【詩】会話4 夜道の青いワンピース(金沢)
夜道を歩いていた
向こう側から青いワンピースを着た女性が歩いてきた
外国の人で髪は金色だ
これから夜の街に出勤なのだろう
かつかつと急ぎ足だ
街灯が途切れ 女性が暗闇に足を踏み入れた
ぎょええ と叫び声がした
え? と目を疑っていると
何? 猫? 何なん?
(激しくワンピースを払いながら)
黒いんやけど 虫かいな? 虫?
(ワンピースが無事であることを確認して)
汚れてへんから まあええけど
(そして すたすたと歩き去っていった)
ええ!? とわたしは心のなかで叫んでいた
なぜ関西弁? を筆頭に言いたいことが胸の中で渦巻いていた
白昼夢 昼に見る夢は幻
対して 夜に見る夢は 案外とギャグのようなものなのかもしれない
隠されるほど人は愚かになる(のかもしれない)