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【エッセー】アラーム前に目が覚めて「早起きは三文の徳」なわけがあるか!

※寝不足につき、野蛮。(言い訳乙)

ことわざに噛み付く

《「徳」は「得」とも書く》早起きをすると健康にもよく、また、そのほか何かとよいことがあるものであるということ。朝起きは三文の徳。

意図された早起きは確かにそうだろう。健やかな目覚め。健やかな朝日。想像するだけでイキイキとした姿が思い浮かんで来る。だが、意図していない早起きは、どうか。朝早く目覚める予定でもなかったのに、朝早く目が覚めてしまう時の気分はどうか。言うまでもなく、最悪だ。そこに「三文の徳」を感じられる心の朗らかさは、微塵も感じられない。むしろ「三文の損」と形容した方が、よっぽど正しい。

以上のことから「早起きは三文の徳」は、言葉足らずな表現であると言わざるを得ない。僕に言わせれば「意図的な早起きは三文の徳」「無意図的な早起きは三文の損」である。

ここまで考えて僕の”物思い癖”が顔を出す。

”辞書に載っているのだから正しいはずだ”と思い込み、無意図的な早起きでさえも「三文の徳」が有ると盲目的に信じ、「徳」を見つけることが出来ないと、自分の心が醜いから見つけることが出来ないのだと、自己否定の念に駆られる人が出ないことを、陰ながら祈りたい。


三文の徳ってなんだよ

言われてみれば良く分からない。「三文の徳とは?」と聞かれると「早起きは三文の徳らしいよ」としか言えないことに気が付いた。前の項で難癖を吐いた自分自身、言葉の意味もよく知りもしないで、”そういうものだ”と受け取っていることに気が付く。これはいけない。この機会に意味をちゃんと学んでおこう。

一文銭3枚の値。
値段のきわめて安いこと。「—の値うちもない」「二束—」
他の語の上に付いて、安い、価値のない、粗悪な、などの意を表す。

これは驚いた。「三文」には「安い・価値の無い・粗悪な」という意味合いがあるらしい。確かにそうだ。「二束三文」は聞いたことがある。意味としては、”大したカネにもならん”みたいな感じかと思われる(それは調べへんのかい)。言われて気が付いた。我ながら、察しの悪さに赤面する。

りっぱな行いや品性。「徳育徳義徳行徳望悪徳威徳学徳公徳高徳人徳仁徳道徳背徳美徳不徳
すぐれた人格者。「碩徳 (せきとく) 大徳
恩恵。「徳政遺徳恩徳神徳報徳
もうけ。「徳用福徳

「三文の徳」という語彙においては「4:もうけ」の意味合いで使用されていると思われる。要するに「三文の儲け」というわけだ。

「なるほど・・・。」

ここまでで、「早起きすると(物質的豊かさ&精神的豊かさ両方込みで)三文の儲けが得られる」ことが分かった。しかし、「三文」の価値は、どうやら低いらしい、ことも同時に分かった。そこで気になるのは「価値が低いって具体的にどれぐらい低いの?」という点だ。「三文」の辞書には「一文銭3枚の値」と書かれてある。そりゃそうだ。そんなのサルでも分かる。こちとら「一文」の価値がどれぐらいかを問うているんだよ。

銅貨の穴あき銭1枚。銭1枚。→文 (もん) 
わずかな金。ほんのちょっとの金。転じて、安っぽいものの意。「—の値うちもない」
一つの文字。「—不通ノ者」〈日葡

あぁ、うん、そうだね。確かに、「一文=価値がゼロに等しい」的なニュアンスで、「こんなの一文の価値にもならねえよ!」とか「テメーの仕事には一文たりとも払えねえなあ!」といった言い回しは、何となく、イメージがある。

「お前はいったいどこでそんな言葉遣いを学んだんだい?」と、自らに問いたくもなるが、僕自身、良く分からない。どこで仕入れた情報なのかすら判然としないのは、よくよく考えてみると、なんだか怖い話だ。現代人は、そういった「出所が不明の情報」を沢山知っているイメージが僕にはある。そういう情報のことを「三次情報」と呼ぶらしいことは知っている。それを知っていて何になるんだか。いや、何かしら役立ってるのかもしれないけどさ。

・・・違う。そうじゃない。僕が今知りたいのはそんなことじゃなかった。目的を見失うところだった。「一文」の価値が知りたかったのだ。具体的に教えてくれたって良いじゃないか。

なんだよ。「銅貨の穴あき銭1枚」って。それは現代の日本で言うとどれぐらいの値打ちがあるんだよ。それを知りたければ「文」に飛べっていうのかい?ココは受け付け窓口をたらい回しにされるなんちゃらセンターですか?せめてもの情けで「なんちゃらセンター」を具体的に書き記すマネはしないでおこう。ありがたく思え。

中国、唐の開元通宝1枚の重さが1匁 (もんめ) あったところから》銭貨個数・貨幣単位。1貫の1000分の1。「早起きは三—の徳」
寛永通宝の一文銭を並べて数えたところから》足袋底の長さの単位。ふつう、1文は約2.4センチ。靴・靴下にも用いる。
文字。また、文章。ぶん。
史書の—をひきたりし」〈徒然・二三二〉
呪文 (じゅもん) 。経文 (きょうもん) 。
「口に—を呪したるに」〈太平記・二四〉

あぁ・・・、また、なんか、情報量が沢山ある・・・。今回、必要なモノだけを抽出するよ。「1」だな。「1貫の1000分の1」。どうやらこれっぽいな。いや、これっぽいけど・・・。じゃあ1貫ってどれぐらいの値打ちがあるんだよ。同じことを二度も言わせるなよ。今度は「貫」に飛べっていうのかい?

