勝てるビジネスモデルの作り方/勝てるサービスの考え方 #7
皆様、こんばんは。
梶川 龍之介(かじかわ りゅうのすけ)です。
11月に入りましたね。
もうあと年越しまで60日、約2ヶ月というところまできました。
あっという間ですね。
今年もやり残したことが無いよう、全力で過ごしていけたらと思います。
年末までに、起業までに必要な考え方やフレームワークの投稿は終えたいと思います。
年明けからは、具体的に使えるスキル等、日常に使えることを投稿していきたいと思います。(そんな時間があるか不明ですが...)
1年の振り返りと今後の展望投稿もできたらと思っておりますので楽しみにしててください。
今回は、勝てるビジネスモデル・勝てるサービスの考え方を投稿していきます。
なんと、2本分でまとめて投稿しております!
(記載してる途中に長くなりすぎると思ったので、それぞれ短めになってしまったのが反省...)
分けて記載しているので、興味ある方だけでも構いません。
勝てるビジネスモデルの作り方は、「これから何か事業を始めて起業したい」「もうすでに何か事業をやっている」方におすすめです!
勝てるサービスの考え方は、「ビジネスモデルを考えるときのポイントを理解」、「また勝てるサービスを提供することができる」ようになります。
是非、お読みください。
◉勝てるビジネスモデルの作り方
では、まずここからいきましょう。
経営戦略として考えるべきポイントは、
①CUSTOMER VALUE PROPOSITION(ニーズは何か、どんな価値を提供するか)
②BUSINESS MODEL(どういったスキームでその価値を提供するか)
③MARKET(どこのマーケットにその価値を提供するか)
この3点です。
これからそれぞれの項目を説明していきますね。
①CUSTOMER VALUE PROPOSITION
経営戦略として、よく聞く言葉かと思います。
CVP(CUSTOMER VALUE PROPOSITION)です。
これはつまり、「お客様のニーズは何か、そこに対してどんな価値を提供するのか」ということです。
これを徹底的に考えなければいけません。
ビジネスをやっていくうえで、「顧客は何を求めているのか」この点に気づくことは絶対的に必要です。
ようするに、「顧客は何を求めていて、自分たちは何提供しているのか、提供しようとしているのか」この点を考える必要があるのです。
これから紹介するフレームワークに当てはめていただくと、今やっていること、これからやろうとしている事が、
うまくいっているのか、うまくいきそうなのか、もっと改善すべきなのか、やっぱりダメなのか、が分かるようになります。
まず、顧客側から次の3点を考えます。必ず、顧客側から考えましょう。
〇顧客が喜ぶこと(GAINS)
〇顧客の課題⇄顧客がやるべきこと(CUSTOMER JOB)
〇顧客の悩み(PAIN)
この3点を考た上で、提供価値について次の3点を考えていきましょう。
〇自社の製品、サービス(SERVICE,PRODUCT)
〇顧客のメリット(GAIN CREATOR)
〇顧客の悩み⇄不の改善(PAIN RELIEBER)
この3点を顧客側から考えた時の3点とマッチしているか考えてみましょう。
提供価値と顧客のニーズにズレはないか。
これらがしっかりマッチしているサービス、製品を検討しましょう。
顧客のニーズから考え、そこにマッチさせていくということがポイントです。
②BUSINESS MODEL
ニーズとマッチしている価値提供を考えられましたか?
次は、ビジネスモデルを考えていきます。
ビジネスモデルを図式化することが大切です。
このとき、「誰が、いつ、どこで、何に、誰に、対していくら払うのか」まで細分化して分析しましょう。
これが図式化できたら、1つ1つの物事に対してWHYを考えてください。
常にビジネスモデルをアップデートしていくにはこの「WHYを考える」ということが大切です。
今まで常識だと思っていたことは、どんどん古くなっていきます。
サービスでクオリティを上げるだけでなく、ビジネスモデルでクオリティをあげることも十分できます。
「常識に疑いをもってCVPを高めていくこと」が大切になります。
そうすることによって、
〇カフェの時間貸しモデル
〇行かないと値段が上がるジム
など新しいビジネスモデルを考えつくようになります。
このように、WHYを考える、つまり今あるサービス、やっている事を1度疑うことで、新しいビジネスモデルや顧客の高い満足度に繋がります。
③MARKET
最後にこれを「どのマーケットに置くか」を考えていきましょう
やはりマーケットを選ぶときは、競合が少なく、利益が多いマーケットを選びたいですよね?
