起業家シェアハウスを事業譲渡しました。
2023年、9月起業家シェアハウス(Heimat株式会社)は起業家シェアハウスの事業を株式会社TechUsに事業譲渡しました。
SNSを辞め、生存報告ができていなかったので、今日は譲渡の理由と、今後についてお知らせできればと思います。
起業家シェアハウスからZENHOUSEへ
2020年に学生起業で起業家シェアハウスを立ち上げ、2年半で200名以上が参加し、50名以上がコミュニティ経由で起業、コミュニティから約3億円の資金調達額を超えました。
立ち上げた経緯🔻
それから資金調達を行い、エジプトでの挑戦をしました。結果はエジプトでは何もできず、日本の起業家シェアハウスや資金源の事業が回くなりました。そして仲間や取引先の方々と相談し、半年で日本へ帰国することになりました。
当時の心境のYoutube(ぼちぼち更新します)
「自分の何かを変えなければいけない」
人生で初めての大きな挫折をし、頭を丸め、修行僧のようにハードワークをし始めました。
ZENHOUSE詳細はこちら🔻
心身健康に、そしてハードワークをする。
スタートアップ起業家にとってのウェルビーングの領域で攻めようと心に決めました。
「半年で立て直して海外へいく」
その目標を掲げ再び立ち上がりました。
健康になっても、心が安定しない
異変に気がつき始めたのは、ZENHOUSEを開始してから4ヶ月目のことでした。
毎日5時半に起き、7時間寝て、日を浴びて、手作りご飯を食べ、運動し、体重も8kgほど落ちました。
ハードワークもしていましたが、どうも事業が上手くいかない。何しても不発、すぐに撤退を繰り返しました。お金も少なくなり、焦りも感じ始めました。身体は整っているはずなのに、糸口が中々見えてこない。
「このままだと海外に行けない」
絶望的な気分でした。
理想と現実のギャップ
1年前は会社の経営体制も良く、資金調達も行い、ニュースにも出て有名人と話し、大口を叩きまくっていました。エジプトでも上手くいくイメージしかできていませんでした。
調子が良かった自分、輝いていた自分、帰国してからそのギャップに苦しみました。エジプトで輝くはずの自分が、日本の事業を立て直しに戻る。ほぼまた1からスタート。現実を受け止めることができませんでした。
体はバリバリ健康なのに、死にたくなる時もありました。
今思えば、自分を追い詰め、ハードワークすることが自我を保つギリギリのラインだったのかもしれない。
幸せを探しにホームレスへ
迷いに迷った結果、幸せの本質を探しに、路上に出ることにしました。
「路上で1週間生きていく」
仲間にそう言い残して、所持金0円でホームレスをすることにました。手持ちはSIMなしスマホ、充電器とメモ帳だけ。
渋谷のある場所で歌を歌ったり、外国人のガイドをして生きていくことなりました。
あ、これが幸せ?
止まって拍手してくれたカップル。地元がたまたま一緒で2,000円も入れてくれたお兄さん。バンドメンバーに誘ってくれたブラジルの方。皆笑顔で「ありがとう」と言ってくれた。
自分が歌いたくて歌っているだけで、お金がもらえる、感謝してもらえる。これが幸せなのか。そう思いました。
ありがとうの力
お金よりも何よりも嬉しかったのが「笑顔」「ありがとう」この2つでした。
疲れて諦めそうな時、孤独で泣きそうな時に、たまたま通ってくれた人のありがとうを聞いたら、力がみなぎりました。
これが人と人とのコミュニケーションなのか。
路上で学んだことはとても大きかった。
そして、最終日は感謝の念を込めながら、上野から40キロほどかけて歩いて家に帰りました。
ユートピアへ
家に帰ってきた私は、幸せの形について考え直しました。ホームレス視点からの幸せ、起業家視点からの幸せ、あまりにこの2つの幸せの形が違うが、どちらも良い。統合した結論を出すのがとても困難でした。
そんな時に、友人が合わせたい人がいると静岡の山の奥へ連れて行ってくれました。
詳細🔻
そこでまた新しい幸せの形を見つけました。
この辺りから自分の幸せの形が見え始め、譲渡をすることを考え始めました。
再度海外へ
事業譲渡を考えている中で、別件の仕事でオランダとエジプトに行く機会がありました。
そしてエジプトへ着いた瞬間、なぜか涙が出てきて止まらなくなりました。
