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マネーフォワード「BANK APP」プロダクトの紹介

はじめまして。マネーフォワード エックスカンパニーでプロダクトマネージャー(PdM)として働く根本と申します。

マネーフォワードのMVVC

マネーフォワードでは「お金を前へ。人生をもっと前へ。」をミッションに、個人のお金の悩みを解決し、豊かな生活をユーザーに届けるプロダクトづくりを行っております。

先日『BANK APP』のプレスリリースを出したところ、ありがたいことに沢山のお問い合わせをいただき、本記事を執筆させていただく運びとなりました。

本記事では『BANK APP』のプロダクトマネージャーを務める私が『BANK APP』とはどんなプロダクトなのかを紹介させていただきます。




マネーフォワード エックスカンパニーとは?
マネーフォワード エックスカンパニーは株式会社マネーフォワードのドメイン/事業部の1つで、金融機関さまや事業会社さまと新しい価値を共創する組織です。
気になった方はぜひこちらをご覧ください。



BANK APPとは?

BANK APPの機能紹介


地域金融機関がスマートフォン上でかんたんに銀行のあらゆるサービスを、地域金融機関のお客さまに提供できるサービスです。

『BANK APP』を通じて、地域金融機関のお客さまのお金の繋がりをサポートするとともに、地域金融機関のDXを推進するため、下記のサービスを段階的に提供します。※リリースは来春予定となっております。

なお、『BANK APP』は、マネーフォワード エックスカンパニーが提供する『マネーフォワードFintechプラットフォーム』上の新たなサービスの1つとなります。



プロダクト背景(課題)


地域金融機関は、機動性確保や保守コストの低さなどを背景に、システムのクラウド化を進めながら、金融サービスのDXに取り組んでいます。

特に、コロナの影響により地域金融機関への来店者数は減少し、デジタル取引の必要性は高まりましたが、地域金融機関でのインターネットバンキングの普及率はまだまだ低く、地域金融機関のDX推進において課題になっています。

DXを推進する地域金融機関にとって、お客さまの取引のデジタル化は急務であり、また来店までの距離を要する地域のお客さまの利便性の確保という観点からもデジタル化は重要であるため、『BANK APP』つくるにいたりました。『BANK APP』は、アマゾンウェブサービス(AWS)を中心とした複数のクラウド(マルチクラウド)を活用して構築し、SaaSとして提供するため、オンプレミスで導入するよりも費用面を抑えることが可能になります。



Vision ~ ヴィジョン ~


『BANK APP』は「地域金融機関とユーザーがいつでも繋がれる世界」の実現を目指しています。 これまで金融機関は「対面」で金融サービスを届けてきました。

 しかし、直近のコロナの状況下で時代や環境が変わり、これまでの対面で金融サービスを届けるスタイルでは、幅広い顧客にサービスを提供することが困難になってきています。

 そこで『BANK APP』を通じて「地域の金融機関」と「その土地で生活する人々」が接することができる場をオンライン上に作ります。 

対面でのサービス提供が難しくなってきたこともあいまって、オフライン、オンライン両方でサービス提供ができる世界観を目指しております。

その土地で生活する人が必要な時に、その土地の金融機関を気軽に利用し、頼ることができるように、 地域の金融機関がその土地で生活する人々に寄り添い、支えることができ、いつでも地域金融機関とユーザーであるお客さまが繋がれる場として『BANK APP』を提供します。 

お金にまつわる課題はなかなかオンライン上のみで解決できない、意思決定ができないものだと考えています。よりユーザーに寄り添い、お金の悩みを地域金融機関の強みを活かし、一緒になって課題解決に取り組んで行きます。

BANK APPのGoal



Mission ~ ミッション ~


『BANK APP』は「地域金融機関とユーザーがいつでも繋がれる世界」の実現のために、 地域金融機関のデジタル化を推進し、ユーザーにとって使いやすい、シンプルでわかりやすい金融体験を提供します。 

地域金融機関がその土地で生活する人々に寄り添い、支えることができるようにするため、『BANK APP』がDX推進パートナーとして、サービスや業務のクラウド化・自動化を前に進め、 複雑で手間がかかる手続きや取引などの金融体験を、わかりやすく簡潔なものにしていきます。 

アプリケーションの強みである、「いつでもどこからでも繋がれる場」を提供し、どうしても難しく考えてしまい二の足を踏んでしまう複雑な金融体験をわかりやすくすることで、地域の金融機関とマネーフォワードが一緒に、ユーザーが様々な金融体験を享受できるうように後押しできるようなプロダクトとなっております。

BANK APPのAction



Value ~ バリュー ~ 

地域金融機関向け

地域金融機関向けのバリューは、コスト削減になります。

従来では口座開設や住所変更を行う場合、最寄りの支店に行き口座開設書類書き手続きを行ったり、ネットで書面を郵送する手間がありました。

そういった口座開設・住所変更等の諸手続き時の郵送物を、アプリやメールを活用することでのコスト削減や、オンラインの窓口となることで、手作業で行っていた業務をシステムに移行したり、ユーザーとの接点を最大化することによって、銀行員様の自動化に繋がり昨今の人手不足の解消に寄与できると考えております。