(以下略)

尺貫法の重さの単位。1貫は1000匁 (もんめ) 、すなわち3.75キロで、明治24年(1891)から昭和33年(1958)まで商取引で用いられた。
銭貨を数える単位。1貫は銭1000文。江戸時代、実際には960文が1貫とされ、明治時代には俗に10銭を1貫とも称した。貫文 (かんもん) 。
律令制で、戸籍記載されること。また、その土地本貫
中世、土地面積の表示に用いた単位。一定の広さではなく、租税となる米の収獲高を銭に換算して表したもの。

えーっと・・・。「2」だよな。「1貫は銭1000文」。うん。それはもう既に学んでるのよ。「1貫の1000分の1」って教えられたから。「江戸時代は960分が1貫」「明治時代は俗に10銭を1貫」とか、そういう豆知識的な話は、もうどうでもいい・・・、いや、どうでもよくはないんだけど、今日の気分的にはどうでもいいから、さっさと「1文=現在の〇〇円」とか「1貫=現在の〇〇円」って書いてくれないか?簡単な仕事だろう?まったく、これだから、お役所仕事は・・・。チッ。(舌打ち)

「ゴホン、ゴホン」(自重の咳払い)

なに?「貫文」(かんもん)を調べれば、載ってるってことですか?今度はソコに飛べってことですか?いいですよ、分かりましたよ、とっとと行ってやりますよ。

人は、キレると、何故だか、敬語口調になる。

貫 (かん) 2」に同じ。

「くぁwせdrftgyふじこlp!」
「くぁwせdrftgyふじこlp!」
「くぁwせdrftgyふじこlp!」
「くぁwせdrftgyふじこlp!」
「くぁwせdrftgyふじこlp!」

くぁwせdrftgyふじこlpとは、文字では表せない悲鳴を表現するときに使われるインターネットスラングである[1]。本来は音読不能であるが、語中の平仮名より「ふじこ」とも呼称される。使い方は、精神的ダメージを受けた時や、びっくりした時の悲鳴、ボケなどさまざまである。ふじことひらがな表記で用いる場合、三人称の文脈でふじこふじこと重ねて用いられる場合がある(第三者に喚かれたことを表す場合など)。

「YOU LOSE」(ストリートファイター風に)


三文の価値が明らかに!

現代の職人の賃金から算出すると銭一文は47.6円,金一両は30万円となり,現代の米の値段から算出すると銭一文は8.8円,金一両は5万5500円になると試算しています。

レファレンス協同データベースさん、有能。

goo辞書さん、無能。

・・・って、つまり、「三文」は「47.6円 x3」ってことかよ。「142.8円」かよ・・・。想像の何倍も、いや、何十倍も、価値が低かったわ。三文。てことは、「早起きは三文の徳」を、現代のお金の単位で言い表すと、「早起きは142.8円の徳」になるわけだ。

・・・え?ホント?そんなもののために早起きをせっせと頑張っている人が大勢居るの?”そんなもの”呼ばわりは「1円を笑う者は1円に泣く」の教えに逆らう発言だったかもしれないけれど、「早起きってそれぐらいの値打ちしかないの・・・?」と思ってしまったのは僕だけかい?

あっ、分かった。「早起きすることが出来たら142.8円自分へのプチご褒美に使っていいよ」って意味なんだな。なるほどね。それなら合点がいく。早起きして、朝の散歩に出かけて、近所のコンビニに寄って、142円以下で購入出来る、お菓子やスイーツを買う。それを散歩から帰って来て食べる。幸福感を覚える。

”早起きは三文の徳”

ダンガンロンパ。

(書いてる本人も良く分かってない)

お前の文章はダンガンロンパの対極に位置するレベルでまどろっこしいぞ。


【P.S.】EDにどうぞ

どれぐらいの値打ちがあるだろう?
僕が今生きているこの世界に
すべてが無意味だって思える
ちょっと疲れてんのかなぁ

「どれぐらいの値打ちがあるんだよ」って二度ほど書いたことで、この曲が、フッと、脳内再生されたので、何となく載せたくなった。本文に目を通しながら聴いて行ってもらえると嬉しいな。

コードブルーに謝れ。(ドラマ主題歌)

・・・まぁでも、この曲、良いよな。好き。

(今日初めてのマジレス)

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