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転職3ヶ月で感じたtoCマーケ、toBマーケの「違い」と「同じ」

こんにちは、すべての経済活動をデジタル化したい、LayerXの小幡 @Ryu_O_0802 です。
私はPOLという理系人材に特化したHR系スタートアップで3年ほどtoCマーケの経験を積んだ後、2022年よりtoBマーケターとしてLayerXにジョインしました。
(経緯については、簡単に↓でまとめております) 

私自身、同じ職種とはいえtoCマーケとtoBマーケの差異をリアルに想像することができずに、転職時に不安や緊張を感じていました。
また、toB向けソフトウェアサービスの産業が盛り上がっている中で、toCマーケ → toBマーケの転身を考える方は多いのではないかと思っています。

そんな中でtoCマーケ歴3年、toBマーケ歴3ヶ月の小幡が感じた、両者の共通点や違いについて書いてみました。

この記事は、【2022 春 LayerX Advent Calendar(概念) 】の記事です。前回の記事はmoriさんの「社内業務も(バク)ラクに ーZoom背景作成をバクラクにしたハナシー」 で明日はkodamaさんの記事が公開予定です!

-感じた3つの「違い」

一口にtoCマーケとtoBマーケの「違い」といっても、列挙し始めるときりがありません。業務内容やチーム体制が異なるので当たり前です。
例えば、toBマーケでは広く確立されている「リードジェネレーション」という役割/業務があります。一方、toCマーケではこれに対応する役割はありません。

ここでは、上記のような表面的な違いではなく実際に体感した「はっとした」事実をお伝えできればと思います。 

①お客様はプロ
toBマーケティングでお客様となる相手は、その領域のプロフェッショナルである場合が多く、これは多くのtoCサービスと違う点です。
お客様のプロダクト領域へのリテラシーの違いは、「コミュニケーション」手法の違いに結びつきます。

<toCマーケとtoBマーケのコミュニケーションの違い(例) >

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例えば、LayerXのSaaS事業部は、請求書受取の効率化サービスなど主に経理担当者向けのプロダクトを扱っています。お客様は各法人の経理担当者 =  経理のプロです。経理のプロにプロダクトであるバクラクシリーズの魅力をどのように伝えるべきか、その頭の使い方がtoCマーケで経験したものとは違っていました。

②顧客解像度を上げる難しさ
toBマーケはtoCマーケ以上に、「顧客解像度を上げること」「お客さんの気持ちを想像できるようになること」への難易度、ハードルが高いと感じています。
toCマーケの場合は周りの家族や友達に話を聞いたり、場合によっては自分の体験も参考にしながら、感覚を深めることが可能だと思います。ヒアリングやデプスインタビューも比較的容易です。

一方、toBマーケのお客様は上記に当てはまらないケースが多いです。
例えば、弊社のバクラクシリーズの場合、顧客である経理担当者が周りに中々おらず、自分も経験したことがないので顧客の状況や気持ちの想像がつきにくいのです。

違いを無理やり表にすると、

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この状況はマ ーケターにとって非常に悩ましいです。セールスやCS(カスタマーサクセス)のように、業務の中でお客様と接点を持つこともないので、意識的な努力が必要となります。LayerXのマーケチームの場合は、以下に注力しています。

・IS(インサイドセールス)とのコミュニケーション量を担保する
・月に10本は商談動画を見る
・社内から積極的に知見を吸収する
・広告やセミナーなどのパフォーマンスから仮説を立てる

「Netflixの前に、一本商談動画を見よう」
これはチームで話しあっていることですが、このような地道な活動が不可欠であると痛感しています。

③部門間連携の重要性
toBマーケの役割や活動は、自己完結することがありません。
「新規リードの生成」から受注・成約まで、複数の部署が関わっているので常に他部署との密な連携が必要となります。

<toB x SaaS企業の売り側の部門構成(例)>
・マーケティング:  新規リードの供給、ナーチャリング
・インサイドセールス(IS): ナーチャリング、リードの商談化
・フィールドセールス(FS): 商談、受注
・カスタマーサクセス(CS):継続的なサポート、アップセル

▼リード~受注/継続契約のフロー図

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つまり、リード供給(マーケ) → 商談化(IS) → 受注(FS) という一連の流れで売上が作られます。また、供給するリードの「量」以外にも「質」によって、受注率や単価は変動するので、売上目標の達成をはかる際に「質」の観点も見逃せません。
チャネルや季節性によってリードの質や量は変動するので、短いスパンでISチームやFSチームと相互にフィードバックを行いながら、目標設定や戦略を策定する必要があります。例えば、広告経由のリードがオーガニック経由のリードと比較して受注率が低いことがわかった場合や、決算時期など経理担当者が忙しく想定通りのリードの量を確保できない場合などは、すぐさま施策や予算配分が調整されます。

比較的自部署で役割や活動が完結することが多いであろうtoCマーケとは、この点が大きく違っています。
toBマーケの難しくもやりがいがあるポイントです。


-変わらず「同じ」もの

上記のようにマーケティングという同じ職種であるにも関わらず、toCマーケとtoBマーケには、たくさんの違いがあります。
ですが一方で、根本のいちばん大切な部分は同じであると感じています。

それは
お客様になっていただきたい層に、プロダクトの「価値」を気付いてもらい、利用してもらうこと

またそのために必要な要素も、toCマーケ、toBマーケに違いはありません。どちらも以下の3点の三角形の総和が、パフォーマンスに大きく影響をしてくるのではと感じています。

・顧客を深く理解する
・自社サービスの特長、他社サービスとの違いを理解する 
・マーケティング手法への理解を深める 

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この3点のどれが欠けても、それに引っ張られる形でパフォーマンスは落ちてしまいます。toBマーケ、toCマーケの違いというよりも新しい環境で挑戦する際は、そのプロダクトとお客様理解の深度が重要であると感じています。

-最後に


「toB」×「 SaaS」の領域は、ここ5~10年弱で複数の企業が1000億円以上の評価額をつけており非常に盛り上がっています。
LayerXでマーケターになると、このような魅力的な領域で最高のメンバーとキャリアを作ることができます。

もし、1ミリでも興味があれば、Meety等でお話させてください。
ここまで長々とお読みいただきありがとうございました!


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