦パスを入れる
というジャブを打ち続けた結果
ただのロングフィードという一般的プレーが
大きな成果を生むことに繋がったと分析する。
〜まとめ〜
今回は
イタリアvsイングランド
について分析・解説しました!
ハイレベル、高強度でのゲーム展開の中で、どこで優位性を取っていくかを
ほんの少しの差をつけてきたイタリアには脱帽しました。
このチームがワールドカップに出れないと考えるとヨーロッパのレベルの高さをひしひしと感じました。
国同士と対決にもとても学ぶものがあり、勉強になりました!
以上で終わります!
閲覧していただきありがとうございました!
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