夜空のひこうき雲(4)

本好きの君が
何年も読み続けていた本をもう一度手に入れたよ
君が読んでいた本は、一緒にそっちへいってもらったから

いつになったら開くかな

読みたい気持ちと
不安な気持ちと

小さな単行本を目の前にして何もできないでいる
おかしいよね
まだ、君の選択に、君の死に向き合えていないってことかな

ねえ、髪切ったんだ。
髪色も変えたんだ。
気づいてくれるかな。生きていた時はどんな髪型しても気づいてくれなかったけど
いつも無理矢理褒め言葉言わせてたね

きっと、私がどんな髪型しようとも、どんな顔になろうとも
私自身を見てくれていたからなんだろうな、と
今になってわかったよ。

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