結論から言います。
今の市場にブルーオーシャン(競合が少なくて、利益が多い)ものなんて無いです。
言い切れることもないですが、あったとしてもかなりスタートアップのようなイノベーションを起こさないと難しいです。
また、かなりニッチな市場の知見がある場合は別です。
では、どうやってブルーオーシャンを作り出していくか、例えば以下の3つの考え方があります。
〇顧客を変える(Customer Segments)
〇サービスをアップデートする(Cross Creativity(〇〇✖○○)
〇マネタイズポイントを変える(Revenue Streams)
美容院について考えてみましょう。
美容院はブルーオーシャンだと思いますか?
美容院はコンビニの数より多いです。
そう考えると、とてもブルーオーシャンとはいいがたいと思います。
しかし、本当にそうでしょうか?
私たちが見ているのは昼間にやっている美容院だと思います。
確かに昼間にやっている美容院は、コンビニの数より多いことからまさにレッドオーシャンです。
しかし、夜や夜中にやっている美容院だったり、法人向けにやっている美容院はほとんどないと思います。
このように顧客を変えることでブルーオーシャンは、まだまだ作り出すことができます。
他にも、時間、ニーズ、値段、種類、サービスなどいろんなことについて考え、ブルーオーシャンを探していくことが可能です。
勝てるビジネスモデルについては、ここまで。
次は、勝てるサービスの考え方を見ていきましょう。
◉勝てるサービスの考え方
先ほどの②BUSINESS MODELがとても大事なポイントでした。
ここをさらに深堀りすることで、勝てるサービスが見えてきますので、その中で大事なポイントをお伝えしていきます。
ビジネスモデルを考えるとき、次の3点の考え方が重要です。
①誰に②何を(=顧客提供の価値):顧客の悩み→顧客の解決/改善
③どのように提供(=プロセス・経営資源):業務設計/マニュアル/金/人/物
どう設けるか(=利益方程式):収益モデル/コスト
収益モデルはいろいろな種類がありますので一旦、飛ばします。
例えば、YouTubeやブログは視聴者や読者から直接お金をもらうのではなく、広告主からもらっています。
このように、直接相手からお金をもらう以外にも、たくさんの収益モデルの種類を把握することで、幅が広がると思います。
その前に③までの工程(ビジネスモデル)をよく考える必要があります。
この3点を詳しく見ていきましょう。
①誰に
ビジネスをやっていくうえで、「誰に」と考えると、多くの人はターゲットを考えます。
しかし、このターゲットを絞る必要はありませんが、セグメントをする必要はあります。(セグメント:市場を区切ること)
更に大切なのは、「収益の蓋然性=いくら払える人か」です。
この「いくら払える人か」を定義するために、顧客単価があります。
正しい顧客単価を設定し、成功する可能性を上げていくために、以下の内容について詳しく見ていきます。
○固定変動算出
○PPCの算出
○BePの可視化
○価格&来店数調整
○施策の選定
固定変動算出
コストは2種類に分かれます。
〇変動費(お客さんが来なければ仕入れもしなくていい、来た場合に仕入れが必要)
〇固定費(家賃や給料など、売り上げに関係なく一定)
カフェの例を考えます。
変動費は「1杯原価50円のコーヒー」、
固定費は「家賃100万円、従業員の給料50万円」となります。
PPCの算出
SPC(Sale Per Customer):顧客一人当たりの売り上げ
CPC(Cost Per Customer):顧客一人当たりの費用
PPC(Profit Per Customer):顧客一人当たりの利益
先ほどの例に上げたカフェで、コーヒー1杯500円で売るとすると、
SPCが「500円」、CPCが「50円」、PPCが「450円」となります。
BePの可視化
BePとは、Break-even Pointの略で損益分岐点のことを指します。
つまり、「売り上げーコスト=純利益」この純利益が0になるラインのことを言います。
では、先ほどのカフェの例で、家賃と人件費を合わせた150万円の固定費(コスト)を払うために、1杯のPPCが450円のコーヒーを何杯売る必要がありますか?