ユーザー向け

​​次はユーザー向けのバリューですが、金融体験の即時処理が可能になる点です。ネットで完結できるということは、ユーザーの可処分時間を増やすことで、人々の生活を豊かにすることへ繋がると考えております。

『BANK APP』は金融体験を「時間を作って対応する必要があるもの」 から「思い立ってすぐに対応できるもの」に変えます。 

いままでは銀行へ行かないと対応できなかったことがアプリからすぐにできるため、様々な手続きからユーザーを解放できると考えてます。


BANK APPの技術スタック・取り組み

ここからは『BANK APP』を支える開発環境についてご紹介をいたします。


アプリ開発環境


『BANK APP』ではモバイルアプリケーションとして展開するために、FlutterとDartを活用してプロダクトを開発しています。

BANK APPの開発環境

Flutter(フラッター)は、Googleによって開発されたフリーかつオープンソースのUIのSDKである。 単一のコードベースから、Android、iOS、Linux、macOS、Windows、Google Fuchsia向けのクロスプラットフォームアプリケーションを開発するために利用される。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/Flutter


Dart(ダートまたはダーツ。 当初はDashと呼ばれていた)は、ウェブアプリやモバイルアプリのクライアント開発向けに設計されたプログラミング言語である。 Googleによって開発された言語で、サーバーやデスクトップ向けアプリケーションの開発にも使用できる。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/Dart


単一コードでクロスプラットフォームアプリケーションを開発ができるため、保守性に優れ、堅牢なプロダクトを実現することができます。



UI/UX 開発環境

シンプルでわかりやすい金融体験を実現するためには情報設計が重要になります。そのひとつがAtomic Design(アトミックデザイン)です。

Atomic Design(アトミックデザイン)とは、小さい部品を組み合わせUIデザインを作っていく方法論で、5つの要素からなり、小さい順に「原子」「分子」「有機体」「テンプレート」「ページ」で構成されて、作成されます。

出典:https://bradfrost.com/blog/post/atomic-web-design/

もととなるボタン・カラーパレット・テキストなどを先に作成することにより、共通のコンポーネントとしてページに反映することが出来ます。

アトミックデザインを導入するメリットはデザイン変更が容易になり、また汎用化することで背景で前述した通り、費用を抑えたSaaSとして提供する『BANK APP』にとって適したデザインが可能になります。

BANK APPのAtomic Design


もうひとつがOOUIになります。
OOUIはオブジェクト指向UIデザイン──使いやすいソフトウェアの原理で注目された設計方法で、タスクベース(行動)からではなく、オブジェクト(対象物)ベースで操作できるようなUIデザインを指します。

スマートフォンやPCなどもOOUIでデザインされ、アプリやファイル(対象物)を選択してから、開く・編集・削除(行動)を決定するような操作手順になっており、より日常生活に近しい行動手順で操作ができるようになっており、ストレスを感じず扱うことが出来ると思います。

OOUIを設計するためには、情報整理・設計がとても重要で、弊社ではこのように実際のユースケースから、"ナゼ"それを行うのか、”ナンデ”やるのかを徹底的に分解することでユーザーの解像度をあげています。

BANK APPの情報整理

OOUIを導入することで、似たような画面が少なくなり、またユーザーとしては操作方法が共通化されることで操作性が上がります。

またタスクベースから行う既存の操作、具体的には振込や振替など、すでにユーザーがATMなどで触れ慣れ親しんでいる部分もあるため、既存の良い部分を踏襲しつつ、UI/UX設計に取り組んでおります。

『BANK APP』のユーザーにとって使いやすい、シンプルでわかりやすい金融体験を提供するため、モダンな技術を取り入れ、プロダクトを創造することができる点は、マネーフォワードのような組織の最大の利点だと思います。


今後の展望・プロダクトへの想い

シンプルでわかりやすい金融体験を提供するためには、先述させていただいた技術を用いることはもちろんのこと、ユーザーのお金を取り扱うシステムが堅牢であることが大前提にあります。

利便性堅牢性(セキュリティ)はよくトレードオフの関係で説明されますが、
どちらも蔑ろにせず、両軸に重きを置き、地域の金融機関とユーザーの橋渡しになれるような、安心でき、かんたんに利用できるプロダクトを提供できるように引き続きプロダクト開発を進めていきたいと思います。

また私自身のプロダクトの想いとして、このプロダクトを通じ地域ユーザーのお金をもっと前に進めたいと考えております。

マネーフォワードがtoC向けに展開しているマネーフォワードME(家計簿アプリ)は、データから都市部に住まわれている方々の利用が多いことがわかっており、地域まで浸透しきれていないと感じております。

マネーフォワードMEが届いていない地域ユーザーに対して、より金融体験をかんたんなものにし、デジタル・ディバイトで起こりうるさまざまな格差を最小化し、日本全体の「お金を前へ。人生をもっと前へ。」を実現していきたいと思います。


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