人間観察日記

職業柄、街ゆく人を観察するのは趣味を通り越して仕事のようなもので、すれ違った人の言動なんかはついつい気になってしまう。

先日、新宿の地下通路ですれ違ったおねいさんが、隣にいた連れの女性に向かって、「ある程度知ってる相手に殺されるならまだしも、全然知らん相手やったらさ、『誰やねんコイツ…』って思いながら死ななあかんやん?それは嫌やねん…」と話していた。いやどういう話の流れでそんな話題になってんねん。なかなか面白かった。

また違う日、最寄りの駅前ですれ違ったおねいさん。隣にいた彼氏さん?に向かって、「でも私、17の時の方がエロかったよ。また今とは違うエロさだけどね」と話していた。とても分かる。でも僕自身は17の時より今の方がエロいような気がする…。そんな謎の気づきを与えられてなかなか面白かった。

今度は親子の会話。信号待ちをしていた時に隣にいた、お母さんと3歳ぐらいの小さい男の子だった。お母さんが、「今日夜何食べたい?」と聞く。ハンバーグとか、カレーとか、子供が食べたい定番ってあるよな…と、僕も子供の答えを想像していた。男の子は元気に答えた。「肉巻きおにぎり!!」いや何でそんなピンポイントでそこやねん!斜めの回答に意表を突かれてなかなか面白かった。

これは先週の出来事。夜中に小腹が空いて、ちょっとコンビニまで行った帰り道、若いおねいさんとすれ違った。時間は1時近かった。おそらく仕事帰りだろう。こんな時間までご苦労さま、一体何の仕事をしてる人だろう…。そんなことを考えながら歩いていると、すれ違おうとする瞬間におねいさんがキュッと緊張するのが分かった。こんな真夜中の住宅街の暗い狭い道で、手に菓子パンを2つ持ったオッサンが自分の方を見ながら歩いてきたら、そりゃ当然のリアクションだろう。これは完全に俺が悪かった。人間観察も時と場合をわきまえるべきだ。以後気をつけようと思う。

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うえぽん
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