【 LOVE STORY 3 往復書簡 】
みっちゃんへ
筆不精でごめんな
なんか ほとんど毎日会ってると
あらためて文字で話すのが
ちょっと照れくさいだけさ
いつも 詩と可愛いイラストどうも
実は楽しみだったりする
こっちは返事あまり出さないのにな(苦笑)
僕も作ってみたよ
初めてだ!
思いっきり恥ずかしいぞ!!
まあ 文章苦手だから
短いもんでなんとかごまかすぞ!(笑)
僕の素敵な天使
そう いつもそう思っていた
小さい頃からいつも一緒
君の笑顔と
小鳥のような可愛い声
君の時間の中に僕がいる
僕の時間の中に君がいる
今もこれからもずっとずっと
そうあって欲しい...
思いっきりハズカシイぞ!!
のぶさんへ
やっとお返事いただけた♪
美雪 うれしいなぁ♪
素敵な詩をありがとう
初めてにしては上々よ♪
美雪も書いたよ~
大切なあなた
いつも一緒だった
あなたの隣に私がいて
私の隣にあなたがいて
それはとても自然なことで
今もこれからもずっとずっと
一緒にいてね
思いっきりハズカシイぞ♪
みっちゃんへ
おっしゃる通り 医者へ行ってきました ハイ☆
ずっと体調気にしてくれてたもんな
結果は...
まあ そうだな
まあまあかなぁ
ちょっと考えてたことあってさ
うん...
ごめんな!
うまく書けないよ(汗)
まあ 不精もんだから
許しておくれ(笑)
今日も詩 がんばったぞ~!
笑ってやっておくれ☆
朽ちる命の輝きを
最期まで持っていよう
めぐり来る時間の中に
確かに僕も存在した
存在している
存在し続けるだろう
体はいつか消えても
心は人の中に生き続けるだろう
永遠に永遠に
僕の素敵な天使の中に...
のぶさんへ
のぶさん...
美雪ね
いつものぶさんと一緒にいたい...
何が起きても
どんなときでも
一緒にいたいな...
いつかは消えてしまう命でも
精一杯輝こう
小さな小さなともしびでも
ひとつよりふたつのほうがあったかい
やわらかくささやかに
寄り添って輝こう
この命 朽ちるまで
美雪へ
今日はごめんな
なんか ごまかしてるみたいで...
訳わかんなかったよな
ごめんな
通院続いてるんだ
あれからずっとね
直接話そうかとも思ったけど
君に時間を与えたいんだ
考える時間を
このまま僕と付き合ってもいいのか
僕はすでに覚悟は出来てるんだ
僕の体の中には悪い子ちゃんが暴れててね
手がつけられないんだな これが!
若いから 進行も早いんだな
命ってさ いつかは終わるもんだ
出来ればね
痛いとかコワくない終わり方が最高だけど
もしそうじゃなかったとしても
どんな終わり方をしても
僕は大丈夫なのさ
知ったときはね
さすがにドーンときたさ
でもな...なんか...
幸せもんだなとも思ったんだ
なぜって?
僕には楽しい思い出がいっぱいあるからね
物心付いたときから君がいてくれた
君の笑顔にどんなに支えられたか...
君の存在は大きな喜びだよ
失ってしまう悲しさよりも
そこにあって 今もあって
そのことの方が 僕の中では大きい
僕は あと1年くらいしか君のそばにいられない
その間に 醜い姿も晒してしまうだろう
嫌でも 弱っていく姿を晒してしまうだろう
出来れば潔く 君から離れるのがいいのかもしれないけど
僕は...
あきらめきれない卑怯者さ
愛するのぶさんへ
前 出した手紙
読んでくれてないのかな~?
どんなときも一緒にいます
美雪はあなたと一緒にいます
最期まで一緒にいます...
愛する美雪へ
君にこの言葉をためらってたのは
君を縛り付けたくなかったからなんだ
美雪
状況はよくわかってくれてるね
愛するのぶさんへ
すべてわかっています
あのね おばさまにお会いしたの
あなたがちっとも取り乱さないこと
親として誇りに思うって...
おばさま 泣いてらしたわ...
美雪はいつもそばにいます
だって小さい頃からそうなんですもん
美雪ね
あなたのお嫁さんになるのが夢だった
小さい頃からずっと...
愛する美雪へ
そうか...
全部わかってたんだね...
ごめんな 辛かっただろう
ごめんな...
僕はダメな夫になるかもしれないんだよ
こどもは持たないだろう
父親のない子にするのはかわいそうだ
そして何よりも
君に負担をかけたくないんだ
君を母親にしてあげられないかもしれないんだよ
愛するのぶさんへ
美雪 お母さんになるの
必ずなるの
のぶさんとこどもと美雪の3人で
ささやかでも幸せに暮らすの
美雪 がんこよ~♪
美雪をお嫁さんにしてください...
愛する美雪へ
美雪 ありがとう
ありがとう
泣き虫みっちゃん
僕の素敵な天使
1990年クリスマス 結婚
1991年晩秋 長女詩音誕生
信哉永眠