見出し画像

Re : Brilliant Blue * Real

本日、ぼくがパーソナリティを務めるラジオ番組「教養のエチュード」にゲストとしてブリリアントブルーの池松潤さんと仲高宏さんが出演してくれた。

あっという間の一時間。ひたすらに〈読む〉について語り合った。〈読む〉は〈書く〉と同様に「技術」であるから、磨いていけば自分の世界を広げる助力となる。そこに楽しさがあるし、豊かな実りもある。〈読む〉の魅力をことばに落とし込んで共有したことは、日々の生活に心地良い緊張を与えてくれる貴重な体験だった。

インターネットによって便利な世の中になり、オンラインでもコミュニケーションをとれるようになったけれど、「実際に会うこと」の情報量には敵わない。オンラインでは省かれていた息遣いや声の響きをビビットに感じる。その音色の豊かさは、目にも見えないし、耳にも聴こえない。だけど、そこにいると、確かに感じる。

オンラインで出会った人とも、この感覚による「感動」を共有したい。詰まるところそれは、「実際に会うこと」を意味する。それが実現した時、もう一つ先の物語がはじまるような気がする。

二人と話をしながら、自分が「何をしたいのか」ということを考えた。ぼくには果てしなくピュアに、実現したい何かがある(あった)はずで。でも、それが思い出せなかった。今やっていること。仕事やプライベートで文章を書くことは、どこにつながっているのだろう。その先の光景は、ただただ漠然としていた。

やりがいのある仕事に満足している。でも、そういうことじゃないんだよな。好きな人と話をしたり、一緒にプロジェクトを形にしたり、ときどき書いたものを誰かが褒めてくれたり。うん、でも、そういうことじゃないんだよね。

ラジオの時間、潤さんと仲さんと話している中で突然思い出した。そうだ、ぼくはラジオパーソナリティになりたかったんだ。それがずっと夢だった。あの頃の、風を飲み込んで猛る炎は、いつの間にか蛍火のようになり。小さな火種は闇の中で赤い点として微かに揺れている。

そうだね。ラジオパーソナリティという仕事を、もっと真剣に考えなくちゃいけない。三人で話しながら、ふとそんなことを思った。毎日、磨いていたら、きっと今日のような素敵な時間をもっともっとたくさん過ごせるようになるはずだから。常に扉は開いておこうと思う。

画像1


いいなと思ったら応援しよう!

嶋津 / Dialogue designer
「ダイアログジャーニー」と題して、全国を巡り、さまざまなクリエイターをインタビューしています。その活動費に使用させていただきます。対話の魅力を発信するコンテンツとして還元いたします。ご支援、ありがとうございます。