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視座の熱変性──詩篇

四肢がそれぞれに欲望を持つという
その十指ひとつひとつに兆した
狂おしきまでの苛立ちと
煩うばかりの疑いの雨

古びた詩集の四隅に
雑踏を溢れかえる夕日影
長いだけで取り留めのない話のような
止めどなく流れゆくせせらぎの

咲き乱れた向日葵の眩しさを君は訝しみ
夏は年ごとその速度を上げてゆく
顧みる余白を翳りと慈しんで
ここはいつの夏であったか

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