「やっぱ俺海外でやりたい」
事業を立て直してからいくのが筋、自分を律して、成長してから海外へいくのが筋、頭ではわかっていても、どうしてもそこが揺るぎませんでした。
「心の踊る方へ」
身体の健康も大事だけど、自分の心に従っていなければ健康ではない。改めてその重要性を実感しました。
起業家シェアハウスを譲渡
私はシェアハウスを譲渡することを決め、友人に相談をしました。そこで引き受けてくれたのが、私の友人のハヤトです。
起業家シェアハウスの卒業生で、約1年間一緒に住んでくれた仲間です。
今は金融系のスタートアップをやりながら、起業家シェアハウスを引き継いでくれることになりました。
彼は僕の兄のような存在で、辛い時も隣で支えてくれました。
「起業家シェアハウスは日本に必要な場所だ。俺の会社で引き取るよ。」
そう力強く僕に伝えてくれました。
それから取引先の方とも話をつけてくださり、無事譲渡することができました。
本当にありがとう。
今後の起業家シェアハウス
今後は、青木率いるTechUs が起業家シェアハウスを運営することになります。
今回の譲渡を機に、再度スタートアップ起業家向けの施設にリブランディングすることになりました。
以前よりも機材を揃えて、生活環境もより起業家に寄り添った形にアップデートをしました。
規模が縮小したとはいえ過去の実績は揺るがず、今も活発的にコミュニティとして動いています。ちょうど卒業したメンバーも花が咲いてきました。
地方から東京に勝負しに来る方、東京で起業家コミュニティを探している方
ぜひ起業家シェアハウスに遊びにきてください!
特に上京する方は起業家の仲間や、投資家、そして住む場所を一気に探すことができるのでおすすめです!
(以前のHPからでもまだ応募可能です。)
今ひだりゅう何してんの?
と言いますと、今は高知にいます。
エジプトで出会った友人のつてで、高知県の須崎市に移住しました。一回起業はお休みして、今はフリーで須崎の起業家支援と食品ECの仕事をしています。
とりあえず心踊る方に進んだ結果、高知に辿り着きました。マジで高知最高です。田舎が身体に合うなと心から感じます。
再度海外へ
しかし僕の目標は明確で、再び西に行きます。
高知県は半年〜1年ほど滞在して、お金が貯まり次第海外へ向かいます。次の目的地とやる事に関してははまたお伝えします。
心の変化
起業家シェアハウスを譲渡した日、自分の中で何が崩れました。それは自分へ対する期待、自分が思っていた周りからの期待です。
無職になり、初めて自分自身で何の色眼鏡もなく、自分を見ることができました。
ただの人間だと。
そこから少しタイミーでバイトをしてみました。
配達、引越しバイト、レストランのホール
全てが初めての体験。素晴らしい。楽しい。
その時、自分はホームレスになれるし、フリーターにもなれる、そして起業家にも、ミュージシャンにだってなれる。
何にでもなれるただの人なんだと。
これが自由なのか、
自由とは自分が決める自分自身なのだと実感した時でした。
関係者へのメッセージ
改めまして、株主の皆様、シェアハウスを卒業してくれた皆様、事業に関わってくれた仲間、本当にありがとうございました。
ずっと周りに助けられ、進んできた毎日でした。
2年半、青春を皆と過ごせて楽しかったです。本当に本当に人生で一番楽しい期間でした。
コミュニティは続いていくし、また海外でも再挑戦するので今後ともよろしくお願いします。
起業を経て思ったこと
マジ起業してよかった。
正直ずっと辛かった。けど正直ずっと楽しかった。ジェットコースターのような毎日。毎日己と向き合い、失敗して、時には上手くいった時もあった。
社会不適合すぎて始まった起業物語。
思えば自分の事を知る機会が足りてなさすぎた。
自分のようで、自分というキャラクターを作りすぎていた気がする。自分であり、自分ではなかった。今ではそんな気がする。
でも、今は自分の幸せが見えてきた。
何にも固執しないし、何にも縋らない。
目標は見えてる。そして今回は堅実に進めていく。ゆっくり、毎日コツコツと、背伸びせずに自分のペースで歩いていく。
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