小説 イヌガミサマ,ネコガミサマ
小説6 ネコガミ様,イヌガミ様
とあるカフェにて。
女友人A 「あけみ、話って何??」
あけみ 「私、猫と喋れるようになったんだけど」
女友人A 「ん??どういうこと?もっかいきいていい??」
あけみ 「だから、猫と話せるようになったんだって」
女友人A 「えぇーー!!!すごいじゃん!!!」
あけみ 「しーっ!声が大きいよ。」
女友人A 「だって、普通の人にはできないじゃん、皆驚くじゃん。」
あけみ 「そうだよね、私も何がなんだかわかんないの」
女友人A 「てか、どうやってそうなったの??」
あけみ 「いやー、近所にある神社のでかい石に触ったのね、そしたら聞こえるようになったんだよね」
女友人A 「そーなんだ!!今から行こうよ!近所に祀ってあるんでしょ??」
あけみ 「今から??ん、わかった!」
~近所の神社に到着~
女友人A 「あ!あれかな??普通より大きい石がある」
あけみ 「そう、あれなのよ」
女友人A 「わたしもさわろーっと!」
ペタッ
女友人A 「これで喋れるかな??」
あけみ 「そこに猫がいるから聞いてみようよ」
女友人A 「こんにちは!ねこさん。」
猫 「ニャー、ニャーニャー」
女友人A 「なんていってるの??」
あけみ 「お前には無理だって言ってるよ。笑」
女友人A 「む!いいもん!!てか、なんであけみは喋れんの??聞いてみてよ。笑」
あけみ 「猫さん、なんで私は喋れるのかな??」
猫 「お前は、選ばれた。それだけだ。」
女友人A 「なんていってるの??」
あけみ 「なんか、選ばれたって言ってる。笑」
女友人A 「え!いいなー!私も猫と喋りたいー!!」
あけみ 「今から、猫カフェいく??」
女友人A 「え!うん!笑,私今、猫の気分なのよ。」
あけみ 「たしか、駅の近くにあったよね。」
~猫カフェ到着~
受付 「では、楽しんでくださいね!」
女友人A「よし、入ろうー!!」
あけみ「うん!!」
入った瞬間、カフェにいた猫たちはあけみを一斉にじっとみた。
女友人A「え!何が起こってるの!?」
カフェ店員「こんなことは、初めてね。。」
あけみ「なんか、怖いね。笑」
して,猫たちはいつも通りになったが、
一匹だけあけみに近づいてきた猫がいた。
ボス猫「私は、ここの猫たちを束ねている。いわゆるボスだ。あなたからは、なにかすごい波動を感じるのだけど、どうして??」
あけみ「なんか近くの神社にいた猫に、お前は選ばれたって聞いたんだけど、。」
ボス猫「そうかい、選ばれたのか。じゃあ、一ヶ月後に猫山で集会があるから、来てくれる??日が落ちたらその神社の所にいってくれたら、使いの猫が案内してくれる」
あけみ 「え!どういうこと??まず、選ばれたってなに??わかんないんだけど。」
ボス猫 「行けば、わかる。。」
女友人A「ねぇ!!何話してんの!!」
あけみ 「なんか、一ヶ月後に猫の集会があるんだって。来いっ言われた」
女友人A「え、いくの??」
あけみ「わかんない、今日はもう帰ろう??」
女友人A「うん!今日はもうかえるか」
~あけみの自宅~
あけみは、自宅のリビングに寝転び、ぼーっとしていた。
あけみ「急にあんなこと言われても、わかんないなぁ」
ポチッ!テレビがついた。
あけみ「なんか、面白い番組ないかなぁー」
テレビ「昨夜、路地裏で三匹の猫の死体があり、死因は何かの獣にかみちぎられたという情報がはいりました」
あけみ 「え!三匹も!何か不吉な感じがする。」
ぽん!女友人Aからメッセージがきた。
女友人A「ニュースみた??やばくね??」
あけみ 「やばいけど、どうしようもないじゃん」
女友人A「あけみがさ、選ばれたのってこの事件を解決するための救世主とかだったりして」
あけみ「そんな主人公みたいな、なれるわけないじゃん」
女友人A「そうかなぁ、絶対そうだと思うけどなぁ」
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~とあるカフェにて~
男友人A「ライタ、話って何だよ」
ライタ「実はさ、俺さ、、」
男友人A「早く言えよ」
ライタ「実はさ、俺、犬と話せるようになったんだよね」
男友人A「ん?聞き違いか??犬と話せるって、んなわけないやん。笑笑」
ライタ「いや、ウチで飼ってる犬、ゴン太いたじゃん??あいつからの最後の贈り物なんかなって」
男友人A「いやいや、ゴン太は知ってるけど、まだ生きてるだろ??、前いったときピンピンやったやん!笑」
