パインギャップ
ネットフリックスオリジナル作品。
オーストラリアの砂漠にある、パインギャップという、アメリカとオーストラリアの合同の通信傍受機関のお話。
シギントというやつですね。世界中の通信を傍受、分析するセンターで働く人たちの人間関係が泥臭く描かれています。
米国人の黒人とオーストラリア側(出身はバルカン半島のどこかの国だったと思う)の女性との恋愛と昇進に伴う転勤どうするか問題、内部にスパイがいるのをどうやって炙り出すかなどなど。
アメリカ側のトップの黒人の人の奥さんが、砂漠での暮らしに孤立を感じ、中国政府の手先らしきビジネスマンに籠絡される、ハニートラップの過程も、家庭での夫婦のすれ違いを含めて丁寧に話を進めています。
その中国系ビジネスマンがいうセリフには、ゾクっとさせられます。曰く、「アメリカのチェスは王様を取ることを勝ちとする。中国の囲碁は、徐々に領土を広げることで勝ちを得る」
ひぇーっ、現実に起こっている東アジアのことを上手く説明してて怖いです。
米中の最前線は、現地以上にこうしたデジタル情報収集と分析の世界で起きているのだ!と感じました。