クマはNG
イタリアの、インテル・ミラノというサッカーチームのファンだ。元日本代表の長友選手が所属していたチーム、と言えばわかる人もいるだろうか。かれこれ25年くらい好きで追いかけている。
もう10年以上も前のことだ。インテル・ミラノの公式ホームページで、ファン向けのスマホ用壁紙オリジナル画像のプレゼント企画があった。入力フォームに名前と背番号を打ち込むと、名前入り公式ユニフォームの画像がもらえるという企画だった。早速うえぽんの名前入りで、大好きでインテル・ミラノを好きになるきっかけにもなった、元ウルグアイ代表のレコバ選手の付けていた20番のユニフォームの画像をゲットした。今でもスマホのホーム画面はこの時の画像を使っている。
そんな折、当時SNSで繋がっていたファン仲間のKumaさんからダイレクトメッセージで相談を受けた。僕も名前入りの画像をゲットしようとしたのだけど、名前を入力するとエラーが出てしまう(イタリア語表記なのでエラーの詳細は分からない)。どうしてか分かりませんか?ということだった。僕も試してみたが、やっぱり同じようにエラーになってしまう。どうして?あれこれ試したあと、もしや?と思って調べてみた理由がどうやらビンゴだった。『kuma』というのは、スワヒリ語で『女性器』を意味する単語だった。試しに『chinko』という名前を入力してみると、『kuma』の時と同じエラーメッセージが表示された。つまり、『kuma』は卑猥な単語だと判定されてエラーになったのだ。
インテル・ミラノの正式名称は『インテルナツィオナーレ・ミラノ』である。インテルナツィオナーレとはつまりインターナショナル、国際的ということだ。チーム創立のはるか昔、ミラノにはイタリア人選手を中心にして作られた、ACミランというチームがあった(こちらも元日本代表の本田圭佑選手が所属していたチームとしても知られている)。しかしミラノには当時も様々な国や地域にルーツを持つ多くの移民たちがいた。そんな人たちも応援出来るような国際的なチームを作ろう、そんな理念で作られたチームがインテル・ミラノなのだ。当然様々な国の言語に配慮をする必要がある。それにしても、スワヒリ語まで網羅している守備範囲の広さに、驚きつつも感心したという話だ。