自分の市場価値は環境次第(上がるし、下がる)
自分が官僚として働いている時は、大量のインプットをこなし、それを正確にアウトプットができるハードワークに耐えられる人材こそが優秀な人材と定義されることが多かった。
そういった優秀な人材は東大、京大、早慶といった超一流大学出身者が多く、そういった人たちは過酷な受験戦争の中で、インプット・アウトプットの特訓を受けてきた人たちと言えるだろう。
官僚はある領域の専門家であるというよりは横断的で広く浅い知識が求められられており、だからこそ、理系採用の技官よりは文系採用の事務官の方が一部の省庁を除けば重宝される傾向にあったと思う。
だが、そんな時代は大きく変わり、不確実な時代でネットで調べれば多くの情報がすぐにわかる新時代だからこそ、インプット・アウトプットの特訓を受けてきた人たちよりは失敗を恐れずに前へ進むことができる人材が民間企業を中心に求められるようなった久しい。
自分は官僚としては超優秀という訳ではなかった。インプット・アウトプットはそこそこで、ハードワークに耐えられるほど体力があった訳ではないから、官僚という市場価値の中では平凡だったと思う。
だが、脱官僚により民間団体という新しい環境で職を得たことにより、その市場価値は少し変わる。官僚経験者、インプット・アウトプットはそこそこかもしれないけど、失敗を恐れずにプロジェクトを前へ進めることができる人という評価にあり、色々な場面で声をかけてもらえる機会が増えた。自分はすごく狭い世界で自分自身の評価をしてきただけなのかなと。
もし、あなたが官僚という職種で将来への不安を抱えているようであれば、思い切って民間へ飛び込むことも考えてみてほしい。官僚としてはそこそこだからといって、民間で成功しないというのはあくまでも思い込みな可能性がある。もちろん、一つの組織で長く働けば働くほど、そういった呪縛にかかってしまう気持ちはわかるが、一度しかない人生なのだから、官僚という職種がたまたま合わなかっただけかくらいの気持ちで民間へ飛び込んでほしい。