150万円÷450円=3333杯売る必要があります。
このときの売り上げは、167万円(=500円×3333杯)
変動費は、17万円(=50円×3333杯)
利益は、150万円(=167万円ー17万円)になります。
BePは167万ー(17万円+150万円)=0
となる、この点のことを指します。
3333杯売るのは難しいですよね。
これは、具体的に考えたからこそわかることです。
後は、この価格をマーケティングとつなぎ合わせることで適正な価格設定ができます。
ここまで分析できれば、「あと何杯売れたら黒字になる」と、明確に分かるようになります。
価格&来店数調整
ビジネスの施策は、「単価を上げるか」「個数を上げるか」の2種類に対する施策を考えていくしかありません。
価格を下げて、個数を上げていく戦略は、価格競争になり、蟻地獄にはまってしまいます。
価格を下げると、その分人も必要となり、固定費が上がってしまうので絶対にやってはいけませんし、避けましょう。
考えるべきことは、
①単価を上げる
②単価&個数を上げる
この2点のみです。
施策の選定
では、どうやって価格と個数を上げるか?というところを考えます。
戦略の対象幅(セグメントの広さ)、競争優位タイプ(低価格で攻めるor特異性で攻めるか)についての部分を考える必要があります。
競争優位タイプ
低価格 特異性
広
い
セ ーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーー
グ | コスト戦略 | | 差別化戦略 |
メ ーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーー
戦ン
略ト
対
象狭
幅い
セ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
グ | 集中戦略 |
メ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ン
ト
〇コスト戦略
コスト戦略とは、「低価格で様々な人を対象にした、流通と製造の強み」で勝負することです。
この部分は、大手の企業が参入していて、ここで勝つのを目指すことは難しいです。
つまり、このコスト戦略は狙ってはいけません。
〇差別化戦略
差別化戦略とは「いろんな人を対象にしつつ、特異性のあるユニークさを高め、品質や性の強み」で勝負することです。
ここは、価格でなくデザインで勝負することを徹底していくことが重要です。
〇集中戦略
低定格 で 狭いセグメント
例:オンライン販売/古着屋専門店/無地専門店
特異性 で 狭いセグメント
例:高級ブランド/オーダーメイド/コラボメイド
低価格かつ狭いセグメントで勝負する際、オンライン販売のみにすると、人件費が削減できますし、デザインをしないで無地で売る!のように集中させると、価格を下げることができます。
このような価格の下げ方は、原価の利益を維持できる構造があるので、良い価格の下げ方です。
利益率50%を一つの指標にすると、生き残ることができます。
つまり、私たちが狙うべき場所は、何かに集中して、「これだから安い」「これだから高い」という強みを持つことが重要です。
この狭いセグメントで「何かに絞ってやっていくこと」が、大手の企業と戦っていくためには必要です。
これらを考えて、個数と単価の設定をしていかなければいけません。
②何を
この「何を」というのは、施策選定で必要なスキルで、
・お客様の比較対象を把握
・自社サービスUSP(unique selling point)を把握
がとても大切です。
こちらも説明していきますね。
お客様の比較対象を把握
例えば、牛乳が必要な時、自分の家の近くにコンビニがあります、少し行けばスーパーがあってそっちの方が牛乳を安く買えます。
しかし、こんな状況のとき、コンビニで買っちゃうこともありますよね?