ライタ「それが、昨日亡くなって。。」
男友人A「え!マジで!!ほんまに??」
ライタ「だから、ホントなんだって!親に確認してもいい。」
男友人A「そこまで言うなら、ホントなんだな。で、話戻すけどさ、なんで犬と話せるようになったの??」
ライタ「それがさ、昨日散歩してたらゴン太がいきなり走り出したんよ。それで着いた所が古びた神社だったんだけど、そこにはでかい石があってさ、これに触れと言わんばかりに吠え出すんよ。で、触ってみたらさ、急にゴン太が,お前は選ばれたって言ってくるんよ。」
男友人A「それで??ゴン太生きてるじゃん。」
ライタ「うん、まだその時は生きてるんだけど、あ、あとその時にさ,一ヶ月後に集会があるから、この神社に日が落ちたら来いって言ってて、使いの犬が来るっていうんよ。そして、俺の役目は果たせたって言ってその日は一緒に帰ったんだけど、夜中に、、結構でかい声で吠えてて何事かと思って家族全員が見に行ったらさ、ゴン太が倒れてたんよ。そこには、引っかき傷があって、何かの獣がやったんかなって。」
男友人A「へぇー、そんなことがあったんか。。で、一ヶ月後に行くの??例の所」
ライタ「うん、とりあえず行こうかなって。」
男友人A「そっかぁ、行くのか。」
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~一ヶ月後~日が落ちた。
あけみ「よし、行くか!!」
あけみは近所の神社に着いた。
すると、黒猫が一匹いた。
黒猫「おい、俺についてこい」
あけみ「ちょっと!いきなりそれ??てか、ねこやまってどこよ!!」
黒猫「うるせぇ!!最近俺たちは、気がたってんだ。事件知ってるだろ??お前は選ばれたんだよ!俺らのボスに会わせてやる」
あけみ「ボス??ボスなら知ってるよ!あそこのカフェの所でしょ??」
黒猫「ちげぇよ、あれはあそこのカフェの猫を束ねてるに過ぎん。今度のボスは、総大将だ。もうすぐ戦争が起こる。」
あけみ「戦争??なんのこと??」
黒猫「おっといけねぇ、早く行くぞ!もう皆集まってる。」
あけみ「わかったわよ!行けばいいんでしょ」
黒猫「ちっ、初めからそうしやがればいいんだ」
あけみ「あなたねぇ!一言多いのよ!」
黒猫「うるせえ!」
あけみ「ふん、だ!!」
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ライタ「確か、ここだったよな。」
使いの犬「ライタ様、お待ちしておりました」
ライタ「うん!で、どこにいくの??」
使いの犬「今からとある山に行きます。そこで集会があります。あ、わたくしゴン太さんにはいつもお世話になりっぱなしで、あのときは守れなくて申し訳ありませんでした。」
ゴン太は、ペットショップでかったのだが、それまでは野良だったという。
ライタ「ふーん、そうなんだ。質問はいっぱいあるけど、まずは行ってからだね」
使いの犬「はい、左様でございます」
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あけみ「ここね、ここが集会所なのね。」
周りを見回すと、猫!猫!猫!猫だらけだった。
そして、中央に一段とでかい猫がいた。
黒猫「ボス、つれてきやした」
やはり、一番でかい猫がボスだった。
ボス猫「うむ、お主、あけみじゃな??」
あけみ「はい、、そうです。。」
ボス猫「今ざっくりいうと、、犬と戦争中なのじゃよ。」
あけみ「え、なんでですか??」
ボス猫「うむ、実はな、あそこの山をな,取り合っていてというか、黒猫、説明してさしあげよ」
黒猫「ぎょい、あけみさん、実はですね、、」
あけみ「はじめっからそういう態度を取ればいいのよ!!」
黒猫「ちっ」
ボス猫「黒猫、はよ説明しなさい」
黒猫「この山には、ネコガミ様とイヌガミが祀られてます。ですが、こちらから行くと,イヌガミの祠が先にあり、強すぎて太刀打ちできないのです。そこで、犬の信仰を止めれば力を失い、ネコガミ様の所に行けるということです。同様に、あっちの犬達もそういう状況でして、争いが起こっているということです。」
あけみ「え!仲良くすればいいんじゃないの??」
ボス猫「そうなのじゃが、イヌガミが中々言うことを聞いてくれんで、、」
黒猫「そこで、我らに伝わる選ばれし者の力を借りて、倒そうということでございます。あちらも選ばれし者を持ってきているようです。今日の日が、最終決戦です」
あけみ「そんなこと言われても、、私なんもできないよ??いいの??」
