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(新卒・中途向け)新人コンサルとマネージャーupの日頃の生々しいやりとり【日頃の業務内容を教えてください、という質問に対する答え】


1. はじめに

総合コンサルで10年以上の経験を持ち、現在はスタートアップで新しい挑戦をしているryuです。

大学生から受ける印象的な質問として、「コンサルの日々の業務を教えてください」というものがあります。

これに対して、ある一日の9~18時のタスクを説明する人がいますが、この質問で知りたいことってそうじゃないですよね。

「コンサルの仕事のイメージがつかないので、そのイメージが湧くような状態にしてください。」

「そうすれば、イメージできたコンサルの仕事について、追加で深掘り質問できます。」

ということですよね。

そのため、今回の記事では新人コンサルがどのようなアウトプットを出しがちで、マネージャーupからどのような指摘を受けやすいのかを、生々しい会話形式で紹介したいと思います。

このようなリアルを知らないまま入社すると地獄を見ることになります。

逆に、このような誤った対応をしてしまうとマネージャーupから恐ろしいほど詰められるということが分かっていれば、入社前にマインドセットの準備を行うこともできます。

有料記事なので、かなり生々しく書きます。

このような内容をいきなり言われたら、たいていの方はメンタルが崩壊するでしょう。

初めから知っていて、コンサルなんてこんなもんだよ、という気持ちでいれば、メンタルも比較的安定してバリューを出しやすくなります。

それでは始めていきたいと思います。

2. 不慣れコンサルとマネージャーupの会話

2.1 プロジェクトの目的がわからないままタスクをこなす

コンサルタントとして最も基本的でありながら、多くの人が陥りがちなミスが「プロジェクトの目的を理解しないままタスクを進めてしまうこと」です。

特に、不慣れコンサルは、指示された作業に追われてしまい、本来の目的を見失うことが多いです。

マネージャーup:「このプロジェクトの目的って何だと思う?」

不慣れコンサル:「えっと…業務効率化の支援ですよね?」

マネージャーup:「それは表面的な話。業務効率化っていっても、具体的に何を達成しようとしているの?クライアントが本当に求めているのは何だと思う?」

不慣れコンサル:「クライアントの要望に応えることで、満足してもらうこと…?」

マネージャーup:「それも違う。満足してもらうのは当然の話。クライアントはただの『業務効率化』なんて曖昧なことじゃなくて、会社の利益を増やしたい、コストを削減したい、競争力を強化したい、そういった具体的なビジネスゴールを持ってる。業務効率化はその手段に過ぎないんだよ。」

不慣れコンサルが最も陥りやすいのは、「タスク=ゴール」と勘違いすることです。

与えられたタスクをこなすことに集中しすぎて、なぜそのタスクが存在するのか、なぜそれがプロジェクトの中で重要なのかという点を見落としてしまいます。

マネージャーupやパートナーは、クライアントの経営陣と直接対話し、ビジネスの核心に触れながら、プロジェクト全体を戦略的に設計していますが、これを理解せずにタスクをこなすだけでは、表面的な対応に終始し、結果的にクライアントからの信頼を失うリスクが高まります。

マネージャーup:「あなたが今やってる作業、一体何のためにやってるの?クライアントにどんな影響を与えるのか、本当に考えた?」

不慣れコンサル:「はい…その…タスクの進捗を出すために…。」

マネージャーup:「そうじゃない。タスクの進捗は手段であって、ゴールはクライアントが抱えている課題を解決すること。そこを忘れてしまうと、作業がただの『作業』になってしまって、成果に繋がらないんだよ。」

コンサルタントとして成功するためには、常に「Why?(なぜこれをやるのか?)」を問い続けることが重要です。

プロジェクトの目的を理解せず、ただタスクをこなしているだけの不慣れコンサルは、クライアントの期待に応えられず、マネージャーupからの評価も下がります。

タスクを進める前に、必ず「この作業が最終的にプロジェクト全体にどう影響するのか」「クライアントのビジネスにどのような貢献をするのか」を理解することが不可欠です。

マネージャーup:「今やってることの全体像を理解してないと、ただの作業ロボットになるぞ。コンサルタントはクライアントの戦略パートナーなんだから、ただ言われたことをやるんじゃなくて、その裏にあるビジネスゴールを理解して行動しないとダメだ。」

このような指摘を受ける背景には、コンサルタントとしての本質的な役割の理解不足があります。

コンサルタントの仕事は単なる「タスクの実行」ではなく、クライアントのビジネス課題に対する解決策を提示し、それを実行することです。

しかし、プロジェクトの目的を把握しないままタスクに取り組んでしまうと、その役割を果たせなくなります。

不慣れコンサル:「でも、具体的にどうすれば…?」

マネージャーup:「まずは、プロジェクトの全体像を理解すること。次に、その中で自分が担当しているタスクがどういう役割を果たしているのかを考える。そして最も重要なのは、そのタスクがクライアントのビジネスにどんなインパクトを与えるのかを意識して行動することだ。」

プロジェクトの目的を明確に理解し、それに基づいてタスクを進めることができれば、コンサルタントとしての価値は大きく向上します。

2.2 スライドの主張が不明確

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