これはコンビニにマーケティングされているのです。
コンビニで牛乳を買っているだけでなく、時間も買っているのです。
このようにコンビニは価格ではなく、便利さで勝負をしています。
カフェにおいても、「あそこのカフェラテがおいしいから行こう」という人よりも、「充電のコンセントがあるから」「雰囲気が好き」という理由で行く人が多いです。
席のスペースをゆったり広くしたり、全席にコンセントをつけたりなどをして単価をあげるなどの施策は効果的です。
このようにカフェの例で言うと、カフェラテではなく、空間を売るというような考え方がとても重要です。
自社サービスUSP(unique selling point)を把握
USPとは、CSニーズ(お客様のニーズ)と自社の強みに被っているポイントになります。
下記の図をみてみてください。
ーーーーーーーーーーーーーーー
| |
| CSニーズ |
ーーーーー|ーーーーーーーーーーーーー
|ーーーーー
| | USP | | | |
| ーーーーーーーーーーーーーーー |
| 自社の強み | | 競合の強み |
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
先ほどの例で言うと、お客様はカフェラテだけでなく、他にも求めてるものがあり、それを把握しなければいけないということです。
そのうえで、競合の強みは何になるのか、を把握することも大事です。
まず、自社の強みを把握します。
お客様のニーズと他社(競合)の強みがかぶっている部分は捨てましょう。
ここで戦って勝つのは難しいですからです。
勝つのは、「自社の強みとお客様のニーズがかぶっている部分-競合の強みの部分」つまり、USP(unique selling point)の部分です。
この部分で、事業を考えていく必要があります。
③どのように提供するか
次に、「どのように提供するか」です。
USPを把握することがここにも繋がってきます。
カフェの例で考えていきます。
カフェを考えてもこれ以上新しい斬新なカフェはないだろうと思う人は多いと思います。
では、ひとつひとつ考えていきましょう。
まず、お客様がカフェに求めているものは、「リラックスできるか」「大きいサイズがあるか」「お持ち帰りができるか」などいろんなお客様のニーズがあります。
では、他のカフェができていることは何でしょうか?
リラックス空間を作り出すことはしっかりできていると思います。
先ほどもいった通り、この部分で勝負をしてはいけません。
どこで自分たちは勝負していくのかというと、サイズと手軽さ、また、お持ち帰りなどのニーズをくみ取り、「お持ち帰りでサイズが大きいことに特化していくこと」で考えてみると、
お客様にコーヒーを単に売るのではなく、タンブラーを月のサブスクリプションで貸し出し、そのタンブラーを持ってきたら飲み放題というサービスです。
このサービスなら手軽でサイズも大きいですし、飲み物の温度もキープできます。
これがUSPになるのです。
このように、USPをしっかり理解することでビジネスモデルが作れます。
CSニーズ
・リラックス
・サイズ
・お持ち帰り
自社の強み
・サイズ
・簡単
USP
・サイズ
・簡単
・お持ち帰り
競合の強み
・リラックス
・店内飲食
これで勝てるビジネスができるのです。
◉最後に
いかがでしたでしょうか。
結構長くなりましたが、読んでいただきありがとうございます。
勝てるビジネスモデルの作り方の抑えべきポイント
顧客のニーズを考えた上で、提供することを考える
↓
サービスの流れを図式化して1個1個に疑問を持つ
↓
ブルーオーシャンを自分で作りだす
勝てるサービスの考え方の抑えるべきポイント、
・ビジネスの施策は「単価を上げる」「単価&個数をあげる」の2つのみ
・狭いセグメントをして、集中戦略で強みをアピールする
・自社のUSPをしっかり把握し、そこに特化する
今までの投稿と若干かぶるところはあったと思いますが、
内容は非常に勉強になったのではないか、と思います。
最初に軽く全投稿みていただいて、事業計画書を作成して
このようなフレームワークを見ながら、ブラッシュアップしていただくことをお勧めします。
最初からこれ見てもわかった気になるだけで終わってしまうと勿体無いので
事業計画書を試しでもいいので、作成してアウトプットできる環境を作りましょう。
練習で作って送っていただけたら壁打ちもできますので、お気軽にお申し付けくださいませ。
では、長くなりましたが今日はここまで。
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