文脈を楽しむ喜び『ランウェイで笑って』

心が熱くなる少年漫画であり、骨太な職業漫画。

縦軸としてファッションデザイナーを志す主人公の成長が描かれる。

その活躍の舞台として描かれるファッションショーの描写が秀逸で、死力を尽くすデザイナーらの試行錯誤がジグソーパズルのピースのように一つずつはまっていき服のコンセプトが表現されていく様子はシンプルに少年漫画として痛快で、かつ身近だけど実はよく知らないファッション業界を知ることができる職業漫画として非常に読み応えのある構成になっている。

ジグソーパズルのピースがはまっていく快感に似ているという点においては、ファッションに興味がない人も強く引き付ける可能性があるのかもしれない。

アートのように、”文脈を楽しむ”という喜びが広がればという期待を込め、この漫画を今後オススメしたいと思った。

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