オンラインご主人様
今日は昼過ぎまで爆睡していた。彼女の家から強制送還により実家に帰ってから、生活リズムがまあ乱れている。夜型になってきているのが良くない。昨日は午前4時前に寝て、起きたのは12:30。彼女のモーニングコール(もはや朝ですらない)がなかったら多分起きてなかったし、オーロラ姫になっていただろう。
着替えをして、散歩に出かけた。今日の目的地は、自宅から1時間以上歩いた先にある都立公園。そこは大きな池がある公園で緑豊かな場所。昨日から行こうと決めていた。
道に迷わないように、比較的大通り沿いを歩いていく作戦に出た。道に迷わないという点では大成功。しかし、排気ガスが超臭い。有り得ないくらい臭い。しかもうるさい。ドライブ好きな僕としても大通りは欠かせずありがたいものだが、歩行者になると途端に鬱陶しいものになる。
1時間以上ひたすら歩いた先に、お目当ての公園が見えた。正直、引きこもり体質・虚弱体質・体力測定万年Eランク・スポーツ経験0の僕は、1時間歩くだけで足が疲れた。ベンチに座ってぼーっとして、休憩した。
しばしの休憩を終えて、池の周りを散歩していると、大きなカモ。可愛い。カモ可愛い。超可愛い。
そして、またしばらく歩く。都立公園なだけあって、人がかなりいた。いくら外出自粛とはいえ、みんな自宅に篭もりっぱなしは厳しいところがあるのだろう。それは僕も同じである。
またまたカモ。水かきを使って涼しい顔をしながら泳いでいるカモ。可愛い(語彙力皆無)。
しばらく散歩して帰宅することにした。ただ、疲れてしまって、電車を使って帰った。
帰宅して昼食を摂り、昼寝。
起きてからは、部屋の片付けをした。断捨離大会をまたまた開催した。小学校卒業時のメッセージカードだったり、中学の卒業文集だったり、部活で使った楽譜だったり、高校吹部の演奏会パンフレットだったり。全部捨てることにした。
今はまだ親の扶養を外れてはいないし、学費も親が支払っているが、早く毒親の元を立ち去りたいと強く考えている。最短であと1年半の学生生活をさっさと終わらせ卒業したら、即座に家を出るつもりだ。例えば、今から1週間後を目処にでもすぐ家を出られるように、できる限り身軽になっておこうという意識がある。不要なものは捨てていく。
断捨離大会のキリが良くなった頃、高校時代の1番の友達がLINEをくれた。暇だから電話したいと言う。基本的に僕から彼に"かまちょ"することばかりだったので、彼からの提案に僕はかなり浮かれた。物だけでなく、人間関係も断捨離した(LINEは200人くらいブロックしたし、Facebookも整理した)わけだが、そうすると絶対に交流を断ちたくない人が明瞭に分かる。何がなんでも交流を断ちたくない人は、「5人」ということが以前わかった。そのうちの1人が彼だ。彼女も恋愛面で大切なパートナーだが、彼も別の意味で大切なパートナー──「親友」である。
彼との電話は久しぶりだった。既に準社会人として働きつつ大学院生をする彼の近況を聞いたり、車の運転についてアドバイスをしたり、彼の地元への交通手段を訊ねたりした。
今日は彼女とも電話した。というか、基本的に彼女とずっと通話状態だったし、なんなら今もなお、まさに今現在ですら通話状態である。累計9時間半通話している。彼女が電話しようと誘ってくれるのは、可愛い。まるで飼いねこのような。彼女は僕のことを飼い犬だと思っているけれど、僕もまた彼女のことを飼いねこだと思うことがある。相互に飼いあっている。
ただ、やはり通話では味気ない。声だけでなく、顔も、温度も、匂いも、そばで感じていたい。ご主人様に直接会いたい。