僕が音楽マネージャーになるまで – ③原チャで、沖縄へ
音楽好きにはこの上なく恵まれた環境であるタワーレコードを辞めた僕は、とりあえず、頭に浮かんだ沖縄に行こうと決めた。
未だ見たことのない美しい沖縄の海を、まずは一度見てみたい。
旅行で観光に行くのではなく、旅をしながら、沖縄の海を目指したい。
ただ、それだけの単純な思いだった。
当時の僕の移動の相棒はビーノという赤い原付だった。
フットワーク軽く、あっちこっちに行けるビーノでの移動が大好きで毎日乗り回していた。
ビーノで、ゆっくり、のんびり、沖縄まで行けたら最高に楽しそうと思い、
「原チャで、沖縄にいく」
ということだけを決めた。
目的地とその移動手段は決まったが、それを決行するためのお金が足りなかった。
短期間でしっかり稼げるものは何かないかと探していたら、新聞にTOYOTAの期間従業員の募集が載っていた。
これなら節約すれば、数ヶ月で100万円は貯められる!と思い、即応募。
愛知県へ住み込みの出稼ぎに出発した。
短い期間だったけれど、同じ工場の隣の持ち場で働く作業員が僕と同い年の沖縄出身者(新里くん)で、彼ととても仲良くなり、そんなに苦もなくあっという間の出稼ぎ経験だった。
出稼ぎ中に、この旅でしたいことの想像を膨らませ、折角やるならば行ったことのない海外にも行ってみようと思い、沖縄の後にそのまま海外に移動することも決めた。
いろいろ調べていくと、山口県の下関から船で中国の青島に渡れるし、値段も飛行機とは比べ物にならないくらい安いことがわかった。
これで初海外中国へと渡り、一度見てみたいと思っていたモンゴルの草原を目指そう!その後は、再び南下していき、アジアを周り、インドまで行きたいな〜というふんわりとした計画を立てていた。
それと、札幌から沖縄への原チャの旅、これ、北と南だから、もしかしたら全都道府県行けちゃうんじゃない??と思い始め、全都道府県制覇を目標に走ることにした。
23歳の誕生日、僕はビーノと共に札幌からスタートした。
https://twitter.com/Ryota_Shishido ラストラム→TOKYO FANTASY→RED 主に音楽関係のマネージャー 新しい才能との出会いを求めています。 音源やプロフィールはツイッターのDMかinfo@red.jp.netまでお気軽にお送りください!