チャンピオンシップ 鹿島アントラーズ戦 プレヴュー
J1リーグの年間王者を決めるチャンピオンシップまで残り1日となりました。
今回、フロンターレは年間順位2位でシーズンを終えたため準決勝からとなります。
相手は鹿島アントラーズということもあって選手は燃えていること間違いなし。
そんな重要な一戦のプレヴューをしていきたいと思います。
今回は4つに分けて解説していきます。
<目次>
1、 チケット完売!ホームというアドバンテージを生かす!
2、 フィニッシュも組み立てもできる大久保嘉人の起用法は?
3、 多種多様に変化を加えられる川崎フロンターレのボランチコンビ。今回は誰を使うのか。
4、 “真”・“新”ストライカー。森本貴幸。
それでは!
1、 チケット完売!ホームというアドバンテージを生かす!
フロンターレのパスサッカーをする上で重要になってくるのは「ピッチの水分量」だと思います。いつもフロンターレは試合前の散水の時間に「こんなに!」というほど水を撒きます。これはパススピードを上げるなど色々な理由があります。
今回、年間順位が鹿島よりフロンターレのほうが上なので等々力での開催となりました。フロンターレはいつもアウェイで試合をやるとき水をあまり撒いてもらえません。ですが、今回はホームということなのでピッチに関しては問題なしだと思います。
そして昨日、フロンターレの公式HPにてチケットの完売が発表されました。本来ならばチケットが完売したらそこで終わりなのですが、今回はチャンピオンシップということもあり、パブリックビューイングの開催が発表されました。場所等の詳しい詳細は以下のURLから確認してください。
http://www.frontale.co.jp/info/2016/1118_4.html
2、 フィニッシュも組み立てもできる大久保嘉人の起用法は?
今回かなり注目しているのは大久保選手です。セカンドステージ最終節のガンバ戦では2シャドーの一角に入って、基本的には三好選手や長谷川選手に負担を与えないように相手選手を引き寄せて“組み立て”の位置に入っていました。
ですが、どんな位置に入っても相手のマークを一瞬ではがすのが大久保選手のすごいところです。ガンバ戦の先制点のシーンも大久保選手が完全に相手の視界から消えてシュートを放ちそのこぼれ球を長谷川選手が詰めました。まさに大久保選手は忍者のようなプレーでした。天皇杯でも基本的に大久保選手は“組み立て”に加わっていたのかなと思います。
今回は、天皇杯とは違い中村選手や大島選手などが戻ってきます。その場合、大久保選手は本来の定位置であるワントップにはいる可能性が出てきます。彼らの復帰は、大久保選手にとってもチームにとってもとても良いニュースだと思います。
しかし、状態の良い長谷川選手を使わないというのは非常にもったいないような気がします。なので、風間監督がどのような采配をするのかもかなり面白いポイントになると思います。
大久保選手は攻撃的なポジションなら基本的にどこでもこなせます。その中でもワントップ、トップ下、シャドーの3つのうちのどれかで起用されると思うので“攻撃職人 大久保嘉人”に注目です!
3、 多種多様に変化を加えられる川崎フロンターレのボランチコンビ。今回は誰を使うのか。
大久保選手に注目していますが、「ボランチコンビ」にも注目しています。可能性として高いのはE.ネット選手と板倉選手なのかなと思います。
中村選手、大島選手と負傷明けの2人が戻ってくるのはかなり心強いですが復帰直後の2人を一気に使うというのも考えにくいです。中村選手に関しては、ボランチというよりも攻撃的なところで起用するような気がします。大島選手も天皇杯の浦和戦に間に合うと言われていましたが結果的に間に合いませんでした。
ですが、今回の鹿島戦に照準を合わしてきたとなったら話は別です。
E.ネット選手の先発はここまでの試合を見る限り当確と言えます。その中で、片方のボランチはどうするのか。悩ましいポイントです。板倉選手もプロ2年目にしてかなりレベルの高いパフォーマンスを維持しています。相手が鹿島ということもあり前線からのプレスは確定事項なので、そのプレスをいかにいなして効果的なパスを繋ぎ続けられるか、ということ考えると大島選手が起用される可能性もあります。
前回、ホームで対戦した時は金崎選手をはじめカイオ選手(現アル・アイン)などの高速プレスでこちらのクリアミスを突かれ先制点を献上してしまいました。ですが、あの試合で崩されて点を取られなかったのはかなり大きかったのではないかなと思います。アウェイで対戦した時も、決して良い内容ではなかったものの無失点で勝利を挙げることができました。それに、鹿島がとても良いサッカーをしてきた中でしっかり勝つことができたというのはとても大きかったと思います。
https://note.mu/ryuichi1211/n/nd4eaee62653a ←アウェイ鹿島戦のレヴューです
相性は決して悪くない鹿島を等々力で叩き、今季ずっと年間順位1位を巡って戦ってきた浦和レッズの待つ決勝へと勝ち進んでほしいです。
4、 “真”・“新”ストライカー、森本貴幸
今シーズン移籍してきた森本選手はシーズンが開幕して早速結果を残しました。ホーム湘南戦で劇的同点弾を決め、一躍ヒーローになりました。ですが、その後森本選手は左膝外側半月板損傷という大怪我を負ってしまい、長期離脱を強いられましたが決して気持ちが折れることはありませんでした。
森本選手はしっかりとピッチに戻ってきました。
天皇杯3回戦、ジェフユナイテッド千葉戦で昨年まで所属していたチームから得点を奪うとそれを皮切りに眠っていた得点感覚が目覚めました。
セカンドステージ16節の鹿島戦。小林選手が負傷したため急遽ピッチに入りました。その中で、素晴らしいポジショニングでエウシーニョ選手のシュートのこぼれ球を詰め、見事チームを勝利に導きました。
天皇杯ラウンド16でも彼は結果を出します。75分、車屋選手に変わってピッチに入ると90分+1分にもまた劇的同点弾を決め延長戦にまで持ち込みました。そのゴールシーンも森本選手はまた良いところにいました。チームはPK戦を制し見事、ベスト8進出を果たしました。
森本選手のポジショニングはたまたまなようですが、しっかりと自分の信じたところにいます。そして、その判断でしっかりと点を取る。しかも、勝敗の結果に関わる重要な得点を。彼はまさしく“真”のストライカーであり、フロンターレの“新”ストライカーでもあります。
チャンピオンシップ。森本貴幸。彼に期待です。
(RYUJI ICHIYA)