日本経済再生への道とChinaとの関係
25日の安倍総理の会見において、全国の緊急事態宣言が解除されることとなった。これにより、自粛、三密の基本姿勢は変わらぬものの、いよいよ、経済活動の本格的な再開に向けて日本全体が動き出すことになるだろう。
この会見の中身は、具体的な政府の経済対策、企業支援について数字を上げて示すことで、国民や企業経営者に安心感を与えるものとなりそうだ。この日までに約45万社、6,000億以上の持続化給付金が配られたが、中小企業にとってありがたいのは、やはり金融機関を通じて行われる強力な資金繰り支援の方だろう。5年間据え置きで、しかも実質無利子での融資は、企業経営者にとって大きな心の支えとなる。
また、会見の中で総理が触れている、新たなグローバル経済の形、サプライチェーンの再構築に踏み込んだ発言は、今回のコロナショックの一つの本質を突いた発言で、本格的にChina離れが加速するきっかけになるかもしれない。
離れるに離れられない状況でChinaに依存してきた企業は、Chinaリスクを知りながら、本格的なデフレ脱却の見えない日本経済の中で、喘いできた。多くの企業経営者の中で囁かれてきた、今回のコロナショックの影響に、日本政府は大規模な資金を投入する機会を得た好機であることを繰り返し述べている。
日本経済がデフレに喘いでいることの本質は、市中に出回るお金の総量の不足にあるのだから、それを大規模な金融緩和で補うには、企業の設備投資、人件費を上げるという策に打って出るしかない。ところが、大規模な金融緩和策から、財政出動と、企業が溜め込んでいる内部留保を吐き出させる策が足りてはいなかった。
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