【映画】ザ・ヒツチャーーブレードランナーのルドガー・ハウアーの怪演は必見ー
ブレードランナー第一作で、カッコ良い悪役を演じていたルドガー・ハウアーの出世作だと思います。とにかく彼の演技が怖い。
車を陸送するアルバイトをするためにアメリカ大陸を車で横断する若者が、ヒッチハイクをするアイツを乗せたがために巻き込まれる恐怖の数々。
ルドガー演ずるヒッチハイカーが何者なのか、全く映画の中で描かれていないのが不気味です。なんなんですかね、アイツは?人間にとっては、分からないものが一番怖いということか?
意味もなく人を殺し続ける。しかも、親切心から車に乗せてあげた家族など。なんの目的かも分からない。だけど、主人公の若者には執着し、なぜか彼に殺されたがっているようだ。分からん。
途中で、主人公と同行することになったダイナーのウエイトレスが、アイツにつかまり、ついには、トラックの運転席と荷台の間に張り付けられ、言うことを聞かないと体が割かれると脅されるのですが、ついに彼女は…(はっきりとは描かれませんが、恐ろしい結果を想像させられます。)
一番不気味なのは、他の車を襲っていたアイツが、後ろから追いついてきた主人公の車のフロントグラスに飛び込んでくるシーン。予想外の行動が一層不気味で、一体なんなんだ!
単純だけど、それだけに怖い映画です。
ルドガーのブレードランナーで演ずるレプリカント役は本当に迫力があり味があるのですが、その演技と通ずるものを見出した本作でした。彼が2019年に亡くなってしまったのは本当に残念です。