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Report_9[NorwayStudyTour]
-GoogleMapで見えるサーモン巨大養殖場-

Report_9[NorwayStudyTour]
-GoogleMapで見えるサーモン巨大養殖場-

日本でよく口にするノルウェーサーモン。世界一の輸出量を誇るのはノルウェー。意外にも世界第2位は南米のチリ!イオンで売ってるのはいつもチリ産。ノルウェー産は少し割高で、近場のスーパーではなかなか売ってない。回転寿司はチリ産で、ちょっと高級なお寿司屋ではノルウェー産なイメージ。

いつも食べてるけど、それがどこから来て、どう育てられているのかを見る機会はなかなかない。男鹿海洋高校で製造しているサバ缶もノルウェーから輸入している。そのサバがどこで釣れたのか、どんな場所で育ったのかをめぐると、今まで食べていたサバの味が、また変わってくる。登る前と、登った後では山の印象が変わるのも似た体験だ。

このStudyTourで日本に出回っているサーモンの養殖場を見てきた。写真を取り忘れてしまったけど問題ない。なぜならGoogleMapでみることができるから!

URL:

https://goo.gl/maps/FFq7t4tLN8Cbzk446

ひげみたいな糸がついた丸がサーモンの養殖場。1つの円の直径が50m,円周が160mくらい。深さは45mあって、1つの生簀に15万匹のサーモンがいる。ここでは8つの生簀が稼働していたので、ここだけで120万匹のサーモンがいたことになる。強化プラスチックで作られた浮きがぐるっと生簀の周りにあって、毎日管理人が来て、鳥よけ防止のネットが破れてないか、サーモンの体調はどうか、サーモンの死体があれば回収するなど業務がある。サーモン養殖で大きな課題は寄生虫Lice。サーモンがよく水面から飛び跳ねていたのは、寄生虫を振り払うために温度が高いところを目指して登ってくるから。この寄生虫対策にLampFishというブサイクな魚を生簀にいれて寄生虫を食べさせている。生簀の周りにちらほらLampFishがいるのだけど、大きなサーモンの群れに馴染めず端っこでいじけてるように見えた。

この丸の左下にある四角い施設が餌やり管理工場。糸みたいなのは、この工場からエアコンプレッサーで餌を送付するためのもの。5トンくらいの餌を投入しているらしい。す、、すごい。。工場の中には、ライスセンターの乾燥機へ玄米を納品するときに使うクレーンで引き上げる袋(容量が500kg)が20個くらいおいてあった。養殖用の餌を食べさせられた。魚粉で作られていて、あまり味はないけど、ほんのり鰹節のような香りと塩味が。油分があってしっとりしてた。「味はどうだ?」「サーモンになった気持ちだよ」とノルウェージョークで笑いあった。

遺伝子改良技術で病気になりにくく、美味しいサーモンの卵の孵化技術からはじまり、メガトンサイズ養殖場まで、どこまでもオートメーション、テクノロジーが浸透してた。2年くらいかけて5kgくらいの大きなサーモンに育てる。世界に輸出されているノルウェーサーモンは全部が養殖。養殖をするにも国からの許可(Licence)が必要。厳しい環境基準など満たす必要があり、美しい海洋を維持するために、毎年出荷されるサーモンの量は決まっている。よい品質を保ちつつ、世界市場で価格も維持するべく数十年取り組んできた。これだけの取り組みがあって、日本にサーモンが届く。

これを知ってから食べるサーモンは、フィヨルドの綺麗な水の味と、大きな生簀からでることがなく食べられてしまう運命にしたうしろめたさがある。

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柳澤龍
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