指し込みバトル
たまには将棋の話も書いていきたい。
あるすと指し込みバトルをしている。
戦績は8勝9敗で均衡しているように見えるが、これは指し込みマジック。
実際の戦績を書くとこんな感じ。(勝敗は劉禅視点)
平手 1-3
あるす香落ち 2-1
あるす角落ち 1-2
あるす飛車落ち 2-1
あるす二枚落ち 1-0
劉禅香車落ち 1-1
劉禅角落ち 0-1
となっている。大駒落ちで負けまくっていて、角落ちで取りこぼしているのが効いている。
それぞれの将棋の分析を書いていく。
1、平手(1-3)
平手で勝ったのは12/21なので、半年前になる。
というか最初しか勝てていないのだ。
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大体こういう形になるが、この手の相振りは方針が難しいし指す相手もいないのでその場で考えている。
もう少し事前準備してもよいのかもしれない。
この将棋は中盤で形勢を損ねたが、終盤で珍しく逆転勝ちした将棋で、氏にとってはやや不本意な出来だったかもしれない。唯一の勝局なのにあまり語れる点がない・・・
見返すと大体序中盤で悪くなって、終盤の一瞬のチャンスをものにできるかという将棋が多い。
評価値グラフを見ると、実質0-4みたいな感じだ。悲しい・・・
2、香落ち下手(2-1)
香落ち下手は意外と自信がある。多分相振り穴熊が今の自分の大雑把な将棋にフィットしているのだろう。
こう書いたらあるすなら対策してきそうで怖いが、その時はその時で考えよう。
相振りになって桂馬を使うと飛車を展開するような筋が気になるのも大きい。
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負けてしまった将棋は中央のやり取りで悪くしている。
手厚い展開はやっぱりあるすの方が上手みたいだ。
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3、角落ち下手(1-2)
どう考えても角落ちで負けすぎているのが全て。
ぼくの考えた最強のこまぐみが破られた回は取り上げたい。
この局面は正直かなり手ごたえがあった。
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端の対応を誤るとミレニアムは案外もろいということを学習したので封印することにした。銀冠組み換えの方がいいかもしれない。
負けたもう一局は間接王手飛車をうっかりしておかしくしてるので省略。
4、飛車落ち(2-1)
飛車落ちは45歩速攻を試してみたかったのだが、突いてから手を戻す変調を起こしてしまった。平凡にやる手はありそうだ。
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手元の環境でHAOを動かすと、飛車落ち初形が+800点、45歩の局面が+1000点ほどなので、仕掛けは十分成立していそうだ。
力勝負を上手に挑むので、その後戦えるかは別問題となるが・・・
この展開を避けたいなら、△32金に変えて△33角となるが、そうなると右四間飛車が刺さりそうな気がする。
これだけで結論を出すには早い気がするが、ある程度理解している下手相手に飛車落ちはやや苦しいかもしれない。
二枚落ちは割愛する。
5、スタッツ
lishogiの解析機能で表示された平均センチポーン差を使ってスタッツ分析をしていこうと思う。
平均センチポーン差はチェスで使われる指標で、チェス版ではトップが10以下、初心者は50以上が目安となっている。
団体戦でどっちを使うか?となった時に、部内戦や将棋倶楽部24などの眺めの対局でセンチポーン差のブレが少ない人を勝ち星を稼ぐ目的に使ったり、上振れ狙いでブレが激しい人を当て馬として使ったりとする時代が来るのだろうか。
ちなみにlishogiの評価値はチェスに近づけており、yaneuraouの評価値を100分の1した値になっているようだが、他のスタッツはあっているのかよくわからない。センチポーン差を100分の1してしまうと、お互い人外になってしまうし、そのまま使うとあまりに弱すぎる。
体感はShogiGUI等で出てくる悪手率に近い。
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さて、17局集計するとこのような結果になった。
平均値こそ同じになったが、私の出来不出来の差の激しさと、あるすの安定感がわかると思う。駒落ち上手で崩れないのは凄いことで、プレイヤーとしてあるすの方が格上なのがここからも読み取れるだろう。
駒落ち下手で転ばないと高く出るというだけのことで、10局目(さいきょうみれにあむの回)で100を切っているのはあるすの指し回しの凄さを表していると思う。今後も気が向いたらこんな感じで集計していきたい。
6、おわりに
lishogiはやねうら王でのブラウザ解析に対応しているため、適時に指した将棋の振り返りができる。
将棋倶楽部24でユーザーローカル社が提供しているインスタントな解析と比較すると、精度は五分だがその場で動かして色々試せる点でlishogiやねうら王が勝ると思う。
それはさておき、何が言いたいかというと、指し将棋をすぐに解析できると安易にイキれないのだ。
自分が指した手順がきれいだと思っても、それ以上の手順を示されたり、切り返しを示されたりして、なかなか調子に乗ることもできない。
私の後輩に、自分が指した将棋の好手順を当てさせようとする後輩がいるのだが、AIがより強く、使いやすくなるにつれて「やっぱ他にいい手がありましたね」とか、「解析かけると違うのかもしれませんが・・・」みたいな感じで予防線を張るようになってしまい、ちょっと寂しさを感じることもある。
「熱戦を振り返って対局者、観戦者で一生懸命出した結論」や「ぼくのかんがえたさいきょうのてじゅん」がAIに安易に否定されるのはちょっと興ざめな感じもあるので、適度に人間がイキれて自己肯定できる世界のままであってほしいなと思う所存。
明日は投資や日常絡みで更新をします。ではでは。