総合コンサルは総合格闘技と言われる実態

はじめに

総合コンサルで10年以上の経験を持ち、現在はスタートアップで新しい挑戦をしているryuです。

コンサルティング業界の中でも特に総合系コンサルティングファームは、「総合格闘技」と称されるほど、多様なスキルや知識、そして極めて厳しい競争が要求される職場です。

「総合商社」「総合広告代理店」しかり、「総合」と名のつく業界の仕事は多岐に渡ります。

幅広さだけでいえば、コンサル業界で確実にNo.1です。

日々の業務の中で、様々なクライアントの課題に取り組むだけでなく、社内での立ち位置、プロジェクトの獲得、クライアントとの関係構築など、まるで戦いの連続のような環境が広がっています。

この記事では、なぜ総合コンサルティングが「総合格闘技」と呼ばれるのか、その理由と実態について掘り下げていきます。

1. 多様なスキルが必要：戦略から実行までの幅広い対応力

総合系コンサルタントは、単に戦略を立てるだけでは終わりません。

クライアントのニーズに応じて、戦略の策定から実行支援まで、あらゆるフェーズに関与します。

このため、次のような多岐にわたるスキルが求められます。

1.1 戦略的思考力

どのプロジェクトにおいても、クライアントの課題に対して最適な戦略を提案できる力が求められます。

マーケット分析、競合調査、顧客ニーズの理解など、多角的な視点で問題解決に取り組む必要があります。

1.2 実行力と現場対応力

クライアントが提案を実行できるかどうかも重要です。

いくら優れた戦略でも、現場で実行されなければ意味がありません。

そのため、現場に足を運び、クライアントとともに実際に手を動かして問題解決を進める実行力が必要です。

1.3 コミュニケーション能力

戦略提案やプロジェクトの進行管理では、クライアントやチームメンバーとの緻密なコミュニケーションが欠かせません。

特に、複雑な課題をシンプルに伝え、クライアントが納得する形で提案する能力が重要です。

2. 社内外での厳しい競争

総合コンサルティングファームでは、クライアントとの関係構築やプロジェクトの獲得が仕事の中心です。

しかし、社内でも競争は激しく、常に自分の立ち位置を守るために戦い続けなければなりません。

2.1 クライアント獲得の戦い

新規クライアントを獲得するための競争は、まさに戦場です。

他のコンサルファームや競合プレイヤーとの競争が激しく、提案書の作成からプレゼンテーションまで、一瞬の気の緩みが命取りとなります。

クライアントとの信頼関係を築くためのコミュニケーションや交渉力も重要です。

2.2 社内でのプロジェクト争奪戦

社内でもプロジェクトにアサインされるための競争が激しいです。

優れたプロジェクトに参加できるかどうかは、次のキャリアステップに直結します。

アサイン会議での自己アピールや、上司との関係構築が欠かせないため、社内政治に巻き込まれることも少なくありません。

2.3 昇進・評価の厳しさ

昇進のためには、クライアント獲得だけでなく、成果を出し続ける必要があります。

しかし、成果だけではなく、どれだけ社内の上位者に認められるかも影響します。

評価基準が複雑で、努力しても評価されない場合があるため、社内外でのパフォーマンスを高く維持することが求められます。

3. プロジェクトの連続で「息つく暇がない」

総合コンサルティングは、常にプロジェクトに追われています。

次々と新しいクライアントの課題に取り組まなければならず、1つのプロジェクトが終わった瞬間に次の案件が始まります。

この連続的な忙しさも、総合格闘技と呼ばれる所以です。

3.1 複数プロジェクトの同時進行

1つのプロジェクトに集中できるとは限らず、複数のプロジェクトを同時に進めることも珍しくありません。

プロジェクトごとに求められるスキルや知識が異なるため、瞬時に切り替え、複数の案件を同時にマネジメントする能力が必要です。

3.2 体力とメンタルの消耗

このような激しい環境では、体力的にもメンタル的にも消耗が激しくなります。

特にプロジェクトのデッドラインが迫ると、長時間労働が当たり前となり、週末や夜間にまで影響が及ぶこともしばしばあります。

このため、いかにストレスマネジメントを行い、モチベーションを維持するかが重要な課題となります。

4. 求められる柔軟性と適応力

総合格闘技における「技の多様性」が求められるように、総合コンサルタントも多種多様な案件に対応する柔軟性と適応力が必要です。

クライアント業界も多岐にわたり、各業界ごとの特性を瞬時に理解し、その場に応じた最適な解決策を提案する能力が不可欠です。

4.1 多岐にわたる業界知識

コンサルティングファームは、あらゆる業界から依頼を受けるため、金融、製造、IT、ヘルスケアなど、さまざまな分野に精通していることが求められます。

そのため、常に新しい知識を学び続け、クライアントの業界の最新トレンドを把握しておく必要があります。

4.2 新しい技術やトレンドへの対応

特にデジタルトランスフォーメーション（DX）やAIなどの技術進化が激しい分野では、従来の方法論では通用しないことも多々あります。

新しい技術やトレンドに対して、迅速にキャッチアップし、それをクライアントに提案できる能力が、競争の中で生き残るための鍵となります。

まとめ

「総合コンサルは総合格闘技」と言われる理由は、単なる言葉の比喩ではなく、実際にこの業界で生き抜くためには、複数のスキルや知識、そして絶え間ない競争の中で戦い続ける力が求められるからです。

戦略的な思考力、実行力、コミュニケーション能力のすべてが揃って初めて、コンサルタントとしてのキャリアを築いていくことができるのです。

そのためには、常に自分を磨き続け、変化に対応する柔軟性を持ち続けることが必要です。

挑戦し続けることで、この総合格闘技の世界で勝ち残り、成功を手にすることができるでしょう。

今後もコンサルファームに入社した後に活用できる情報を発信していきますので、引き続き宜しくお願いします。