景気がいい。実感できない。なぜ?
アベノミクスでも、「景気がいいのに実感できない」というニュースをよくみました。また、コロナ禍でも景気が回復したというニュースがあっても実感できない人は少なくなかったようです。
その理由の1つは、
・労働賃金は変わっていないから。でも
・株価は上がっていました。
要するに、株などで運用したいた人は恩恵を受けていたということ。しかし、景気が良くてもお給料は上がらなかったということですね。
8年ほど前に、『21世紀の資本』。というベストセラー本が話題になりました。2014年に和訳された、フランスの経済学者トマ・ピケティ著の『21世紀の資本』です。
景気が上向いていると報道されても、豊かさを実感できない人に、一つの答えを示したのがこの本の中にある、次のキーワード。
「r>g」
という不等式でした。。
・「r」は資本収益率を示し、
・「g」は経済成長率を示す。
約200年の世界経済を調べたところ、「r」の資本収益率が年に5%程度、「g」は1~2%程度しかなかったとこの本では指摘していて。そのため、「r>g」という不等式が成り立つ。という話でした。
この不等式が意味することは、資産 (資本) によって得られる富、つまり資産運用により得られる富は、労働によって得られる富よりも成長が早いということです。
言い換えれば「裕福な人 (資産を持っている人) はより裕福になり、労働でしか富を得られない人は相対的にいつまでも裕福になれない」ということですね。
僕自身、若い頃は、資本主義というものは、環境を汚染したり、人の汚い欲が資本主義である。と本気で思い、敬遠していました。ましてや、株式や投資なんてものは、汚い奴がするギャンブルだ。と思っていました。
しかし、よく考えれば資本主義が嫌いでも、僕自身の生活は資本主義そのもので、資本主義じゃない世界で生活することは、ほぼほぼ不可能だ。ということから、資本主義を正面から受け止め、認めていくと決めまして。
「r>g」って。まさに資本主義なんですよね。
労働所得は、1~2%程度
資本収益率(投資した場合)は、5%
この理屈を知って活用していたのが、富裕層でした。
しかし、現代は一般の人にも、資本収益率の恩恵を受けることがでします。
「株って好きじゃありません」
という、昔の僕のような方はよくおられますが、
好きじゃない。のは仕方がないことだと思います。しかし。もう、資本主義の中で生活しているのであれば、「株式」については知っておく必要性があると思います。
そして、その株式について知っていくと、株を購入する意味。購入する意義が分かってくるはずです。この株式の本質を知っているか、いないか、で大きく資産も変わってくると思います。
昔は、富裕層しかできなかったことが、今は一般の自分達にもできる環境になった。ということですね。まずは、
「r>g」の通り、
・「r」の資本収益率をまずは知ること。そして使えるようになることが大事ですね。
・「g」経済成長率も大事なこと。働いくことは大事なことで、とても尊いことですね。働くって、ほんと大変なことですが。それを経験するばかりでは、なかなか景気が良くなっても実感できなかったりしますね。
理想は。gをしながら。rをじっくりと作っていくことがいいと思っています。