遠入隆司
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自らの学びを続け人生を豊かにする
- 今日は学びつづけるということについて考えてみましょう。 - 1年生になるとき、こどもたちは学ぶということがうれしくて、学校ごっこをします。 - 宿題が出ると有頂天になって「宿題が出た!」と言って勉強します。 - しかし、それがいつのまにか苦行になっていきます。 - それは、その学びが自分が選んだものではなく、教育によるものだからです。 - だんだんついていけなくなったり、興味がないものを学ばなければならなかったりで、学ぶということが楽しい物江はなくなるわけです。 - しかし、自ら選んだ学びは、やはりわくわくするものですね。 - ですから、学校では、いかに「学ばねばならない」ものを「学びたいもの」に変えるか、先生たちはさまざまな工夫をしているところです。 - 大人になったらどうでしょうか。 - 大人になってからの勉強は、わくわくするものでしょうか。 - 昇進試験や採用試験のための勉強や、資格を取るために必要だからという理由で行う勉強などはあまりおもしろいものではないかもしれません。 - それは自分で選んだ学びではないからです。 - 私は、高校時代、数学ができなくて、三角関数で赤点をとりました。200点中9点だったんです。 - それ以来、数学が面白いと思ったことはありませんでした。 - 自分で選んだ学びではない上に、赤点をとってダメ出しをされるんです。 - 面白いはずがありません。 - ところが、教師になって、子どものテストの点数を分析し、自分の教え方の改善ができないかどうかということがきっかけになって統計を学ぼうと思ったことがあります。その流れから純粋に興味半分で統計学や三角関数の本を手に取って読んでみると、これが面白い。 - それ以後、本屋に行ったときは、これまで行ったこともなかった数学書のコーナーを回るようになりました。 - また物理もいやでたまりませんでした。なんであんな式がたてられるのかまったく理解できなかったからです。 - しかし、大人になってから相対性理論や量子力学に触れるたとき、世の中にこんなおもしろい学問があるのかと思いました。 - 今では、なんのためでもなく、ただただ、自分の知的好奇心のために、フェルマーの最終定理をもう何度も読んでいますし、本屋やYouTubeで量子力学や相対性理論という言葉が目に入ったら、かならず買ったり視聴したりします。 - 強制されるわけでもなく、ただ自分の知的な興味で、その分野に分け入っていく楽しさを味わっているのです。 - 学びって本当に楽しいものですね。 - もし、そのような学びのたねがないという人がいらっしゃったら、おすすめは新聞を読むことです。 - 池上彰さんと佐藤優(まさる)さんの対談、「[[僕らが毎日やっている最強の読み方]]」の中で、「まず新間で日々のニュース全体を捉え、ニュースで気になるテーマがあれば、書籍で深掘りしていく。」と言っています。 - 私も量子力学へと分け入るきっかけになったのは、新聞の書評欄で紹介されていたある本でした。 - 新聞という、雑多な情報が含まれたものを眺める。 - その中になにか気になるものがあったら、関連書籍を読んでみる。 - そのうち、自分の一生の研究につながるようなテーマが見つかるかもしれません。
自分のミッションをアップデートする
- 何らかの行動を選ぶとき、その選び方の基準は自分にありますか。 - それともだれかから褒められる、叱られるなど、他者の評価が基準になっていますか。 - 生きやすいのは、自分にある基準で行動することです。 - 人の目を気にして行動するのではなく、自分の信じる者に従って行動を選ぶことができたら、その人生は誇りにみちたものになるでしょう。 - しかし、自分の信じるものというものということを考えたこともない人もいると思います。 - 子どものころから、すでにある選択肢を指定することになれている人は、なかなか自分軸での行動の選択というものをしづらいものです。 - 慣れていないので、自分の軸をどのように作ったらいいのかわからないというのがわかりやすい説明の仕方かもしれません。 - そういう人は、一度自分の人生のミッションということを考えてみるといいですね。 - 自分は、この世でどんな役割をしたらいいのかということです。 - それをいくつか出してみて、違和感がないものが自分の基本になる行動原理、すなわち自分のミッションだといえます。 - 以前、紹介したことがあるのでですが、私のミッションは「人を笑顔にすることを行う」ということです。 - 家族を笑顔にし、隣人を笑顔にし、同僚を笑顔にし、子供たちを笑顔にする。その先に、世の中の笑顔がある。 - だから、私が行動を選ぶとき、自然にそれは人が笑顔になることだろうかと考えて選択しているわけです。 - 毎朝、何年もの間 自分のミッションを確認していますので、もう自分の無意識の部分にしみついています。 - ですから、自然にそのミッションに沿った行動をしていると思います。 - このようなミッションは、常にアップデートし続けることが必要です。 - そんなに簡単にできるものではなく、つけたしたりけずったり、表現を変えたりしながら、時間をかけてできていくものです。 - そして、違和感のない自分の行動原理となるミッションができあがっていく過程で、それはいつの間にか自分の潜在意識にきざみこまれていくのです。
無条件の尊敬は勇気づけである
- なぜ,よりよく育てるために「だめでしょう!」からスタートしてはいけないのでしょうか。 - それは「勇気づけ」と関係があります - エーリッヒ・フロムという人の言葉として,「幸せになる勇気」に次のような言葉が出ています。 - 目の前の他者を変えようとも操作しようともしない。何かの条件を付けるのではなく,「ありのままのその人」を認める。これに勝る尊敬はない。その自分を認められたらその人は大きな勇気を得る。尊敬とは,いわば,「勇気づけ」の原点である 943 - 「彼らが変化する保証はどこにもない。しかし,保証がないからこそ,無条件の尊敬なのです。」p44 エーリッヒフロム - 変化する保証がない人まるごと受け入れる。 - これは親にも勇気がいることでしょうが,逆に,子供には成長のための勇気を与えることになるんですね。 - 親と子供を,上司と部下に変えても同じです。 - 上司が,自分を無条件に受け入れてくれたら,部下は勇気を持って挑戦し,更に伸びていこうとする力を得ることができるんですね。 - その原動力としての尊敬。人を変えようとせずにまるごと受け止める勇気。 - これで人は自ら変わろうとする力を得ていくんです。
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イライラしたときには戦わない
イライラしても,人は変えられません。 自分が変わるのがいいと言われます。 そのイライラは自分の長所の裏返しととらえることができます。 自分が簡単にできることをその人はできない。 だからいらいらする。 というわけです。 そのように自分に返して受け入れるという考え方があります。 また,どうしようもないこともあります。 マナーを守っていない人が目の前にいるとき, 注意するのがいいのかどうか。 その人にはなにかわけがあるのかもしれません。 ですから,そういうイライラには向き合わず後の場から去るという変わり方もあります。 受け入れる。 去る。 そういう選択肢を持っていると,イライラが少しは軽減するでしょう。 それでは一日健康で
部下の信頼を得る上司の聞き方
世の中には,おれがおれが,と自分の話ばかりしたがる人と, 人の話を聞く人の2種類がいます。 部下が何か相談をしてきたら,すぐにアドバイスを始めてしまう上司。 うんざいりますね。 でもまず話を最後まで聞いてくれる上司だったらどうでしょう。 そんな上司の前では,思っていなかったこともどんどん言葉に出てきそうですね。 そういう上司には,信頼の気持ちが芽生えます。 上司は,部下の話が済んだら今度は自分の番とばかりにアドバイスや自慢話をするんじゃなくて 「そうなんだね。それで,どうしたい?」と行動を選択する質問をしてみましょう。 その上でアドバイスがききたいんだったらしてあげればいいし 話しているうちに解決できました,ということだったら笑顔で見送ってあげればいいですね。 僕はそんな上司にであったので,自分もそう有りたいと思ってきましたが,自分が上司になった時にそれができていたかどうかはわかりません。