ボス猫「とりあえず、祠まで行こうか、話はそれからじゃ」
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ライタが集会所についた。
使いの犬「ライタ様、あそこにいらっしゃるのが、ボス犬です。」
ライタ「なるほど、でかいな。。」
ボス犬「おぉー、今日はご苦労じゃったの。」
ライタ「いえ、それほどです。」
ボス犬「そうかそうか、、で、なのじゃが、かくかくしかじかなんじゃ。」
ライタ「なるほど、争いが起こってるんですね。ゴン太もそれに巻き込まれたと」
ボス犬「左様じゃ。で、行ってくれるかの??」
ライタ「もちろんです!!ネコガミを倒して、イヌガミ様を迎えに行きましょう!!」
ボス犬「よく言うてくれた!!ならば、早速!!」
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~イヌガミ様の祠に到着~
あけみ「あ、あれが祠ね。」
ボス猫「あぁ、そうじゃ」
すると、祠からイヌガミサマが現れた。
イヌガミサマ「おぉー、連れてきたか、人間を」
ボス猫「イヌガミ、これで堪忍せえ」
イヌガミサマ「じゃあ、そこの祠の石に手をついてくれんか??」
ボス猫「なんで言うことをきかんとあかんのじゃ」
イヌガミサマ「何??きかぬのか??また大勢倒されるのー笑」
ボス猫「ちっ、、あけみ、やってくれるか??」
あけみ「うん!わかった!行ってくるね」
あけみは、石に触った。
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ボス犬「ついたのぉ、、」
ライタ「あれが、祠ですか、。」
ボス犬「左様じゃ」
すると祠からネコガミ様がでてきた。
ネコガミ様「ニャー、ここの石に触ってくれるか??したら、通してやる」
使いの犬「ボス、罠ですかね??」
ボス犬「うーむ、ネコガミ、何を企んどる??」
ネコガミ様「ニャー、別に触ってくれるだけでいいって言ってるだけやで。」
ライタ「俺、行ってくるよ!」
ボス犬「うーむ、任せたぞ。」
ライタは、石に触った。
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山が、何やら地響きを起こした。
ズドン、ズドン、ズドン。。
あけみ「きゃっ!こわい!!」
ボス猫「やっぱ、罠じゃったか!!」
ライタ「え!何が起こってるの!!」
ボス犬「皆、耐えるんじゃ!!」
ネコガミ様「イヌガミー、いよいよだなー」
イヌガミサマ「おぉ、ネコガミ、これからだぞ」
地響きが鳴り終わった。。
一瞬、まぶしい光が見えた。皆は、思わず顔を隠す。
したら、目の前に八本の尾を携えたでかい白い狐がいた。
ネコガミ様「いやー、山の主をやっと出せたー」
イヌガミサマ「我らの祈願、果たすか」
あけみ「え!はじめっから仲良かったの??なんで争いなんかしてたのよ!!」
ライタ「ゴン太を返せぇー!!」
先程の地崩れで皆は中央に集められていた。
あけみ「って、あんた誰??」
ライタ「そっちこそ、誰だよ!」
あけみ 「あれ、ライタじゃん笑」
ライタ「え?あけみさん??」
あけみの友人Aの弟だった。
白狐「封印は解かれた。。。。。。。。」
イヌガミサマ「行くぜ、ネコガミ!」
イヌガミは、白狐に噛み付きに行った。
ネコガミ様「わしも行こうー」
続いて、ネコガミが行った。
白狐の周りの炎の玉がイヌガミとネコガミに対応する。
白狐「もういい、私はやることがある。この山も、もう寿命じゃ」
白狐は、そういい,物凄い速さで、イヌガミとネコガミを仕留めた。
イヌガミ「くぅ、これまでか、主を倒してこの山の主にネコガミと一緒になろうとしたのに」
ネコガミ「うぅ、すまぬー、まけたー」
白狐は炎の玉を一つの木に宿らせ、そこから一気に燃え広がった。
あけみ「やばいじゃん!ライタ逃げるよ!!」
ライタ「あ!うん!」
ボス猫「何がどうやら、。」
ボス犬「ここは、助け合うか、ボス猫」
ボス猫「そうじゃな、人間を無事帰らすか」
黒猫「あけみ!こっちだ!!」
あけみ「わかった!」
使いの犬「ライタ様、お供します。」
ライタ「あ!ありがとう!」
無事に、山の麓についた。
消防車の音が聞こえる。
山はすぐに燃え広がっていた。
白狐「人間は、無事だったか。。。。。次は、富士山にでも行こうかな、仲間の所に。猫と犬の念が強すぎて山が泣いておったから燃やして浄化したまで。。。」
「完」