「キッズ訴訟」全記録②議員協議会 R5.1
令和5年1月12日、名取市議会議員協議会で、公式には初めて「なとりスーパーキッズ育成事業」について説明が行われました。
まずは、配布された資料です。
資料に基づいて説明が行われ、議員からの質疑に執行部が答弁します。
要点をまとめると
1 導入の背景と目的
令和3年度、東北六県中堅職員研修において企画・立案された事業で、本市における導入の可能性について職員から提案があった
名取市の総人口は増加傾向にあるが、年少人口及び生産年齢人口が計画値に対してマイナスの乖離が拡大傾向にある
今後ますます少子高齢化の進行が予測されるため、特色ある本事業を通して子育て世帯の移住・定住を図る
2 事業の概要
スケートボード競技のアスリートを目指す小学生が対象
選考会を開催し「なとりスーパーキッズ」に数名を認定
認定された児童は名取市に家族で移住
名取市サイクルスポーツセンターを練習拠点とした育成プログラムに参加し、将来的にオリンピックに出場できるレベルの人材育成を目指す
育成期間は中学3年生まで
交流人口・関係人口の拡大を目的にNATORI CUP等の各種イベントを開催し、名取市サイクルスポーツセンターのさらなる利用拡大を図る
3 事業推進体制の関係団体の役割
名取市(予算確保、公共施設等各種調整、移住・定住支援、認定キッズのプロモーション展開、NATORI CUP開催)
スポーツクラブ運営企業(選考会の企画・運営、認定キッズの広報活動、認定キッズの食事・栄養面のサポート、認定キッズの情操教育、認定キッズのフィジカルコンディショニング、認定キッズのスケジュール調整)
アクションスポーツ用品販売企業(コーチングライダーの選出・派遣、選考会会場・セレクション運営、NATORI CUPの開催・運営)
4 事業費(2年目以降の予測)
事業費 4,300万円
国庫補助(地方創生推進交付金)2,150万円
企業版ふるさと納税・スポンサー収入1,500万円
一般財源650万円(うち325万円は特別交付税)
5 令和5年度スケジュール
5月上旬 選考会の募集開始
6月下旬 選考会の募集締切
7月下旬 名取会場及び東京会場における一次選考会
8月下旬 一次選考結果通知
10月上旬 名取会場及び東京会場における二次選考会
11月下旬 二次選考結果通知
6 目標とその成果
「取市でスケートボードを習い、トップアスリートになる」という子どもたちを増やし、聖地化を図る
キッズが活躍することで、市の知名度向上を図る
キッズとその家族の移住・定住に加え、関係人口や交流人口による経済波及効果の増加も期待
議員協議会は午前9時59分に開始され、キッズ事業については午前11時58分に終了しました。
キッズ事業の説明を初めて聞いたときから、これは行政が税金を使って行うものではないと思いました。
議員協議会で最初に発言した内容でもありますが、オリンピックとはあってもパラリンピックとはない、つまり障害のある子どもが最初から排除されているからです。
民間企業が自主事業として行うなら、それはどうぞご自由にと言えますが、行政が子どもに優劣をつけるような事業を行うのは、断じて容認できません。
民間へ業務委託したとしてもです。
この事業への反対の理由は数多くありますが、その点が最大の理由です。
全体の雰囲気としては、賛成多数となるのは非常に難しいだろうとの印象でした。
なお、職員研修のレポートが掲載された雑誌を紹介します。
※公益財団法人東北自治研修所『東北自治』第88号
公益財団法人東北自治研修所/研修事業/東北自治バックナンバー (thk-jc.or.jp)
この時点ですでに見えている特定の企業名を記憶しておいてください。
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